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ホメオパシーの科学的エビデンス

    ホメオパシーの科学的エビデンス

    Scientific Evidences About Homeopathy
    ラジニーシュ・クマール・シャルマ、ルーチー・ラージプート
    ホメオパシーは芸術なのだろうか、それとも科学か、ただのプラセボに過ぎないのかということは、常に悩みのタネになって来た。反対派たちに対抗するため、ここで述べるグループ分けによる莫大な量の科学的調査が、ホメオパシーは完全に科学的システムを備えていることを裏付けるべく実施された。

    初期の調査

    そもそもの研究はハーネマン自身によって行われた。キナ皮の絞り汁を用いて「similia similibus curentur」という普遍的な治癒の法則を発見したのである。彼は薬剤の量を減らせば減らすほど、ただし希釈に震盪という作業を加えたややこしい方法で行った場合のみ、その有効性が高まることに気付き、その過程はポーテンタイゼーション/ダイナマイゼーション(活性化)と呼ばれている。

    現代の調査

    ハーネマンの後、研究は止むことなく様々な形で行われるようになった。この先に述べるのは、ホメオパシーの発展と科学的正当性のために非常に重要な研究である。

    ホメオパシーとその他の療法の結果を比較した研究

    1980年代「The logic of figures or comparative results of homeopathic and other treatments ホメオパシーとその他の療法の形態もしくは比較した結果の理論」という本が出版された。

    この本には、ホメオパシー病院とアロパシー病院の、何十もの病態や死亡率を比較したグラフが納められている。ここには猩紅熱、黄熱病、腸チフスなどの流行病に関するデータも収録されている。

    病気の種類にもよるが、ホメオパシー病院では通常100人あたりの死亡者数が50〜80%少ない。 二重盲検によるホメオパシーの研究は第二次世界大戦中に英国政府の資金提供を受けて行われた。マスタードガスによる火傷を負っている人に、ホメオパシーのレメディーを投与すると、プラセボを投与された人と比較して、明確な改善が見られたことがこの調査でわかっている。1982年の再調査ではこの調査に関する統計学的な正当性も立証されている。

    研究室に於けるエビデンス

    ホメオパシーの「超微量」の本質、又は希釈の原則は、科学を信奉する人々からの主な批判の的となって来た。

    24Xもしくは12C以上、アボガドロ定数を超えるまでに希釈されたレメディーには現物質の分子は1つも無いということに異論のあるホメオパスはいない。しかし、研究室でも臨床でも、この希釈率を超えるホメオパシーレメディーが「明らかな有効性」をこの200年示し続けて来たのだ。

    核磁気共鳴(NMR)の研究で、23の異なるレメディーとポーテンシーから、プラセボでは見ることの出来なかった、量子生物学的な活性を示している事を明らかに検知したのだ。

    このことはホメオパシーのエネルギー的作用が化学的作用を上回っていることを意味する。感覚神経の障害と病理的な反射作用が引き起こす慢性の再発する亜脱臼状態と病気が、劇的に改善するのを、カイロプラクターのように目の当たりにできるのである。

    抗ウィルス性作用に関する研究

    ある二重盲検で、10のうち8つのホメオパシーレメディーが、50〜100%、ポーテンシーにより違いが出るが、ニワトリの胚でウィルスの増殖を抑制することがわかった。

    重金属に関する研究

    この研究では、ラットに事前に与えられ蓄積された物質段階の砒素(Arsenic)が、ホメオパシー的なArsenicの投与で除去されたことがわかる。

    血清コレステロールに関する研究

    獣医学の大学の科学者らによると、ホメオパシーのレメディーChel.を毎日2回、大量にコレステロールを含む餌を与えられている兎に投与すると、血清コレステロールの値が下がることがわかった。

    分娩時の問題に関する研究

    ホメオパシーのレメディーが、牛の分娩時の問題、豚の死産、牛の乳腺炎を減少させることが出来るかどうかを調査した研究が複数行われている。

    妊婦にホメオパシーを用いた二重盲検では、分娩にかかる時間と、異常分娩が少なくなることがわかっている。

    ホメオパシーのレメディーを投与された女性の平均分娩時間が5.1時間だったのに対して、プラセボ群では8.5時間だった。レメディー群の異常分娩がたったの11.3%だったのに比べて、プラセボ群では40%が異常分娩だった。

    抗がん作用に関する研究

    繊維腫を移植されたマウスのうち77匹を除く52%は、ホメオパシーのレメディーを投与されながら1年以上生存したが、治療を受けなかった77匹は10〜15日で死亡した。

    ペイン・コントロールに関する研究

    Hyper.を投与されたげっ歯類は痛みへの反応が抑制されることが、科学者たちの研究でわかった。

    コントロール群よりも、熱したプレートの上に長くいることができるのだ。鎮痛作用のあるエンドルフィンの作用を阻害するNaloxone(訳注:麻酔拮抗薬)を投与すると、Hyper.の効果は減少する。

    これは、Hyper.が、(エンドルフィンの)必要な時にエンドルフィンを活性化させることを表している。この実験に使用したげっ歯類は、不快感を感知した時にはいつでも熱したプレートから降りることが可能な状態であった。

    アレルギーに関する研究

    ホメオパシーのレメディーApis.とHistamineに、好塩基球から放出されるアレルギーを起こす化学物質の量を減らす、明確な効果があることを示す研究は複数ある。これは、ホメオパシーがアレルギーに効果があることを示す、1つの理由と捉えることができる。

    免疫機能に関する研究

    異物、バクテリア、古くなった細胞を破壊するマクロファージを活性化させる明らかな作用がSil.にあることが、マウスで確認されている。

    リウマチ性関節炎に関する研究

    リウマチ性関節炎の患者に対する二重盲検で、ホメオパシーのレメディーによる治療を受けた患者の82%が一定の症状の改善を経験したのに対して、プラセボ群で同程度の改善が見られたのはたったの21%だった。

    歯の神経痛に関する研究

    抜歯後の痛みがある患者で、ホメオパシーの二重盲検が実施された。ホメオパシーのレメディーArn.とHypericumを投与された患者の76%が痛みから解放された。

    目眩と吐き気に関する研究

    この研究結果は、ホメオパシーのレメディーによって目眩と吐き気を減らすことができるという、統計的にも有意な改善が見込めることを示している。

    水の記憶理論

    フランスの生物学者ジャック・ベンベニストが登場するまで、このように高度に希釈された溶液になぜ効果があるのか、科学的に説明することはできなかった。

    ベンベニスト教授はパリの研究室で、水が「記憶」するという理論を打ち立てた。

    水に融け込んでいるのは「記憶」であり、ホメオパシーの効果を発揮しているのが、この「記憶」だと。

    1988年、ベンベニスト教授はNature誌に自説を裏付ける論文を発表した。彼が行った実験によると、桁外れに希釈した溶液に生理的影響を及ぼす作用があることは明らかだった。

    こうして「水の記憶」という言葉はホメオパシー関係の人々とベンベニスト教授の説を支持する人々、そしてアレルギーの研究を行っている研究者の間では良く知られた言葉になった。

    水が記憶を保持しているということを示す主な証拠として、次のことを挙げている。

    水分子が明らかに他の物質や水面に接していなければ、水分子間の水素結合は非常に寿命が短い(~ps、訳注:ピコセカンド10−12秒)。

    溶質を取り囲んでいる特定の水素結合のパターンはそう長くは続かない。いったん溶質が取り除かれると、特定のパターンを持った水分子の周囲のクラスターや、水そのものは、過去の無数の溶質のうち、どれを優先させるべきかなどわからなくなっている。

    最近のNMR核磁気共鳴の調査でも、ホメオパシー的に調剤されたものの中に、安定した(>1ms、>5μ)水のクラスターは見つからなかった。

    しかし、水素結合の寿命はクラスターの寿命にも同じように影響するのではないということは忘れてはならない。海の波は波として、また、歴史の影響をうけながら大海を往き来しているが、分子の中身は常に変化し続けているのである。

    また、どのクラスターの平衡濃度も動力学ではなく熱力学に支配されている。ホメオパシーに当てはめるならば、「水の記憶」の概念は、有水エタノールを用いた調剤方法に拡張するべきであろう。水にエタノールが加わったことで、複雑さという重要な深みは増した。 水にエタノールが加わった溶液は、想定から大きく外れており、安定にも時間がかかる。

    水酸化物イオン説

    ラクトース、水、そしてエタノールの分子は、一般的に-OH(ヒドロキシ基、OH− )群のみを有している。

    -OH群の酸素原子は、sp3混成のために4つの同等な原子価軌道を持つ。 この4つのうち2つは電子対結合と、もう2つの分配されていない孤立電子対を持っている。

    後者(孤立電子対)は、望み通りのエネルギーレベルに徐々に上がることはあるが、もともとそれほど高いエネルギーレベルにはなく、それゆえ基本的な役割をここで担うことが出来ているのである。

    有機溶媒のDMSO(ジメチルスルホキシド)にはは孤立電子対はあるが、-OH群は無いため、これを希釈媒体として用いることはできない。このことは、ヒドロキシ基の孤立電子対の役割を明確にしている。

    共鳴促進説

    力のこもった摩砕や、強く打ち付ける震盪がなされるあいだ、溶けている薬剤の分子にある最も外側の電子殻は、繰り返し希釈剤の分子の外側にある電子殻と接近する。

    このプロセスは、薬剤の分子が持つ科学的に活性状態にある電子のエネルギーレベルに、希釈剤の-OH群の孤立電子対の共鳴促進を誘発する。

    希釈剤の分子はこのようにして科学的に交換できるエネルギーを獲得し、それがまさに薬剤の分子が持つ科学的特性が薬剤を「ポーテンタイズ」することなのである。

    ポーテンシーを上げながらの一連の希釈作業のあいだ、元の薬剤の分子はどんどん除去され希釈剤の分子はこの作業によって共鳴を促進され、自発的な希釈剤分子の共鳴促進が広がるのだ。

    神経刺激に関する研究

    薬理学の教授Karen Nieberは培養液中にラットの腸を入れ、organic thread(訳注:手術用の縫合糸の一種と思われるが素材が有機なのか、組織に吸収される物なのか不明)を用いて、 痙攣による腸の収縮を感知するためのセンサーにつないだ。

    次に、ラットの腸に激しい痙攣を起こすために、培養液中に刺激(アトロピン)を加えた。すると腸は収縮を起こし、計器は強い痙攣状態にあることを示していた。

    そこにBelladonnaX90を加えると、腸は弛緩し、計器が示した痙攣の度合いも下がった。このことはホメオパシーは現物質が無くても作用するということを証明している。

    Nieber教授は2003年にHans Heinrich Reckeweg awardを受賞し、賞金1万ユーロを獲得している。

    結び

    今回ここに紹介した研究(もっとたくさんあるが)は当然、ホメオパシーが確かに科学的システムであり、その効果は論争の余地などないことを証明している。 しかし、ホメオパシー界を不必要に嗅ぎ回る無知な輩を黙らせ、科学の専門分野から寄せられる適切な質問に答えるためには、更なる研究が必要なことは言うまでもない。

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  • AHomeopathy and The Lancet
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  • Cベルファースト・クイーンズ大学のエニス(Ennis)教授によるベンベニストと同様の研究、およびフランス、イタリア、ベルギー、オランダの別々の4大学で行われた追実験
  • D『ニューサイエンティスト』誌(一九九七年一〇月一八日号)の記事への回答
  • E新しい実験結果によると、プルーバーは薬物のプラセボより原物質によく反応する。
  • F参照:ホメオパシーの科学的骨組み:科学的証拠に基づいたホメオパシー
  • Gホメオパシーはアトピーのための標準的な治療法として「有効」であると立証された
  • Hアリゾナ大学薬学部 Iris R. Bell 医学博士による ホメオパシーのエビデンス集(既紹介済)
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