11月11日 1日目の様子

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年に一度のJPHMAコングレスが、東京・世田谷区民会館で開幕しました。

コングレスは、日本全国および海外で活動するJPHMA認定ホメオパス、CHhom学生、とらのこ会員、ホメオパシー愛好者が一堂に会するホメオパシーの一大祭典。

最新の講演に学び、活動の成果を症例発表で披露する学術大会であり、また、同胞が集って互いの研鑽をたたえ合い旧交を温める、ホメオパシーの仲間たちの嬉しい再会の場でもあります。

第17回目となる今大会は、海外来賓としてハイルプラクティカーであり由井寅子大会長の盟友であるロジーナ・ゾンネンシュミット博士がドイツから参加。両日の講演に加えて、翌13日にも特別講演をいただくこととなっています。

朝から激しく降っていた雨もあがり、正午の開場とともに全国から集まった来場者で1階ホールはたちまちの賑わいとなりました。

ホールには協賛企業の各種ブースが並んで、新商品やコングレス限定の特典満載の商品を販売。JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例ポスターも展示されています。ホールの随所には和の趣あふれる竹や野の花が飾られ、「日本のホメオパシー」を美しく演出していました。

開会宣言・日独印国歌斉唱・開会挨拶・祝辞披露

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JPHMA松尾敬子理事が高らかに開会を宣言し、2日間のプログラムがスタートしました。大ホールの全員が起立して国歌斉唱。ドイツ国歌、君が代の斉唱となりました。

由井寅子大会長より「自己治癒力を触発するホメオパシー療法の活動を始めて20年たちました。いま振り返って、私たちがやってきた活動は間違いないと思います。『人には自己治癒力がある。自らの足で立つ。』これは大切なことだと思います。この仕事をはじめて後悔したことは一度もありません。人間は魂・心・体、三位一体であるとつくづく思います。ホメオパスは、病気を治すだけでなく、心、魂までを治せるホメオパスであるべきと心から思います。インド政府がいま、私たちのホメオパシー活動を一生懸命サポートしようとしてくれています。また今日は、ハーネマンの故郷・ドイツからからロジーナさんをお招きしました。ドイツ、インドという日本とは切ってもきれない国からの来賓をお招きし、そして一生懸命クライアントを治している私たちでこの大会を盛り上げていきましょう。さぁ皆さん、みんなの発表を見ましょう!」との挨拶がありました。

そして、オープニング恒例の大きな地球ボールのリレー。由井大会長がステージ上から地球ボールをトスすると、ボールは観客席の手から手へ次々と飛ばされながら大ホール中を回り、ふたたびステージに戻って由井大会長が両手でしっかりと受けとめられました。

地球上のみんなが手と手をとってつながる未来をめざして。ホメオパシーの恩恵が日本中、世界中にあまねく広まっていくように。そんな願いをこめた地球ボールのリレーで大ホールには明るい氣が満ち、これから始まる発表・講演への期待がいっそう膨らみました。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
竹内基幸氏(ホメオパス、日本ホメオパシーセンター名古屋本部)
「8年間のいじめがなくなったケース」

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クライアントは15歳の男子中学生。8年もの長期間にわたるイジメですっかり自信を失い無気力・無感情になっていたのが、2回の相談会(約2カ月)でイジメを乗り越え気力を取り戻したというケースです。

竹内ホメオパスは神経サポートをベースに、深い悲しみに注目するなど精神面を重視したレメディーを選択。レメディーと合わせて、浄化に合うサポートφチンクチャーやフラワーエッセンスも随時活用することを勧めると、初回相談会からまもなく心身ともに改善が見られ、それに呼応するように周囲の状況も好転。結果的にイジメはなくなり、クライアントは集中力が増し、明るくなり、ひとまわり、たくましくなって過去のトラウマに悩むこともなくなりました。

「社会的な問題となっているイジメにホメオパシーが寄与する可能性は大きい」と竹内ホメオパス。

レメディー選択はもちろんのこと、竹内ホメオパスの愛ある励ましによってクライアントが勇気づけられ、「自分は変われるんだ」と前向きな意識に切り替えられたことが治癒への大きなターニングポイントとなったようです。"言葉のレメディー"がクライアントを支え、治癒を後押ししたケースでした。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
三森弥生氏(ホメオパス、日本ホメオパシーセンター仙台榴岡)
「胃の悪性リンパ腫(癌)が3回のZENホメオパシーで改善し、『異常なし』と診断され治癒したケース」

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クライアントは65歳女性。悪性リンパ腫と診断され、薬による治療を開始するものの改善が見られずホメオパシーを開始。ZENホメオパシーのアプローチによって、3回のレメディー投与の末、3カ月後にはCT、MRI、細胞診、血液検査結果から異常なしとの判定が出たというケースでした。

三森ホメオパスはZENメソッドに忠実なレメディー選択をおこない、クライアントの症状とタイムラインを鑑みて特に、Kali-c.とMerc.を重点的に使用。慢性マヤズムに対する丁寧なアプローチをおこないながら、もう一方で"心のクセが免疫を下げガンをつくっていく"としてインナーチャイルド癒しを勧め、クライアントの抑圧された感情を解放するサポートをしました。

三森ホメオパスは、由井寅子学長が開発した癌対策用のサポートチンクチャーが非常に役立ち、その活用が早期改善につながったと述べ、「ホメオパシーは免疫力を上げながら自己治癒力で回復できる優れた療法。一人でも多くの人が早い段階で、がん治療の第一選択にホメオパシーを選ぶ日がやってくることを願い、これからもサポートを続けていきたい」と熱い思いを込めて締めくくりました。難治疾患に対するホメオパシーの大きな可能性を示したケースでした。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
柳千妃路氏(ホメオパス、日本ホメオパシーセンター垂水舞子)
「神経をサポートするチンクチャーと母のインチャ癒しで、化学物質・電磁波過敏症と不登校が改善した男児のケース」

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クライアントは10歳男児。生後まもなくのアトピー発症に始まり電磁波・化学物質過敏症、不登校、キレやすいなどの症状で普通の日常生活が送れなかったのが、4回の相談会の末、約8カ月後には諸症状が大きく改善したというケースでした。

柳ホメオパスは環境、薬剤、発育等の影響で内分泌が撹乱された可能性に着目、徹底した神経サポートとトートパシーを実践し、同時並行で母親のインナーチャイルド癒しをおこないました。

母親が「自分の使命は息子の言いたいことに気付くことかな?」と気づいて自身のインチャを見つめようと決意し、時に号泣しながら胸の内を解放して本音を出していくたびに、子供は落ち着きを取り戻し、家族全体に良い変化が波及。その過程は、子供の症状に親のインチャが及ぼす影響がいかに大きいかを物語っていました。

「体・心・魂を同時に癒すZENホメオパシーで、現代医学では困難とされる症状も改善し得る希望を感じてほしい」と柳ホメオパス。

薬剤、農薬、殺虫剤など現代特有の害の深刻さに警鐘を鳴らすとともに、インナーチャイルド癒しの必要性をあらためて実感させるケースでした。

記念講演:
高野 弘之氏(内科・小児科医 豊受クリニック院長)
豊受クリニック5周年記念講演 「自然な医療、自然な育児」

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豊受クリニック 高野 弘之氏(内科・小児科医 豊受クリニック院長)による「自然な医療、自然な育児」。

講演では、自然派ママが集まる自然派医師としても注目の高野先生が登壇、話題の書「母子手帳のワナ」でも取り上げられたエピソードなども含め、人間が本来もつ自然治癒力や、「菌」たちの重要な働きを含め、現代社会で子どもの健康を守り、育てていくための大切なポイントをわかりやすく説明されました。

自然界は陰と陽の動的なバランスで成り立っており、人間は肉体だけでなく、心はもちろんだが、スピリット(魂)も含め三位一体で成り立っており、東洋医学と同じように、由井大会長が進めているホメオパシー(ZENメソッド)はこれらを三位一体で扱う素晴らしいアプローチであり、世界的にこういった考え方が広がるといい世界になる。 自然派はまだまだ少数派かもしれないが、確実にパラダイムシフトは起きてきている。ある程度の人数が気づいた時にオセロのようにガラっと変わるのではないかとの見解を示し、この改善の一端を担うよう、見ざる聞かざる言わざるではなしに気付いた人から伝えていくことが大切と話を締めくくられました。

実践発表:
米丸輝久氏(日本豊受自然農 洞爺農場リーダー)
吉田 誠氏(日本豊受自然農 函南農場リーダー)
「自然農が広がれば自然な環境が必ず戻る ~自然な種、自然な農業」

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自然な種からこだわる日本豊受自然。その特長でもある、自家採種についての発表となりました。トマトやまっかうりなど洞爺農場での果実やハーブの種採りについて映像をまじえながらの紹介となりました。

また、在来種のすいか「うりこひめ」の自己採種を洞爺の地での固定種にしていくケースでは「うりこひめ」の在来種が、その土地に合わせて、種が変わっていくということ。

最初は洞爺の土地に合わなかったため、ソフトボールほど小さな玉にしかならなかった種を何度も自家採種を繰り返している中で、今ではバレーボール大の玉ができるようになりましたと報告されました。

この様に、種をとる農業が広がっていくことはとても大切なことです。

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函南農場は5周年になり、お陰様で今では自然型農業で100品種を超える野菜、ハーブ、穀類、果実などの農作物、150を超える商品を扱うまでに事業も広がってきました。

その函南農場の現場の状況や悲喜こもごもの1年の農場の季節の様々な出来事、ドラマを多くの農場の写真を使い、持前の癒しのキャラクターで発表されました。

参加者に自然の偉大さ、農場の素晴らしさそして、ほっとするようなプレゼンテーションとなりました。

記念トーク:
吉良さおり氏(Veggy編集長)
「子供へのホメオパシー ホメオパシー健康相談により、子供の足の症状が改善していく様子を体験して」

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Happy Vegetalian Lifeを提唱するVeggyの編集長として活躍されている吉良さおりさんは、本日は、ご自身のホメオパシー体験を話されました。

海外生活のご経験もあり、子育てには、以前からホメオパシーを役立てておられましたが、現代医学では検査、検査で、ビタミンB補給などしか手立てのない娘さんの骨軟化症で、由井会長のホメオパシー健康相談にかかり、顕著に症状が改善していった事例を自身の体験談として話されました。

それまで子どもがかかっていた病院と対立せずに、根気強く、相談を繰り返していきながら、難病治療をホメオパシー健康相談に切りかえていった苦労話も話されました。

ホメオパシーの健康相談センターと自然療法にも理解のある豊受クリニックが併設されていることも心強いことなども話され、勇気を持って、難病の治療をホメオパシーに切り替えてよかったとも語られました。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
福岡成海氏(ホメオパス、日本ホメオパシーセンター神奈川厚木)
「犬の直腸癌が消えたケース」

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ドッグトレーナーでもある福岡ホメオパスは、犬(4歳メス)の直腸腺がんが相談会3カ月後に消失したケースを発表。食餌を手づくりご飯に変えることからスタートし、一時ポリープが消えるも直腸腺がんとの診断が下ったのを機にホメオパシーをとり入れて、マヤズム的アプローチまで踏み込んだ結果、がん消失に至りました。

「犬は人間の4倍速で時が過ぎていくので悠長なことは言っていられない」と、サポートφチンクチャーの中にマヤズムもメインレメディーも全て盛り込み、バナジープロトコルも取り入れるなど、投与の仕方を工夫。また、言葉でコミュニケーションできない動物の場合、痛みの状態を詳しく確認することができないので、レメディー選択はTBR(ボーニングハウゼンのレパートリー)の結果を素直に信じて使うという手法も動物相談ならではのポイントでした。

体をつくり基盤を整える「食」と自己治癒力を触発して根本治癒を可能とする「ホメオパシー」、二本柱のサポートが功を奏したとのことです。

「物言えぬ動物たちが苦しむことなく健康になることを願ってやみません」と言う福岡ホメオパス。

飼い主(人間)に課題があるために、食事もレメディーも良いのに症状がまったく消えない犬もいると指摘するなど、豊かな経験に基づいたアドバイスを交えて動物とのかかわり方について発表されました。

休憩時間
「パフォーマンス&歓迎アトラクション」
ロジーナ・ゾンネンシュミット氏(パフォーマンス)
山本竹勇氏(津軽三味線)
井上憲司氏(インド民族楽器シタール)

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講演・発表を挟んで、大ホールステージではパフォーマンス&歓迎アトラクションがおこなわれ、大会の盛り上がりに華を添えました。

今回インド政府AYUSH省の文献『ホメオパシー科学-おだやかな治療法-』がJPHMAにより日本語出版・公開されたことを記念して、日本とインドの伝統楽器の演奏がアトラクションとして披露されました。

山本竹勇氏による津軽三味線独奏、つづいて井上憲司氏のインド民族楽器シタールが加わってのコラボレーション演奏となりました。この山本×井上コンビ、実は過去のJPHMAコングレスが縁で生まれた異色ユニットで、今回ふたたびのコラボが実現。アジアの東と西、異文化の音色が時にダイナミックに時に繊細に響き合う、まさに琴線に触れる音色に、会場からは惜しみない拍手がわき起こりました。

続いて、来賓のロジーナ・ゾンネンシュミット氏が斬新な衣装とマスク姿で登場、「妖精の女王」「ウインターダンス」などの舞踏を披露してくれました。

ホメオパシーはもちろんのこと、ユーモアセラピーや精神修養の専門家としても知られるロジーナ氏。詩情あふれる音楽にのせてしっとりと舞ったかと思えば、リズミカルな曲に乗って会場の手拍子を誘うなど、パフォーマーとしての魅力を存分に見せてくれました。

続いて恒例の会場全員での記念撮影。由井大会長、舞台衣装のままのロジーナ氏を囲んで、「ホ・メ・オ・パ・シー!」の掛け声を合図にシャッターが切られました。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
小島諄子氏(ホメオパス、日本ホメオパシーセンター熊本子飼)
「熊本地震体験発表 ~被災地のインナーチャイルド~」

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今年4月に発生した熊本地震。連続して襲った震度7の大地震によって熊本県を中心とした地域は未曾有の被害に見舞われ、18万人もの人々が避難を余儀なくされました。その後も集中豪雨、台風、阿蘇山噴火と災害の波は続き、被災地の人々は今なお不安の消えない中で生活しています。

この災害の渦中にいた熊本県の小島ホメオパスが当時の状況を振り返り、地震直後の様子から災害がもたらした影響、被災地の人々がどのようにしてこの現実を受け止めていったのかを語ってくれました。

紹介された地震直後の写真は、倒壊した家屋など被害の爪あとが生々しいものばかり。

「半年たった今も私たちは、時間がどこか止まってしまっているような感覚がある」との言葉からは、終わりの見えない不安と疲弊がうかがえました。

小島ホメオパスはこの被災体験から、機能不全家庭のインナーチャイルド問題が大きな心の傷として浮かび上がってきたことを指摘。「この災害を学びに変えたい」として、インチャ癒しの重要性を強調しました。

そのポイントは、 ①問題から逃げずに取り組もう。 ②感情を表現しよう。 ③人を信頼しよう。 の3つ。

インナーチャイルドのグループワークはいまや、小島ホメオパスの活動の大きな割合を占めているといいます。

「レメディーとともに人の絆が人々を勇気づける」「内なる子供に目を向けると身に迫る異変にも敏感になれる」と語った小島ホメオパス。緊急時を乗り切る危機管理の観点からもインナーチャイルド癒しが求められるという示唆に富む提言でした。

また小島ホメオパスは、災害後ただちに由井JPHMA会長より災害対応のレメディーが贈られたこと、JPHMAから義捐金が贈られたことに対し感謝の言葉を述べました。

インド政府AYUSH省(インド伝統医学省)書記官映像メッセージ
RKマンチャンダ長官SKYPEメッセージ

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11月10日コングレスの前日の午前中、インド政府ホメオパシーリサーチ中央研究所(CCRH)のRKマンチャンダ長官より連絡があり、急な公務により、インド政府AYUSH省アジット M. シャラン書記官は来日が急遽できなくなった旨、電話連絡が入りました。

シャラン書記官は映像メッセージを撮影し形を変えての式典参加に、また同行予定だった政府ホメオパス2人のうち1人CCRH RKマンチャンダ長官は、SKYPEを通じて、インド国内からコングレスでの出版記念式典に参加の形となりました。(※書記官は日本では事務次官クラスにあたる省内No.2レベルの高官です)

インド政府「ホメオパシー科学 ―穏やかな治療法―」日本語版発行へのメッセージ (メッセージ和訳 JPHMA)

こんにちは。 インド政府AYUSH省よりご挨拶申し上げます。

2016年11月11日12日、日本ホメオパシー医学協会コングレスが開催される事を知り大変嬉しく思っています。 このコングレスに関わる皆様を歓迎致しますが、私自身、急な公務と直に開催される国会の為に、参加できなくなってしまい大変残念に思っています。

最も求められているインド政府AYUSH省の文献の一つである、「ホメオパシー科学 ―おだやかな治療法―」の日本語版が、この機会に出版公開される事を知り特に喜びを感じています。

本文献は、ホメオパスにとって信頼できる情報であり参照リソースとして、効果的です。本書はホメオパシーのインフラ(基礎構造)、教育、研究、世界的な状況に関連するさまざまな側面の情報を、見事にまとめあげています。 本書の最も貴重なことは、これまでにホメオパシー研究中央評議会(CCRH)によって行われた重要なリサーチや、他で行われた顕著な特徴を持つリサーチの記録(研究結果を含む)がまとめられたという点です。

本書がさまざまな外国語に翻訳され、より幅広い読者に読まれる事を喜ばしく思います。 日本の読者の皆さまが、この新版の内容が前版のように充実して有益であることを理解し、ご友人や同僚達へしっっかりとした自信と信頼をもって、この文献を紹介されることを願っています。

ここ、インドにて、JPHMAコングレスのご成功をお祈りすると共に、このコングレスが、日本だけでなく世界中への更なるホメオパシーに参照され、有益な成果を持たさせる事を願っています。 ありがとうございました。

インド政府、マンチャンダ長官からは、急きょAYUSH省のオフィスからのSKYPE中継で「ホメオパシー科学 ―穏やかな治療法―」日本語出版記念式典への参加の形態となりました。

まずは、日本語版出版公開のお祝いの言葉に続き、12月の南インド・ケララ州のCCRHの研究所で開催される、CCRH-JPHMAのジョイントカンファレンスでは、CCRHをあげて歓迎し、最新のリサーチ結果、包括的なプレゼンをJPHMA代表団のために準備し、その中でインドでの出版記念式典が行われる予定であることも紹介されました。

また「ホメオパシー科学 ―穏やかな治療法―」以外にも、CCRHはAYUSHホームページで英語ですが、多くのインドのホメオパシーリサーチ結果を公開しており、希望があれば、これらの中からJPHMAで日本語に翻訳して出版されてもよいとのコメントまでありました。

また、由井大会長が、インド180年のリサーチ結果を日本の皆さんに公開できた御礼を伝え、インドのように国がホメオパシーを全面的に支援しているような国はない、素晴らしいという点をたたえました。また、日本もインドを参考にして政府に認められるステップを目指していく必要がある点に言及しましたところ、マンチャンダ長官からは、今のようにホメオパシーが政府に認められるようになったのは、180年の歴史の中では、最近のことであり、そこにいたるまでは、苦難の歴史があったことを日本の皆さんにも知ってほしいことを話され、これらを経験してきたインドのホメオパシー関係者の間でも、わずか20年で、日本のホメオパシーのレベルをここまで上げてきた、JPHMAの皆さんをはじめ特に由井会長の功績には目を見張るものがある点も伝えられました。

JPHMA会員には、刷り上がった「ホメオパシー科学 ―穏やかな治療法―」日本語版が贈呈され、同日より、「ホメオパシー科学 ―穏やかな治療法―」全178ページがJPHMAホームページに全文掲載され、日本の皆様にも日本語で、インドのホメオパシーリサーチの集大成が公開されました。

20世紀初め、インドでの大地震の際、インドのホメオパシー協会から由井会長、JPHMAへのレメディー・アコナイトとホメオパスの支援要請から始まり、その後の地道なインドのホメオパシー関係者との学術交流が、今回のインド政府との共同事業でのインドのホメオパシーリサーチの集大成の出版・公開に結びつきました。日本のホメオパシーへのインドからの本当に心強いサポートになりました。

基調講演:
由井寅子大会長(日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)会長、
農業生産法人 日本豊受自然農代表)
「農業、医療、心を自然に戻す -セリアック病、子供の死を乗り越えて-」

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由井寅子大会長による1日目の発表
「自然に生きれば、幸せになる 農業、医療、心を自然に戻す セリアック病、子供の死を乗り越えて」。自然な食、医療、心を中心に話されました。

由井会長が編み出したZENホメオパシーによってこれまで様々な難病を治癒に導いて来られましたが、現代の食原病の問題に対処するためには、レメディーだけではなく食の環境を正していくことが大切であるとのこと。

そのためにも食の現状を正しく理解することが必要です。除草剤グリホサートは特定の体内必須ミネラルをキレート化してしまいミネラル不足を引き起こすこと、また様々な病気と関係し人体に深刻な影響を及ぼすこと、グリホサートは食品だけでなくワクチンや生活用品にも広く流用されていることなどが問題提起され、その解決法となるホメオパシーの対策レメディーの提案やミネラルふんだんな自然な野菜づくりを目指す日本豊受自然農の活動などが紹介されました。

また由井会長の症例集より、自然でない食べ物や薬害の影響によって、小麦のグルテンに強いアレルギーが起こり激しい疝痛が引き起こされるセリアック病の女の子のケースが紹介されました。

食を正し医原病をとる、由井会長の心・体・魂を三位一体でみるZENホメオパシーのアプローチによってクライアントの疝痛と癇癪が無くなると共に精神面でも自信がついて、一人で留守番ができるようになったり他の子たちの中で堂々とできるようになったという報告がありました。

またクライアントのお母さんが自らのインナーチャイルド癒しに取り組み、般若心経と祝詞を日々行うようになってから、色々な素晴らしい気づきが起こったようです。

これまで何をやってもダメだと自分を責めていたことを俯瞰できるようになり、長年の深い無力感、絶望感が楽になって行きました。由井会長の手紙によるメッセージからもとても心が楽になり責めることがなくなったようです。母が変わることで周りの環境も良い方向に変わって行った素晴らしいケースでした。

もう一つのケースは、重度の脳性麻痺と診断され、現代医学ではもう太刀打ちできない状況のお子さんを、24時間睡眠もまともにとれない中で看病し続けるお母さんのケース。お母さんが不眠不休で献身的に愛し続けたけれども残念ながら亡くなってしまった息子さん。お母さんは息子を失った深い悲しみの中「自分がもっとしっかりすれば」「周りが助けてくれれば」と責め続けていました。由井会長がクライアントさんの悲しみに寄り添い、慰め、そして徐々に魂の宿題の出発をしていくために、この子の死を霊的な見方で見るように変えていくことを話されました。

由井会長の深いお話に泣き崩れ、この子が生まれてきたことの意味が分かった時、この方に心からの感謝と前を向いて行く力が湧き上がって来たようです。

息子が教えてくれたことに応えるためにも、今度は自分自身を無条件で愛し、一生懸命生きたいと誓っていただきました。後日、当たり前のことに幸せを感じ、普通の生活がありがたいとおっしゃったお母さん。彼女の大きな気づきは見守る私たちの心に大切なものを教えてくれました。

由井大会長の1日目の発表は大変素晴らしく会長からの大きな拍手とともに終了しました。

体験談:
由井会長健康相談クライアント
「脳性まひの息子と生きた6年間 この人生で伝えたいこと」

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由井大会長の発表後、由井会長の発表で紹介されたクライアントさんからの発表が行われました。

由井会長の相談会を受けて、由井会長からの数々の言葉によって、それまでのお子さんの介護に疲れ果て身を切られる思いだった日々が素晴らしい時間に変わったとのことです。

この世の見え方が霊性の見方に変わることで、身に起こる全てがありがたく、神さまに目をかけられているからこそ、こんな大変なことが次々に起こるんだと。すべて神さまを通して考えられるように、受け取るようになりました、とお話されました。

この世の価値観を変えることで生きるのが楽になった、自分が変わることで家族が変わった、子供と過ごした時間もとても良いものになったとのことでした。また毎日、般若心経、祝詞を唱えることでも自分自身の慰めになり生きていくことが楽になったとのことです。

涙ながらにお話された由井会長への感謝の思いを込められたクライアントさんのスピーチに、会場中が共感し感動の涙があふれました。

お子さんとの思い出の桜も含めた立派な花束が由井会長へ手渡され発表は終了しました。

休憩時間
「ヴァイオリン独奏」
加納伊都氏(ヴァイオリニスト)

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休憩時間には、ヨーロッパを拠点に活躍するヴァイオリニストの加納伊都氏が、美しい旋律で会場を満たしてくれました。

ヴォーン・ウイリアムスの「揚げひばり」、イングランド民謡の「グリーンスリーブス」、チャールダッシュ、モンティの「チャールダーシュ」を超絶技巧を交えて次々と披露、会場は一瞬にしてクラッシックコンサートホールに様変わりしたようでした。

海外来賓特別講演:
Dr. ロジーナ・ゾンネンシュミット氏(ドイツ国家認定医学治療家SMHP)
「燃え尽き症候群をホリスティックに治療するには?」

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ドイツ認定のハイルプラクティカー(ドイツ国家認定医学治療家SMHP)であり、プロフェッショナル治療家へのホメオパシー指導者として活躍されているロジーナ・ゾンネンシュミット氏の発表です。

本日は、「燃え尽き症候群をホリスティックに治療するには?」というテーマで発表されました。

ドイツでは日本と同じように頑張るという習慣があり、燃え尽き症候群のクライアントが多いということです。

燃え尽き症候群のクライアントは、仕事中毒で、自分の長期間に渡った生活のリズムを失っており、リラックスすることが難しく、睡眠が悪化し、その結果として代謝の鈍化、身体機能の鈍化など、多くの身体、精神症状が起こっているとのことです。

ロジーナ氏は、「燃え尽き症候群」を癌と同じように治療していくとのことです。何故なら、燃え尽き症候群のクライアントは、価値観に縛られたり、仕事や人のせいにして、誰かや何かに対して 自分の人生を犠牲にしているからです。

この疾患は実はわかりにくく、病気が複雑なので、自己治癒を活性化させるには、呼吸を触発する呼吸運動、果物や野菜の栄養、生きる希望など心のアプローチなどの論理的な治療法が必要となります。

療法家は、そのクライアントに現れている多くの症状をみて、それが、燃え尽き症候群の肝臓タイプなのか、腎臓タイプなのかを判断し、それに合ったホメオパシーレメディーを選択していきます。生命力が回復ししてきたら、燃え尽き症候群の背後にあるクライアントが身に着けてきた葛藤を解放する治療を行っていくことが大切です。この葛藤が解放されないと治癒は起こらないということで、ホリスティックな治療が大切だという事を話されました。

療法家はホメオパシーのレメディーをあげるだけではなく、全体的に包括的に見ていくとが必要だが、そのようなホメオパスほ少ないとのこと。由井会長のように包括的に三位一体でみるというメソッドを構築していることは素晴らしい。生命にはリズムがある。ただレメディーを与えるだけなく、音楽や踊りのリズム、言葉を含めた愛が大切であると締めくくられました。

由井大会長講評

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由井寅子大会長は大会一日目を振り返り「振り返ってみると、朝日新聞の件はじめ数々のバッシングがあって、私たちがここまで来る道のりは長かったと思います。でも、苦しいこともあったけれど、このようにホメオパシーが残っていること自体が素晴らしいと思います。

今日、後輩たちの症例発表を聞いて、みんな素晴らしい成果を出していました。がんが治ったり・・・。私でもがんを治せないのに、素晴らしいと思いました。難病であっても希望がもてる。ホメオパシーには手段がある。それが素晴らしいですね。そしてみんな、ホメオパシーが好きなんだよね。その人がその人らしく生きられる。それを願っていますし、私自身もそうありたいと願っています。

ロジーナさんも、いまだにあんな素敵なパフォーマンスができるのは素晴らしいです。今日一日長きにわたって発表や講演を聞き、みなさんそれぞれに発見があったと思います。また、ホメオパシーを愛する人たちが集まって交流ももてたことをうれしく思います。お疲れさまでした。また明日お会いしましょう!」と締めくくりました。

ホメオパスの歌

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盛りだくさんのプログラムを終え、恒例「ホメオパスの歌」を全員で歌って一日目を終了しました。

ブースの様子

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