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■ホメオパシーベーシックと治療の実際(後編)
1997・04

■気の森 15号(1997) ホメオパシーそのベーシックと治療の実際(後編)
取材・文 森春生(在ロンドンジャーナリスト)


衝撃的であったホメオパシー初体験から3ヶ月。 私は未だに由井師匠(もはやトラちゃんではない)に弟子入り中。丁稚奉公をしながらホメオパシーを学んでいる。前回はホメオパシーの抽象的な概念を説明した。今回はその時の私自身のホメオパシー体験を基軸にして、ホメオパシー治療と何なのか、具体的に解き明かしてみたい。

もう一度おさらいをしよう。ホメオパシーとは「同種は同種」を治すことが出来る、つまり「健常者に投与すると、ある病気と類似した症状を惹起するものは、その症状を呈する病気を治すことが出来る」という同種の法則に基づく療法である。もう少し正確に言えば、障害を受けている自己治癒力・生命エネルギーに、同種という刺激を与えて相談者自身の力によって治していくという治療である。 それ故にホメオパシーの治療とは、 @質問によって相談者の症状像を組み立てること、 Aそれに似た症状像のレメディーを探すことに集約されるといって良いであろう。 またホメオパシーのレメディーは原物質の分子が全く検出できないほど薄められ、固有の「量 子力学的波動」の効果だけが残っているので副作用が全くなく安全である。 ホメオパシーの診断とは「相談者特有の症状を見出すこと」である
「 森さん。ホメオパシーの診療とは相談者の症状と同じ症状のレメディーを見つければ良いのだから、ナーンだ、簡単簡単と思っているでしょう?」 ドキッ。お見通しだ。
「でも森さんの考えている症状というのは、本当はホメオパシーでは殆ど役に立たない症状です」 エッ、役に立たない? どうして?
「ホメオパシーで重要な症状とは、その人固有の特徴的な症状です。例えばくしゃみと鼻水が出て熱があるというのは風邪の典型的な症状ですが、レメディーを選ぶには、ほとんど役に立ちません。相談者特有の症状ではないからです」
固有の症状でないと役に立たない? 「森さん、森さんと私は全く同じ人間ですか?」 勿論そんなはずはないが、だからといって何を言いたいのだろう。 「森さんがひいた風邪と私がひく風邪は違います。 森さんと私は身も心も何から何まで違うからです。病気とは全く個人的なもので個別 的なものです。例えば犯人の「モンタージュ」 写真を作るときに、犯人には目が2つで鼻と口は1つずつありました、という情報は何かの役に立つでしょうか?全く何にも役に立たない情報です。まあ、目が3つで鼻が2つあればすごい情報ですけど……。色黒で、左目の下に蒼い痣があり、団子っ鼻で、出っ歯で、唇は厚ぼったく、下顎が出ていますという様に、固有の特徴を多く集めることによって初めてその人の顔が姿を現してくるのです」 そうか! なーるほど、わかってきた! 「ですから先程のくしゃみと鼻水が出て熱があるというのは、目が2つで鼻と口は……というのと同じで、レメディーを選ぶには役に立ちません。 森さんが風邪をひくときにはと唸りますか?」
「それはやっぱり熱が出るし……そういえば下痢をします、それも寝る前に。あとは決まって右側の鼻が詰まります」 「そうでしょう。私の場合は朝起きるときに右側の節々が痛くなって喉が痛くなります。森さんの風邪と私の風邪は全然違いますね。"風邪"という抽象的なものは存在しません。森さんの風邪、私の風邪があるだけです。ですからレメディーを処方するのに必要な情報というのは、相談者さんの固有の特徴的な症状であり、それを数多く集めて初めて症状の全体像が構築され、同じ症状を持つレメディーを探すことが出来るのです。 ですから『山が好きか、海が好きか、自殺するならどんな方法?』というように、一見突拍子もないような質問をたくさんするのは、実際相談者さんの突拍子もない特徴的なものを探そうとしているのです」 「わかりました。相談者の症状を捉えるとは固有の特徴を集めて相談者固有の全体像を造ることですね。しかしそうなるとこれは大変なことです。たった1時間の診察時間で、相談者全体が分かりますか?」 「確かに大変です。勿論写実的な細密画は描けません。似顔絵のようなものです。でもレメディーの特徴とマッチさせるには、かえって特徴だけの似顔絵の方が良いのです。そして短い時間の中で出来るだけ相談者に似た似顔絵を描くために私が使うのが、『レイヤーズ・メソッド」という方法です。人間を断層的に捉え、マヤズム・根本体質・その他の階層というように3本立てで症状の特徴を組み立てます。マヤズム(原始的土壌)は先祖の重い病気によってDNAが逆撫でされ微妙に歪んで子孫に伝わった原始的な土壌です。この上に芽を出しているのが根本体質。それから環境・病気・新薬など、その上に幾つかの階層があります。質問の結果 は階層別に分けられ、症状像の全体は階層的にその姿を現してくるのです』
「よーくわかりました。では具体的に私の結果と解説をお願い致します」

「出生体重」「家族の病歴」そして 病気を含めた「現在の状況」を総合的に判断

「わかりました。森さん、貴方はリンです」 ときた。
???何だって? 私がリン? 「そう燐のリンです。びっくりした?ちょっと驚かせ過ぎましたか?骨格とかDNAを構成する燐ですが、森さんは燐体質という体質です。 最初に出生体重を聞きましたが、概ね出生体重で根本体質が決まる話はしましたね。子供やあまり体が複雑になっていない人は、何の病気であっても大抵はこの根本体質のレメディーで治ります。レメディーは数千種類にもなりますが、根本体質のレメディーは、15種類程度ですから、そこから探すのはそう難しくはありません。3200グラムだから平均的だけど、背が高くて細長い神経質な子供であったそうですから、多分リンだろうなと思いましたが、それだけではまだ断定できません。 それから家族の病歴を聞きました。これは最も原始的な階層であるマヤズムを探すためです。おばあさんが肺結核で、おじいさんが肺炎、お母さんが胃炎気味でお父さんが胃潰瘍という事でしたのでマヤズムは『Tub』(肺結核)だと思いますが、実は肺結核マヤズムとリン体質とは親子の関係にあり、リン体質の下には肺結核マヤズムが大抵あります。『容疑』が段々固まってきたわけです。また他のマヤズムのうち疥癬・淋病・梅毒等とはあまり縁が無さそうだけど、リン体質はガンのマヤズムとは少し関係があります。森さんは特に病気の症状はありませんが、通 常の診療ではこれに病気の症状を加えてマヤズム・根本体質・病気の3本立てで、相談者の全体を総合的に判断します。それで1時間ほどあれこれと聞きましたが、その結果 、森さんの根本体質はリンだと判断しました。 ではリン体質の説明をちょっとしましょうか。リンの光は青白い光です。墓場で燃えるひとだまのリンです。光るものとかチロチロ燃えるもの、例えばローソクの炎の周りの青白い光などを恐がります。暗いところにも恐くていけません。頭は良いのですが、だから色々と空想してしまい、まるで幽霊やお化けがそこにいるように感じて……。森さん!どうしました。顔が真っ青ですよ! 実は余りの事に気が動転していた。こんな事があり得るのだろうか?私は小さい頃から極度の恐がりで、焚き火やお化けが恐くて仕方がなかった。学校でキャンプに行くのが毎年恐怖の的だったので、その時期には必ず風邪をひくことにしていた。キャンプファイヤーと肝試し、私にとってこんな地獄はあるだろうか?キャンプファイヤーで失神した男として全校中に知られてしまったのだ。火がチロチロと燃えているのを見るうちに、ガタガタ震え始め、後ろにいた男が「ゆーれいだぞー」とおどかした途端に失神してしまった。おまけに「お母さん」と呼びながら。それで肝試しは免除してもらったのが唯一の救いではあったが……。 仕方なく恥を忍んでその話をした。 「森さんは本当に可愛らしい人ね。お化けが恐くて母親を呼ぶのもリンの症状です。特に子供の時は感情豊かで感じやすく、人に気を使い、気前が良くて外向的、とっても可愛い子供なんです。でも病気の時はぐったりして体力が無くなり、内向的になって誰かに縋り付こうとします」 さまざまな質問、そしてその結果が すべて有機的に結びついている 「それから色付きの恐い夢、例えば火事とか鮮血を流した夢をよく見るのもリン体質の特徴です」 「そんな…夢の中の事まで分かるのですか?」 実はその朝も、総天然色、飛びきり上等の恐怖ホラー・ドリームを見たばかりだった。 「夢は昔から不思議なものであり、神の明示ともされてきました。フロイトは『夢判断』を書いて夢の意味を解こうとしましたが、一面 過ぎます。ユングは凄いと思いますが、ホメオパシーの夢の症状は殆どあらゆる夢を体系的に網羅して、間然としたところがありません。リンの人はよく夢を見るし、色鮮やかなものが多いようです。 まあ百聞は一見に如かず、夢のところを見てみますか?」 そう言って分厚い本を見せてくれた。これは、『レパートリー』という症状からレメディーを探す本であるが、何と夢のところだけで約20ページにもなる。色付きの夢などまだありふれてる方で、ありとあらゆる夢が網羅されていたのである。私はただ呆然とするしかなかった。 「リンの人は他からの影響を受けやすく、抱え込みすぎて消化不良で困り果 てることが多いのです。良い人なので他人が相談に来るのですが、他人にイヤだとは言えない人で、すぐに安請け合いする悪い癖があります。それが胃にきて吐き気や胃のもたれや下痢になってしまう神経質な人です」 「実は胃潰瘍でしばらく会社を休んだことがあります。職場の人間関係で板挟みになって疲れ果 てた末に、胃に穴が開いてしまいました」 「そうでしょう。リンの人は他人に左右され易いのです。しかし普通 はもう少し他の体質を示唆する症状がいろいろあって体質を発見するドラマがあるのだけど、森さんは本当にリンの教科書的存在、リンの『鏡』ね。炭酸が入った飲物が好きなのもリンの特徴です。森さんは昔から炭酸水が好きですよね。日本料理でもフランス料理でもサイダーしか飲まないのは有名でした。若干こじつけですが、リンはひとだまの正体である様に、空気に触れるとボーッと燃えたようになりますから炭酸(二酸化炭素)を欲しがるのかしら?」 ウーン何だか本当のような妖しいような……しかし私がソーダが大好きなのは間違いない。 「それから神経の周りのメリリンシートには相当のリンがあり、このリンが少なくなると神経伝達が難しくなり、筋ジストロフィーや痴呆症になり易いのです」 ドッキリ。言わなかったが祖父は肺炎のあとに痴呆症になって亡くなったのだ。 私にも神経痛があることは、もう言わないでおこう……。 「わかりました。それでは山が好きか海が好きかという質問にはどんな意味があるのですか?」 「森さんは山が好きだと答えましたね。山というのは空気が澄んで冷たくスッキリしている事の象徴的な隠喩でもあります。肺結核マヤズムの人は空気の綺麗な場所を好み、あちこちに行きたがる人が多いのです」

■ホメオパシー診断機による洗練されたアプローチ 余白が残り少なくなってしまった。

エネルギー測定器の事を書いておかねばなるまい。『クォンタムゼイロイド』という診断機を使ってみましょうか?と言われ、エネルギー測定器とは一体どういうこと? と思っていると、横に置いてあったノートパソコンを動かし始めた。 「ホメオパシーは相談者の特徴的な症状を知るために様々な質問をします。ですから質問は基本中の基本です。でも森さん、貴方も質問された最初は鳩が豆鉄砲くらったみたいに随分戸惑っていましたね。相談者さんは身体のここが痛いとか生理痛などを何とか治して欲しいと思って来られるのに、いきなり『山が好きか』とか、『自殺するなら方法は?』なんて聞かれるとビックリします。精神的なことも当然聞きますから医師に対してもなかなか正直に話すのは難しいところがあります。何を聞いても『普通 です』とか『特にはありません』という答えでは質問に意味がありません。それでも相談に来る方を何とか治癒へと導かなければなりません。その為にこのマシンを使います。人間は原子の構造体つまり量 子エネルギーの波動体という存在で、人間のあらゆる営みは電気的痕跡を残さずにはおれないという原理に基づいています。それは肉体だけではありません。心の波動も波動的痕跡を残しますから心身を総合的に測定できるのです。もちろん膨大なデータと量 子力学的裏付けがあっての事ですが、私にとって大切なのは、相談者の診療に役に立つかどうかです。そしてその結果 は信じられないほど的確で本当に素晴らしいものでした。相談者の心身の固有の特徴が嘘の様に浮き彫りにされてくるのです。それも人間を測るのに最も適さないと思っていた数字という指標で浮き出てくるのですから、本当に不思議ですね。森さんもやってみましょうか」 やってみた。……その結果はあまり書きたくない。 余りにもショックが大きかったのである。質問による診断だけで既にダウン寸前だったのが、マシンによる診断で完全にノックアウトされてしまった。質問の時には答えなかったこと、答えるのを忘れていたことが、ドンドン出てきてしまった。神経痛のことも……。とにかくこのマシンで相談者の心身の特徴の概略が把握できることは、十分すぎるほど納得した。 ホメオパシーとは何か。 「自己治癒力に働きかける」という理屈だけならば、ホリスティック療法の「いろは」に過ぎない。しかし、エネルギー測定マシン『クォンタムゼイロイド』が示すように、パソコンソフトにプログラムできるほど原理が一貫しており、ある意味ではシステマティックとさえ言えるほど論理的なものなのだ。例えば、これまでの自然治癒を中心とする療法の臨床をみてみると、その多くは、原理と実際の治療との結びつきが神秘性・抽象性を帯びている。そんな中にあってホメオパシーは、全く違う光を放っている。ホメオパシーは徹頭徹尾、自己治癒力の原理で一貫している。レメディーそのものが自己治癒力を刺激する方法だからである。治療は相談者の症状と似た症状を持つレメディーを投与することであり、あとは自己治癒力がやってくれる。この度のレポートは本当に楽しい経験であったが、反省点は尽きない。限られた紙面 とはいえ、抜けた重要なポイントは余りにも多い。レメディーの非物質化をめぐる、神秘と科学の相補的関係。病気とは何か、病気と自己治癒力・生命エネルギーとの関係……しかしこの夏に、複数の出版社から由井師匠の本がいよいよ出版の予定らしい。一般 啓蒙所と専門書の両方が予定されているとのことで、詳しくはそちらを読んで頂きたい。ホメオパシーは不思議なものである。科学的な説明はいつの間にか神秘性を帯びる。では神秘的な治療かと思えば極めて科学的な精神に裏打ちされている。まるでメビウスの帯のようである。そこには科学があり、文学があり、思想があり、神秘があり、全てがある。どこまでも科学的であり、どこまでも神秘的である。しかしそれが宇宙の姿なのであろう。

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