京都シンポジウム

実況報告 午後の様子 2

「ホメオパシーと現代医療:相互理解に向けた意識変革への道」
                        心理カウンセラー・哲学者 斉藤啓一氏

斉藤啓一氏

代替医療が理解されにくい背景には、その根底に恐怖があるからではないか、広い意味での医療従事者が理解し合い、患者さんのために協力するためには、未知なるものへの恐怖心を克服することが出発点となる、とのお話からスタート。
エネルギー、生命、心理の側面から、相互理解に向けての提案がなされました。

生命エネルギーに対する新たな視点を持ち、部分/全体をどのようにとらえるか、いかに感性を磨き、発想していくかが大きなポイントとなる。さらに右脳を活性化する方法、またヘーゲルの弁証法から“肉体とエネルギー体の両面から癒す”21世紀の医療までが示されました。

そして何よりも重要なのは、意見の対立を越えて患者さんに奉仕するい志。
人間は苦しい時こそ本性が出る。今回の災害では試されている。「いっしょにがんばっていきましょう」と力強い言葉で締めくくられました。

「現代医学とホメオパシーの連携により犬の子宮蓄膿症が改善したケース」
                           薬剤師・ホメオパス 小林眞理子氏

小林眞理子氏

14歳を過ぎたメス犬の子宮蓄膿症が、現代医学とホメオパシーの連携によって改善したケースが紹介されました。

事例は、健康管理のために日常的に使用しているエネルギー測定器(QX-SCIO)でエネルギー的不調和を感知したことに始まり、獣医師に検査してもらったところ腫瘍であることが判明、その後、獣医師の検査と投薬、ホメオパシー療法を併用して改善に至ったものです。現代医学によって検査・診断・投薬がなされたことによって、ホメオパシー的にもトートパシーや臓器サポートなどで的確な対処をすることができ、治癒したケースといえます。

アニマルホメオパスとしても活動している小林ホメオパスは、ホメオパシー療法に理解のある獣医師との連携があって理想的な治癒に結びついたとその重要性を指摘、また痛みやつらさを言葉にすることのない動物たちの状態や症状を拾う手段として、エネルギー測定器(QX-SCIO)がとても頼れる存在であると述べました。

「動物に対してLMの与え方と、現代医療と共同で症状改善したケース」
                        獣医師・ホメオパス 笹木眞理子氏

笹木眞理子氏

はじめに、動物にマザーチンクチャーを与えるコツと、ネコがとても喜ぶマザーチンクチャーの紹介が、実際に動物の反応を撮影したDVD映像付きでおこなわれました。動物とともに暮らす人々にとってとても役立つ情報であるとともに、愛くるしい動物たちの様子に、会場は一気になごやかな雰囲気に包まれ、ほほえましい笑い声が上がりました。

次に、てんかん発作を繰り返すミニチュアダックスが、現代医学とホメオパシーの共同によって改善したケースが発表されました。連日の発作で生死をさまようほどだったイヌが、現代医学による検査と診断を受け、それをもとに選定されたホメオパシーのレメディー等をとって劇的に改善した模様が紹介され、現代医学とホメオパシーが補完し合うことの大きな意味と可能性が示唆されました。

獣医師である笹木ホメオパスは「現代医学で検査することで、早く確実に対処でき劇的な改善に結びついた。現代はハーネマンの時代とは異なり、進歩した機器があるのだから、それを積極的に活用すべき。より確実な診断を下すことで、ホメオパシー的対処のポイントも明確化する」と述べました。

「ホメオパシーの有効性とその症例 U」 JPHMA会長 由井寅子氏

由井寅子氏

この時間は夜の明けた英国校を中継で繋いで、由井学長より動物のケースを発表する予定でおりましたが、プログラムを変更して未曽有の大地震と、その後の原発事故に対して由井学長より緊急メッセージが発信されました。

まず、災害でお亡くなりになった方々へ追悼の言葉が送られました。
また、日本に住むご家族の安否に不安を感じている英国校の学生とスタッフへの思いやりの言葉がかけられました。

日本は、小さな国土ににつかわない多数の原子力発電所を保有している事について。原発を建設する前に本当に必要かどうか国民一人一人が吟味し、行動を起こせば今回の事故は防げたのではないかと責任ある一国民としての思いがのべられました。

最後に、世界のホメオパス達が大集合する10月の国際カンファレンスには復興した日本の姿を見せよう強いメッセージが日本、英国のご来場者へ発信されました。

「深刻な病理が治った支配的な動物達」 獣医師・ホメオパス ジェフ・ジョンソン氏

ジェフ・ジョンソン氏

UKからの発表は、今回の日本の地震に対するお悔やみのお言葉と共に、放射線によるダメージ、高波など、現在被災者の方々が置かれている状況において使用する事のできるレメディーの紹介から始まりました。
そしてその後、ホメオパスであると共に、獣医師でもあるジェフ氏の、現代医学では対応できなかった深刻な病理を持った動物達の臨床ケースが発表されました。

今回の発表のテーマとなっていたのは「支配的な動物達」です。

人間とは違い、動物を診る際に重要になってくるのは「動物行動学」に基づく観察であり、クライアントである動物が、「ボス」なのか、それとも「子分」なのかを判断するという事でした。
そして、このような観察の中から「支配的」である、と判断された動物に対して、動物、植物、鉱物のレメディーなどから、類似のレメディーを選び出し、治癒へと導いた様々なケースの紹介がされました。
どのケースも深刻な病理をホメオパシーで治癒へと導いた素晴らしいケースであり、そこからはジェフ氏の観察力の鋭さ、動物達に対する愛情が非常によく伝わってきました。

また最後には10月のICH&JPHMAホメオパシー国際カンファレンスで紹介予定のケースについても触れられ、私達の国際カンファレンスへの期待はより大きな物になりました。

閉会のあいさつ JPHMA会長 由井寅子氏

由井寅子氏

本日、お集まりいただいたみなさまへの感謝の言葉と、招待講演の池川先生、斉藤先生へのお礼が述べられました。

そして、いよいよ10月に開催されるICH&JPHMAホメオパシー国際カンファレンスについて触れ、国際カンファレンスの一番大事なことは、クラシカル、プラクティカルなどの流派を越えて、世界のホメオパシーが手をつなぐことである、というメッセージが伝えられました。

最後に、10月へのホメオパシー世界大会への参加を呼び掛け、第3回日本ホメオパシー医学国際シンポジウムが締めくくられました。

出展ブースからのご案内

『レメディー事典』をプレゼント

ホメオパシー出版株式会社

当日講演に参加される方に限り、新刊の『レメディー事典』をお一人様一冊プレゼントさせていただきます。