ストットラー氏インタビューは次号ジャーナルで詳報しますが 講義2日目の昼食時のトピックスを紹介します。

通訳:昨日から、通訳を担当させていただいて「慢性病論」、「オルガノン」を理解するには相当な勉強が必要だということがわかりました。では一体、どのくらい理解した段階でプロのホメオパスとして活躍できるようになるのでしょうか。

ストットラー氏:「慢性病論」、「オルガノン」を理解しようというのは、一生かけて理解を深めていくようなものです。大事なのは、たとえ初心者であろうと、ハーネマンの教えに忠実に学ぼうとするハーネマンに続く道を歩いているのかどうかということです。ハーネマンに続く道を歩いている人は、その途中であったとしてもホメオパスとして働くことはよいと思います。特に気をつけなければならないのは、ハーネマンを外れた道を歩いている人たちです。例えば、ハーネマンを大きく誤解しホメオパシーを追求しているケントに続く道を歩いている場合にはホメオパシーを真に理解することはできないでしょう。いや、その場合は、慢性病のホメオパシー治療ができないという意味で、危険でさへあると思います。ハーネマンの道を外れ実践することを今後も多くのホメオパスが続けていると、ホメオパシーでは治癒できないという評価を下されホメオパシーは今後下火になっていくという結果を招くでしょう。ただ、ハーネマンのホメオパシーに気づいているホメオパスは世界でもまだまだ少ないですね。

由井:いつも私もいっているのですがホメオパシーは治せなければ意味がないのです。治さなければひろがっていかないと思います。世界でも、「慢性病論」、「オルガノン」の原典からハーネマンの 方法論に忠実にホメオパシーを理解し実践しようとする方々はまだまだ小数派です。そして、「慢性病論」、「オルガノン」などから、ハーネマンの考え方を基礎から1つ1つしっかりと学ぶという作業は非常に忍耐のいる作業なので、その部分を多くのホメオパスはやりたがらないのです。でも大切ですよね。

ストットラー氏:びっくりするのですが、ハーネマンが、「慢性病論」、「オルガノン」で言っていることを私も実践で検証するのですが、驚くことに結果がその正しさをいつも証明しています。すばらしいんです。

由井:今回も、ホメオパス向けの講義として、私もストットラー氏を招聘し、今回の集中講義を開催したのですが、ストットラー氏の言葉を借りれば、今回の講義に学びにきてないホメオパスがクライアントをみることは、危険なことになってしまうそうですかね?(笑)こういう貴重な機会には、やはり多くの方に学んでほしいですね。忍耐をもって、こういう学びをホメオパスは続けていくことが大事なのですね。

通訳:そういった意味で、ハーネマンの教えを原典から忠実に実践しようという流れで最先端を走るエワルト・ストットラー氏、ジョージ・ディミトリアディス氏、ルディー・バースパー氏の3人を講師に迎え、また由井学長がハーネマンの正しい道を追求されている日本のRAH(CHhom)は、世界でも、最も、ハーネマンの研究が進んでいるスクールと海外からも注目されているわけですね。

ストットラー氏:ヨーロッパでも、ハーネマンの教えを理解して、ホメオパシーを復興しようとしているホメオパスは少数派なのですよ。まだ、ハーネマンを大きく誤解しているケントのホメオパシーの道を歩いている人が多いです。

由井:そういったこともあり、この春から、日本の学校も、CHhomという新しい学校に生まれ変わるのです。ここではハーネマンのホメオパシーの基礎を徹底的に学ぶために、「オルガノン」、「慢性病論」、「マテリアメディカプーラ」、「レッサー・ライティング」、そしてハーネマンのプルーピングに忠実に従った第一弟子のボーニハウゼンのレパートリー「TBR」などを徹底的に学ぶ学校とするのです。そして、現代医学の生理・病理・ 解剖、ホメオパシー的病理学からハーブ療法まで学ぶので、従来の欧州のスタン ダードの3倍の時間数をかけて、プロを育成することに決めたのです。

ストットラー氏:すばらしい考えだと思います。