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■『アロマトピア』No.86「発達障害へのホメオパシー」2008・1
 

発達障害へのホメオパシー
日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)・会長 由井寅子さんに聞く

ホメオパシーを実践し、様々な症状に取り組んでいる由井寅子さん。昨年10月には、発達障害とホメオパシーについての講演を行い、多くの参加者が集った。ホメオパシーでは発達障害児に対し、その原因をどのように考え、またどのようにアプローチできるのだろうか?。「子どもたちのSOSに耳を傾けるべきだ」と語る由井さんの実際の症例を交えつつ、お話しを伺った。(編集部)

自己治癒力を触発する同種療法

-昨年10月に「発達障害とホメオパシー」についてのセミナーを開催されたとお聞きしました。

由井さん(以下敬称略):多動症や自閉症などのお子さんを持つ親、学校の先生など280名ほどの方においでいただきました。発達障害は治らないものと言われていますが、親は子どもよりも先に死ぬわけですし、一生涯その子のそばについているわけにはいきませんので、その子どもたちが社会に出て働き、自分で自分の面倒を見られるようになるにはどうしたらよいのか、と皆さん悩んでいます。発達障害の子どもたちの叫びは、何かが間違っているという叫びです。薬や化学物質の乱用、予防接種……。私たち大人は、この子どもたちの叫びをしっかり受け止め、真剣に考える必要があります。本当に大事なことは何であるか、自然であるとはどういうことかを。彼らからのSOSを理解する義務があるのです。

-まず、ホメオパシーについてご説明ください。

由井:ホメオパシー(同種療法)は約200年前にサミュエル・ハーネマンというドイツ人医師によって確立された自然療法です。植物や鉱物などを原物質がなくなるまで希釈振盪したレメディーを砂糖玉にたらしたものを舌下でとります。例えば、吐き気や、寒気などの症状があるときに、アーセニカム(ヒ素を希釈振盪したもので毒性は全くない)というレメディーをとると、あたかもヒ素が入ったように体は錯覚し、体のバランスがおかしいことに体が気づき、本来のバランスを取り戻すべく自然治癒力が活性化し、治癒に向かうことを促します。ここで大切なことは症状と同種の症状像をもつレメディーをとるということです。上記の例で言うと、吐き気や寒気の症状がアーセニカム(ヒ素)の症状像と同種になっています。また、2500年前のヒポクラテスの時代から「ホミオス」という同種療法の考えがあり、ヒポクラテス自身「自己治癒力がある限りは同種療法を使いなさい」と言っています。現代人は痛さや苦しみが嫌で安易に薬を使いがちですが、ホメオパシーでは症状こそ体毒の排泄作用であり、自己治癒力の現れであると考えます。

-現在、レメディーは何種類あるのですか。

由井:ハーネマンの時代は78種しかありませんでしたが、今は3000種類ほどあります。植物、動物、鉱物、菌が使われます。症状と最も同種の症状像をもつレメディーを選択するためには、レメディーの症状像と人物像について書かれた『マテリア・メディカ』を勉強する必要があります。症状だけではなく、その人の特徴や性格なども重要になります。冷えからくる風邪ならアコナイト(トリカブト)、嘔吐や下痢をしやすいならアーセニカムのレメディーが合うという具合に、必要なレメディーは一人一人異なります。

予防接種と有害物質

-発達障害へのアプローチについてお話しください。

由井:まず、予防接種をしないことが最も重要です。ワクチンには有機水銀やアルミニウム塩、ホルムアルデヒド、抗生物質、動物由来のタンパク質や病原体など多くの異物が含まれます。ですからワクチンを皮下注射すると、一度に大量の異物が血液中に入ってしまうため、多くの異物が血液中に留まり続けたり、神経系にまで行ってしまいます。そうするとミエリン鞘という神経細胞を覆う脂肪の膜が破壊されて、神経伝達がうまく行われなくなり、さまざまな問題が生じてしまいます。その大事なミエリン鞘は脳の大部分の場所で、だいたい1歳までに形成されますが、脳の場所によっては、2、3歳までかかります。予防接種をする時期が早ければ早いほど、脳に障害が生じる可能性が高いのです。これは取り返しのつかない問題になってしまうのです。まして有機水銀やアルミニウム塩などが血液中に入ることで、水銀やアルミニウムが脳の蓄積し自閉症などの原因になる可能性がより高くなると考えます。
ホメオパシーでは、発達障害児にはBCGやDPTといったワクチンを希釈振盪したレメディー、ビーシージーやディーピーティーなどを与えます。自閉症や多動症は、2?3歳にならなければ明確な症状が出ません。しかし、その頃にはBCG、DPT、ポリオなど8種類の予防接種は全て終わっています。ですから私は8種全てをコンビネーションしたレメディーを出します。

-具体的な症例を教えてください。

由井:5歳の多動症の男の子は、常にラップのような歌を歌い、服を着たまま突然バタンと寝てしまう子でした。母親は遊園地が好きで、妊娠中に毎週通い、さらにダイエット炭酸飲料を相当量飲んでいました。予防接種とアスパルテームという人工甘味料の害によって、子どもの神経が冒されてしまったと考えられます。常に神経が立っている状態でした。そこでアスパルテームと8種のワクチンレメディーをとってもらったところ、2カ月後には歌を歌わなくなり、落ち着いて絵を描けるようになりました。
また、9歳の男の子は、突然奇声を発しながら物を投げたり、叩いたりし、「こわい、こわい」と言いながらボロボロと泣く子でした。母親は出産直前まで働いていたそうです。この子には8種のワクチンレメディーとともに、1日に2リットルも牛乳を飲むということで、ラックディフロータという牛乳から作られたレメディーをとってもらったところ、彼も2カ月後にはだいぶ落ち着いて、にこっと笑うようになりました。

-発達障害の問題として、予防接種以外は存在するのでしょうか。もし、あるのであればホメオパシーではどうように対応できますか。

由井:もちろん、他にもさまざまな原因があるでしょう。しかしどんな場合でも、ホメオパシーでは、その症状に合わせて同種のレメディーを選択しとってもらうだけです。ただ、私の日本での11年間のケースを見る限り、また、海外のホメオパスたちからの意見を参考にしてみても、予防接種の問題が何より一番大きいといえます。

自然の法則に基づいて

-海外におけるホメオパシーの発達障害への取り組みの現状についてお聞かせください。

由井:海外においても、発達障害への取り組みの多くはワクチンのレメディーを使用します。オランダ、イギリス、アメリカ、インドなどで研究されています。しかし、このテーマを最も学べる国は日本です。日本は200種類ほどのステロイド剤があり、ヨーロッパの40倍もの抗生物質を消費している、一番の医原病大国だからです。昨年8月に、アラブ首長国連邦で「ホメオパシー国際コンファレンス」が開催され、私は慢性アトピーと発達障害、筋無力症の22の症例を発表しました。全てが、原因に対するレメディー、ワクチンとマヤズムのレメディーを使用する3次元処方で快方に向かった内容で、クラシカルホメオパシーを主に行っている会場のホメオパスたちから反響を得ました。

-最後に、ホメオパシーにおける発達障害に対する展望をお聞かせください。

由井:今回の講演のアンケートに、「自閉症や多動は治らないものだと思って諦めていたが、次々とDVD上映されたケースの中で、子どもたちが大きく改善されていく様子を目の当たりにして大変驚くとともに希望が見えた」というものが多くありました。ただし、胎児〜赤ん坊の時に脳神経が大きく傷ついてしまった子どもたちを全く普通と変わらないような子どもに戻すことはできませんが、それでも異物の排泄を押し進め、自己治癒力を最大限に引き出すホメオパシーには大きな可能性があるのです。

 由井寅子
「発達障害へのホメオパシー」
『アロマトピア』86号、38-39頁、2008年