ホメオパシーのマテリアメディカについて

ARHジャーナル「Homeopathy」にて、由井会長のロンドン講演とJPHMA国際カンファレンスのレポートが掲載される


下記は記事の和訳です。

由井寅子氏による「災害から自分を守る」セミナー

2011年10月29日、由井寅子氏は、ロンドンのthe Japan Royal Academy of Homoeopathyでセミナーを開催した。そこでは、今年3月に東日本で徹底的な破壊を起こした地震と津波の影響に苦しむ人々を治療した彼女の経験が共有された。公表されている数字では、この災害で、約16,000名が命を落とし、9,000名が損傷を負ったり行方不明になっている。日本の基盤に即座にダメージを与えたのは明らかだが、その8か月後も、あまりにも多くの人々の心理的トラウマは続き、目に見えない致命的な‘作用因子’:放射能が、この国の一部を汚染したことを知り、さらに心理的悪化を助長している。

家族、友人、自分の人生に大切なものの突然の喪失は想像するに十分耐えがたい事だが、自分の周りの環境が致死的に汚染されている中で生活を続けなければならないのは、本当に耐えられない事である。
日本は、1945年の広島と長崎の原爆により、放射能の破壊的影響は既に熟知している国である。この二つの都市は既に再建されて、日本は、国家として、かなり繁栄したものの、その原爆は特別の遺産及び放射能に対する大いなる恐怖を残した。由井氏は、ホメオパシーの助けを持って、この恐怖に取り組み始める事を彼女の使命とした。彼女はまた日本人の物質的ニーズと私達皆が依存している自然界の間のバランスを復興させていく決断もした。日本という国は、世界でも最も地震が起こる国の1つであるにもかかわらず、55基の原発を持っているという事実に対しては誠に考えさせられる事である。この状況下、この災害が起こるまでというのは単なる時間の問題だったのではないでしょうか?

ほんの短い休憩だけのこの集中した3時間のセミナーの間に、由井氏は、地震によってトラウマを受けた人々と放射能に曝された人々の両方を助ける為に彼女が行った方策を説明した。彼女のホメオパシーの方法論と現在の危機に対応する為に彼女が特別に作ったコンビネーションレメディーの詳細については、‘大惨事と放射能に対するホメオパシーアプローチ’という記事でご覧頂ける(HIP夏2011)。

由井氏は、いつものように彼女のエネルギーと決断力で、福島とその近郊エリアへのアクセスが再開した途端、直ぐに訪問し、最も必要とされる場所では何処でもレメディーと基本救命に必要なものを支給した。
その次の訪問までの間は、生活を復興する事に奮闘している多くのコミュニティーに寛大な寄付を与える為の寄付を募った。彼女と彼女のチームの足跡を観る事は、彼女の活動のもう一つの重要要素を目立たせた:それは、由井氏が、自分達の社会から、とても孤立し、見捨てられなければならずにいる数えきれない程の人々に希望を与えているという事。

汚染されたエリアの放射能レベルを減らす仕事、全ての事象において産業にひどく頼ってしまっている国に健康な環境を復興させる事は、並外れた挑戦だろう。しかし、由井氏が意欲的に行動しようとしている事は挑戦である。未来における生存への鍵は、私達の周りにある自然界と調和を持つ私達の意思と能力によると彼女は強く信じている。結局、治癒は自然のプロセスであり、ホメオパシーへのアクセスに心の準備のある日本人口を増やす事を確実にする事で、由井氏は、自国の国民の治癒への助けを行うという重要な役割を果たしている。ARHは、由井氏の全てのご尽力の成功を祈っている。

カリン・モント MARH

JPHMA国際チャリティーカンファレンス
2011年10月8〜10日、つくば、日本

JPHMAの招待の下、ICHとJPHMAは、2011年秋、日本で国際カンファレンスをジョイントで開催する予定でした。
破壊的な地震、津波、そしてその結果から懸念される放射能問題の為、ICHは、残念ながらこのカンファレンスから引き下がる決断をしました。
この後退にも関わらず、JPHMAは、津波の犠牲者に直接寄付をするこの国際カンファレンスを続行しました。
発表者の変更に伴い、私は、このとてもインスパイアするカンファレンスに参加する機会を持ちました。
イベント全体は、準備に非の打ちどころがなく、ホメオパシー実践における多相面からのケースや哲学の発表が次から次へと繰り広げられました。
以下は、発表の例です;

●私は、このカンファレンスの第一番目の発表でしたが、Dr Isaac Goldenのプロトコールをモデルとしたホメオパシー予防を地元と国際的に促進している事を強調しながら、子供の健康を促進する為のノゾーズ使用について発表しました。
●英国からのトレバー・ガン氏は、免疫系における心理と生理学について発表しました。
●イワルト・ストットラー氏は、ノゾーズと抗マヤズムレメディーの使用を深く洞察した慢性病論とオルガノンにおけるハーネマンの研究の多くの様相について議論しました。
●ルディー・ヴァースパー氏はダイナミックな疾患と停滞した疾患に関して、オルガノンからの哲学を詳しく述べました。
●ジョージ・ディミトリアディス氏は多くの格言の文字通りの意味のより深い考察を与えました。
●由井寅子氏は放射能、インナーチャイルド、そして発達障害へ対するホメオパシー使用、と多様な発表をしました。

他のJPHMA会員達は、性的関心の変換から壊疽性潰瘍や腎臓結石の解決まで多様なケースについて発表しました。

更に、この自然と人工的な災害から直接被害を受けた学生とホメオパスの心打つ話を聞く機会も持ちました。
彼らの発表から、このトラウマは未だ存在しているが、この公の場でのフォーラムでの共有を通し、大きなヒーリングが可能である事が明らかでした。 どのようにホメオパシーがその土地と人間を、放射能汚染から変換させられるかについて学んだのは非常に関心深いものでした。

発表の合間には、日本の伝統音楽、文化を見せて頂き、もちろん、バラエティーに富む伝統的和食を十分に堪能させて頂きました。

そして何より、最も私をインスパイアしたのは、由井寅子氏の日本とホメオパシーに対するビジョン(展望)を目撃し、参画できた事でした。
短い時間の間に、この人物は、彼女の慈悲、奥行き深い知覚、学ぶ意思、人生に対する大いなる熱意、驚嘆すべき治癒とホメオパシーを持って、全世代 をインスパイアし、変換させました。
彼女は、自分の学生、クライアント、政府役人、そして一般人をとりこにし、いかにこのストーリーが日本国民の将来の為に展開し続けるか、そして、それが世界に影響を及ぼすかについて先行しています。この点について、私は、自分が小さな役割を果たす機会を持つ事ができ、とても感謝しています。

放射能汚染の可能性が現実である一方、そしてカンファレンスの最終日に小さな地震が起こり、発表者のセッションを少し邪魔しましたが、私は自分の 健康や生命が危険にさらされているとは一瞬たりとも感じませんでした。
今にして思えば、この自然災害の重大性にも関わらず、もしICHがこのイベントに関与し続ける事を選んでいたならば、ホメオパスの間に多大な国際 的団結が生まれた事だろうと感じます。

私のホメオパシーの未来に対する願いは、プロフェッショナルとして、どのようにホメオパシーが人間が経験する弱さを助ける事ができるか分る事によって、ホメオパシー反対派、起こり得る脅迫、その他嘆かわしい事項に直面するのに、私達がしっかり踏ん張る事が出来る事です。

ケイト・バーチ
RSHom (NA)
NASH, ICHリエゾン