英国貴族院 ホメオパシーを安全な代替療法と認識

イギリスでは、国会貴族院委員会がホメオパシーを安全な療法と認識しており、ホメオパ シーは5大代替医療(グループ1:鍼治療、カイロプラクティック、ハーブ医学、ホメオ パシー、整骨)の中では、もっとも危険が少ない療法と認めている。

出典:House of Lords-Science and Technology-6th Report
著者:By the Select Committee appointed to consider Science and Technology
執筆年:2000年11月
収録:英国国会貴族院ウェブサイト
http://www.parliament.the-stationery-office.co.uk/pa/ld199900/ldselect/ldsctech/123/12301.htm

「4.36ホメオパシーにおける議論は、作用メカニズム理解に対する比重を例証している。保健省は、何よりも先に安全性に優先順位をつける事を明らかに示すホメオパシーの位置づけを説明した:「ホメオパシー薬に関して、如何にしてホメオパシーが作用するか特定のメカニズムに関し、不確実で証拠に限界がある点に十分同意する。話を始めるポイントは、ホメオパシー薬の様なものは、分布範囲を超えているほど安全である:非常に希釈されている。これら物質は、身体における影響を明らかに測定できるものでなく、それゆえ、簡素化されたホメオパシーの登録施策が1994年に導入された。それは、有効性についてではなく、安全性と品質に特に集中されたものである。私達は、合法的に実用的アプローチを選択する:ホメオパシーが有害でないならば、その効き目へのメカイズムにおける徹底的な理解を持つ事はそれほど重要でない。」(Q34)

原文:4.36 The arguments about homeopathy illustrate the weight given to understanding mechanisms of action. The Department of Health explained their position on homeopathy which clearly shows they prioritise safety before anything else and give less weight to issues of scientific plausibility: "In relation to homeopathic medicines, we very much agree that there is uncertainty, or limited evidence, about the specific mechanism whereby homeopathy works. The starting point is that homeopathic medicines as such are very much at the safe end of the spectrum; they are very dilute. Often these substances do not have a clearly measurable effect on the body, which is why the simplified homeopathic registration scheme introduced in 1994 concentrates specifically on safety and quality and not efficacy. We have taken a fairly pragmatic approach: if homeopathy does not harm then it is less important to have an in-depth understanding of its mechanism for effectiveness" (Q 34).

「5.63 グループ1の職業すべての中で、ホメオパシーは、少なくともホメオパシーレメディーを摂取する点において、その治療において最も危険が少ない。また、その有効性に対する証拠に対して異常に強い論争がある事にも気付いている。これら二つの点より、その限定的なリスクからその法的規制に対する論争は不必要と見なされ、従来の科学界が強く疑問を持ち留保する療法に対する合法性の程度を認めるものと見なされる。

原文:5.63 Of all the professions in our Group 1, homeopathy carries the fewest inherent risks in its practice, at least in relation to the consumption of homeopathic medicines. We are also aware that there is unusually strong contention about the evidence available for its efficacy. These two points could be seen as arguments against statutory regulation which could be considered unnecessary due to the limited risks and could also be seen as awarding a degree of legitimacy to a therapy about which much of the conventional scientific world has strong doubts and reservations.

5月14日に英国国会で行われたレセプションでは、ICH、ECCHの秘書官で、欧州でのホメオパシー市民権確立をECCH設立当初から支えてきた立役者でもあるスティーブン・ゴードン氏から、日本のホメオパシー発展について以下のメッセージを頂きましたので紹介します。EUではホメオパシーが1つにまとまり、国がホメオパシーを認める方向にいった国々も多いのですが、英国では、ホメオパシーに関する多くの団体が乱立し、英国国会で、今回のレセプションにも参加されたがマギー・ワラス氏をリーダーに任命し、ホメオパスのスタンダードを1つにまとめ国家資格化を検討しましたが、各団体のレベルやカリキュラムの差を調整できず、10年たっても実現できなかったという英国の苦い教訓があります。

スティーブン・ゴードン書記官コメント
「JPHMA由井会長の遂げられた成果は素晴らしい。強力なリーダーである。イギリスは、次々とホメオパシーの新しい団体ができ、多い時では10のホメオパシー団体が存在した時もある。こうなっては、もうまとめる事はできない。イギリスの二の舞にならないよう、日本では一つの強い団体が基準を作っていく事が大切である。こうしておくと、政府が、その団体にアドバイスを求める形になる。この点、JPHMA由井会長は素晴らしい見識と戦略をもっていた。日本でホメオパシーがJPHMAを中心に1つにまとまっていくように、ECCHもICHも協力していきたい。」

なお、スティーブン・ゴードン書記官は9月に開催されるJPHMAコングレスにゲストスピーカーとして参加されます。