10月11日 1日目の様子

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日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)による第16回コングレスが開幕しました。

今年は東京・世田谷区民会館を会場とし、全国各地で活動しているJPHMA認定ホメオパスや学生が一堂に集いました。

由井寅子大会長が本格的に日本にホメオパシーを普及して20年となる節目の今年は、「病気にならない生き方 食を見直し、心を癒そう!」をテーマに、さまざまな講演、症例発表、体験談などが披露されます。

開会宣言・日印国歌斉唱・開会挨拶(日印)・祝辞披露

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JPHMA秦昭二理事により、コングレス開会が宣言されました。

北は北海道から南は沖縄まで参加者が会し、またはるばるインドからは、インド政府からの派遣によりAYUSH省ホメオパシーリサーチ評議会マンチャンダ長官ご夫妻が来日されました。

戦後70年、また由井大会長が日本でホメオパシーを本格的に始めてから20年という節目の大事な年に、第16回JPHMAコングレスを開催することが高らかに宣言されました。

続いて、インドと日本の国歌が斉唱されました。

JPHMA理事秋山佳胤弁護士による諸注意

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次に学術大会における諸注意として、JPHMA理事秋山佳胤弁護士よりお話を頂きました。

ホメオパスとクライアントとの間で、愛に基づく病気の治癒からよりよい人生を送るためのホメオパシーという医学の学術大会であるこの場で、日本国で認められている学問の自由、言論の自由、そして勇気と愛と信頼をもって堂々と発表してください、というお話でした。

由井大会長挨拶

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皆様ようこそお越しくださいました。

潰瘍性大腸炎を患ってからホメオパシーに出会い、ホメオパシーを日本に持ち帰って20年。
最初の頃はホメオパスが600名も誕生するなんて思いもしませんでした。
しかしホメオパシーの学校ができ、ファーマシーができ、農業もでき、マザーチンクチャーやレメディーを作る工場もできました。現代医療、製薬会社の勢いの強い、ここ日本で、自己治癒力に基づくホメオパシーを広めるのは確かに難しく、悪戦苦闘しました。

しかし、数年前に起こったバッシッングも、とらのこ会員やホメオパシーの学生、ホメオパスたちは乗り越えてきました。やはりホメオパシーの良さを身をもってわかっているからですね。

インドではイギリスの植民地から解放されてから今年で70年、AYUSH省ができました。
そこからJPHMA応援のため、マンチャンダ長官が来日し、当コングレスで2日間にわたり発表してくださることになりました。AYUSH省ができるまでにインドで70年かかりました。

日本は今20年目。ホメオパシーが広がるために、どうかホメオパシーを愛してほしいと思います。今日の発表者の方々には、病気を乗り越えQOL(生活の質)向上を目指して、よりよく生きる、魂で生きる、みなさんとともに歩んでいく、という思いで発表していただけると思います。

それから今年も、恒例の地球ボール送りが行われました。

巨大ですが入っているのはヘリウムなので軽く、会場中を跳ね回って最後は壇上に戻り、由井大会長が高々と掲げて開催の喜びを表していました。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
佐藤文子氏(ホメオパス、日本ホメオパシーセンター札幌本部)
「7歳男児の股関節疾患ペルテス ― 手術を回避できたケース」

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7歳男児。右股関節のペルテスで、病院では原因不明と言われ、手術を勧められながらも少しでもできることはないかと、ホメオパシーを始めたというケースでした。

ZENメソッドに基づくレメディー選択のためTBR検索を行い、骨の壊死や進行の速さからマヤズムを見極め、骨のサポートを主眼にレメディーを選択しました。

1回の相談会で早くも痛みを訴えなくなり、股関節の可動域が広がり歩きやすくなり、手術は見送り、1か月後再検査となった一方、別の症状が出てきました。

その症状と骨と腎の関連性からレメディーを選択。
すると精神面での問題を本人が大泣きして感情を出したことで別の症状は解消。
食生活上のアドバイスも行い、初回相談会から9か月、壊死は止まり骨の再生期に入っている手術は不要となりました。

ZENメソッドを堅実に行うことが奏功し、その有効性がよくわかるケースでした。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
金万里世氏(ホメオパス、在韓国)
「膠原病を乗り越え皮膚に湿疹を出して2年で改善したケース」

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韓国でホメオパシー協会を設立、積極的に相談会も行いホメオパシーの普及に努めており、今回は膠原病から湿疹を出すことで2年で改善したケースを発表しました。

小学校時から20年来、口内の腫れや腕の筋肉痛、膝の痛み、ベーチェット病に悩まされ、消炎鎮痛剤やステロイド軟膏等で治療を続けてきたクライアントは、1回目のホメオパシー相談会から早くも口内炎等が改善しました。

それと同時に湿疹が複数の部位にどんどん出てきて、そこから2年にわたり(部位によっては1~1年半)悪化して広がり、そして次第に引いていくことで、体が毒出しを行なうとともに、関節や筋肉、口内の問題も次第になくなっていきました。

つらい症状を一人で乗り越えるのは容易ではないため、家族やホメオパスの精神的なサポートがとても大切だと実感。ホメオパスになりたてだったので試行錯誤でしたが、クライアントを励まし続け、根気よく続けることがとにかく大切で、続けていけば出口にたどり着くことができるということがよく表れているケース発表でした。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
工藤聖子氏(ホメオパス、日本ホメオパシーセンター新宿神楽坂、
日本ホメオパシーセンター船橋海神)
「不治の病と言われる尋常性乾癬が改善した男の子と、心を癒し生き方を見つめ直したその家族のケース」

本件のケースの男児は、乳児の頃から湿疹とアレルギーでステロイドを使用し続け、6歳の時、自転車で転び怪我をしたため、後で病院に行くと尋常性乾癬と診断されました。

この病気に特化したホメオパシー的対処の他、腸のサポートや予防接種の害出しを行いました。

その後、精神的な怖がりが改善し、関節の痛みが和らぎ、初めて発熱するなど、症状の改善および毒出しが進み、10回目の相談会後に尋常性乾癬の前に出ていたアトピー用の湿疹が戻ってきました。

そのような経過から、怪我によりマヤズムが立ち上がり、尋常性乾癬を発症したと判断し、レメディー選択。

その結果、皮膚症状が目に見えて改善し、また精神面では「自分の気持ちを出せるようになってきたと思う」とお母さん。 しかし体調をこわすことに恐怖があり薬に頼ってしまうという、このお母さんのインナーチャイルドも紐解いていき対応しました。

そして、変化したお母さんに触発されたお父さんが、次はお父さんのお兄さんが、と皆でインナーチャイルド癒しをするに至ったとのことです。

現代医学では難治とされている病気を、ホメオパシーにより心身に気づきを得て治していく。本来の自分を生きるという、治癒の神髄が如実に表れたケースでした。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
松尾敬子氏(ホメオパス、日本ホメオパシーセンター埼玉日高)
「難治性全身性エリテマトーデス(SLE)が改善したケース」

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難治性全身性エリテマトーデスを発症し、長年のステロイド使用も頭打ちになったクライアントがZENメソッドによって劇的に改善していく過程が発表されました。

顔面紅斑と意識障害がなくなり、腎機能が回復して症状が劇的に改善した後、股関節の痛みや目の症状など、次々に現れる症状に松尾ホメオパスがZENメソッドで対応し、さらに症状がどんどん動いていくさまが印象的で、難治性の疾患をもつ方々にとって希望となるケースでした。

松尾ホメオパスが着目したのは、重要な臓器である肝臓と腎臓の機能を上げること。

そのためにレメディー選択においては、肝・腎に親和性のあるMT)バーバリスブイが活用されていました。 ホメオパシー相談会開始前と開始後の検査結果が数値化されて、改善の様子が明確に示されました。

レメディー選択の根拠を、ハーネマンのRA(マテリアメディカ・プーラ)を引いて解説するところは、CHhomの人気講師ぶりをうかがわせました。

JPHMA認定ホメオパスによる治癒症例発表:
柳千妃路氏(ホメオパス、日本ホメオパシーセンター垂水舞子)
「水銀用のサポートチンクチャーでアトピー性皮膚炎と良性腫瘍2つが消失した幼児のケース」

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水銀のレメディー、Merc.(マーキュリー)をメインとしたレメディー選択によって、滲出液と出血に悩んでいたアトピー性皮膚炎と良性腫瘍を改善に導いたケース。

発熱や排膿という好転反応を繰り返しながらも、4歳女児のクライアントの皮膚が徐々に治癒していく様子が、写真によって明確に示されました。

途中、クライアントが過敏な反応を示したのを、水銀毒が排出されてきた良い兆候と読み取り、水銀の害出しに力点を置いたレメディーを継続、さらに両親が使っていた薬剤の害出しにも目を向けていました。

レメディーとあわせて、ホメガオイルを積極的にとり、食事から細胞の正常化・強化をはかるようはたらきかけていたことも特徴的でした。

「センターに来る多くの子供たちに水銀のレメディーが適合する」と柳ホメオパス。

有機水銀化合物の危険性とワクチンによる悪影響の深刻さについて、改めて警鐘を鳴らす発表でした。

酒向猛氏(医学博士 千島学説・ゲルソン実践家)
「STAP細胞事件とは何であったのか? 最近の食事療法の話題」

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ここでしか聞けない!という専門家の鋭い見解と本音が、CHhomの授業では人気の酒向先生。

今日も、ここでだからお話しいただける酒向先生ならではの2つのテーマをお話しいただきました。

一つは、昨年話題となったSTAP細胞にまつわる一連の事件と報道に関して、腸造血説など本当の病理・生理学を説く千島学説研究の第一人者として酒向先生の見解、解説は、現代医学や生物学の教科書では決して教えてくれない、真の細胞学への展望につながるエキサイティングな講義となりました。

マスコミが大騒ぎした日本のSTAP細胞事件報道については、その背景と真相につき、真の細胞学全般を俯瞰した視点から、私見として大胆な推定を個人的な見解として発表されました。

また、科学論文には、一般の人達には思いもよらないような不正行為が数多く隠されている実態を、例えば、遺伝学の開祖と考えられているメンデルの実験に改竄が疑われていること、すなわち、メンデルの論文の記載に忠実に従って再現実験を行っても、誰もメンデルが出したほどの正確な比率の結果は得られないことや、ワトソンとクリックのDNA二重螺旋構造の発見(1953年)では、螺旋構造を決定した証拠となったX線回折のデータをロザリンド・フランクリンという女性研究者からの論文を盗用していたことが明らかになっていることなど。科学論文で行われている不正の歴史も解説されました。

製薬会社の降圧剤の実験データねつ造事件を例に紹介しました。

これは自分たちの薬を売るために、意図的に科学論文をねつ造する行為であり、この降圧剤は捏造データをPRに使うことで、全世界で1兆2千億円もの売り上げをあげ、大儲けした製薬会社の論論文ねつ造の方が、功を急いで論文に捏造がほどこされたとされるSTAP細胞事件に比べ、はるかに悪質な点なども解説されました。

もう一つは、食事療法について。

コレステロールは動脈硬化をつくる悪者とみなされてきましたが、アメリカが発表して以来、今やコレステロールは過剰摂取を心配する栄養素ではないということになりました。 けれども、私たちの周りは、体に悪い=毒になる食べ物がいっぱい。身近な食品にひそむ毒性のある物質の危険性について、お話しいただきました。

高野 弘之氏(内科・小児科医 豊受クリニック院長)
「病気にならない、病気を治す これからの統合医学 医療現場におけるホメオパシー統合医療の可能性」

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「コングレスでJPHMA認定ホメオパスの数々の症例発表を見て、現代医学では考えられないような治癒症例を目の当たりにすると、本当にホメオパシーに出合ってよかったと思います」との言葉で始まった、豊受クリニック院長・高野先生のお話は、こんな病院の先生がすぐそばにいたらなんて心丈夫なことだろうなぁ...と思わせるものでした。

ついに40兆円を超えた日本の年間医療費。
それはロシアの国家予算を上回る数字だといいます。

年々うなぎ上りになる医療費とその実態に疑問を呈しつつ、高野先生は我われ人間に備わった自己治癒力とその底力に目を向けることの自然さを説きました。

ホメオパシーをはじめとする自然療法と現代医学とが手と手を取り合い、相互補完し合って、国民の真の健康に寄与する世の中をつくりたい。そのために私たち一人ひとりが希望と展望をもって頑張っていきましょう―― という熱意あふれる講演。

心に残る著名人や医師の言葉も紹介されました。

「小児医療では何もしないほうが良い結果に繋がることも多い」
......なるほど!そのとおり!とうなずくお母さんも多いのではないでしょうか。

休憩時間
「バイオリン演奏」

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休憩時間は、RAH UK校学生でロンドンを拠点に、ヨーロッパ、日本にてソロ及び室内楽で活躍中で、ソリストとしてヨーロッパの様々なオーケストラとの共演も多数行うなど世界的に活躍されているヴァイオリニストの加納伊都さんによるヴァイオリンの生演奏が披露されました。

先日のインド・ブータンツアーでも、現地でたびたび、風景に合わせてバイオリンの音色を響かせてくれた加納さん。

エルガーの「愛のあいさつ」ほか数曲を演奏。
その美しく柔らかな調べに、ひととき会場内の空気が柔らかく和みました。

国内来賓講演:
南出喜久治氏(弁護士)
「子宮頸がんワクチン被害をなぜとめられなかったのか
~子供達の幸せと命を守るために知っておかなければならない大切なこと~」

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南出弁護士は、ひとり、子宮頸がん予防ワクチンの本格導入が決定される前の平成22年から、緊急提言、公開質問状をインターネット上に公表し、「危険ワクチンSTOP運動」を展開されました。

そして、大変なバッシングに遭われたそうですが、このワクチン問題については、事実を伝えることを貫き通しており、その言葉1つ1つは大変重みのあるものでした。

「刑法では疑わしきは罰せず」という原則を引用され、この原則は、犯罪に対してのみ本来許されるものであって、食品やワクチンなど体の中に入るものは、疑わしきは使ってはならないことが原則と展開。

今回のようにこれだけの健康被害が明らかになっている現在、安全と証明されるまで、子宮頸がんワクチンは、接種勧奨中止ではなく、本来接種を中止すべきと主張されました。

また、既に子宮頸がんを予防しないことが、既に明らかになっているワクチンを「子宮頸がんを予防するワクチン」としてPRして接種を勧めること自体が問題である点に言及されるなど、歯に衣着せず、わかりやすくも核心を突く子宮頸がんワクチンについてのお話しをされました。

子宮頸がんワクチンを手がける製薬会社が、これまでも臨床データを何度も改竄してきた企業であること、本来、そういった不正に対して声をあげていくべきマスメディアが、今や最大のメディアの広告主であるので、メディアが口を閉ざしている構造も話されました。

そしてこの問題の構造は、ワクチンに限らず、JPHMAでも取り組んでいる食や農業、健康など、様々な問題にも共通している点を指摘され、最後に南出弁護士から

「こういった問題に対し、一人ひとりがメディアにはたらきかけていく、
その声を持っていただきたい。一人ひとりが、自分だけでもできる運動をしていこう。
例えばXデイを決めてやれば、それがやがて大きな波になっていく」

こうやってよりよい社会へしていく行動を参加者1人ひとりに強く呼びかける講演となりました。

海外来賓特別講演:
アミータ・マンチャンダ氏(インドホメオパス、医学博士)
「統合医療のシナリオの中でホメオパシーがどの様に効果をもたらすことができるか」

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本年のコングレスにおける海外来賓特別講演第1弾はインドのホメオパス、アミータ・マンチャンダ氏。

AYUSH省ホメオパシーリサーチ評議会のマンチャンダ長官の奥さまでもありますが、1万家族以上をホメオパシーでみている臨床第一線で活躍する ホメオパスでもあります。

テーマは「統合医療のシナリオの中で、ホメオパシーがどのように効果をもたらすことができるか」

インド政府は、伝統医学(アーユルヴェーダ、ヨガ&ナチュロパシー、ユナニ、シッダ、ホメオパシー(AYUSH)システム)を承認しており、複数の専門アロパシー病院が病院内にホメオパシークリニックを設立するのは適法で、政府はむしろ、その様なサービスを設立する事を奨励し、財政補助金を供給しています。

さらに、インド政府AYUSH省は、伝統医学と現代医学のコラボレーションを進めるため、伝統医学のカフェテリアプランと呼ばれるシステム導入も、現代西洋医学中心に運営を行ってきた医療機関に推進しています。

これは、それぞれ病状に従って、最適な治療法の選択を可能にするシステムであり、患者自身の意向、また医療機関側の判断も含め、個々に現代西洋医学(アロパシー)も、ホメオパシーを含む伝統医学も含め、最適な療法を選択できるという、まさに統合医療のモデルケースです。

発表ではアロパシーの病院にホメオパシーが加わり、どんなメリットがあるのか、彼女自身のインドニューデリーの一流とされる現代医学の総合病院で、カフェテリアプランのもとで働いた経験を基に"統合医療シナリオの中でホメオパシーがどの様に効果をもたらす事ができるか"というテーマで発表されました。

具体的なお話しとしても、ご自身が現代医学の病院として充実した設備を有する総合病院で、ホメオパス、アロパシーの医師、他の療法の専門家が揃い、院内での治療だけでなく、出張治療も、また貧しい方々への無料定期ホメオパシー相談会も行うなど、統合医学的な大変先進取組みの体験を発表していただきました。

ホメオパシーの科に来院した患者でも、症状によっては他の療法の科へと案内されたり、また急性の激しい症状でホメオパシーでは、即座の有効な対応が難しいケースは、アロパシーの科へと案内されるという、効果的な対応が1つの病院内で行われていたとのこと。

ホメオパシー治療により、抗生物質使用量が減少したり、難しい手術が必要と言われているケースでもホメオパシーレメディー投与の結果、簡単な手術で済んだり、アルコールやたばこ中毒の治癒など、ホメオパシーが大いに生かされているのです。

どの療法家の診療を受けるにしても、診療費は一律ですが、ホメオパシーのレメディー費用はアロパシー薬の3分の1、アーユルヴェーダ薬の5分の1の費用とのこと。また、治療に関しては、アロパシー医師もホメオパスに助言を求めることがあり、インドでは、医療界においてホメオパシーが信頼されていることがわかります。

ホメオパシークリニックが存続、成功する要因としては、管理者の実務面でのサポート、ホメオパスの技量、態度、アロパシー医師もホメオパシーの範囲と限界を理解すること、両者が話し合い経験することが大事とのこと。

インドではアロパシーの病院にホメオパシーのクリニックが入っている所が多く、政府もこれから15か所を開設する予定とのことで、国からのサポートが非常に大事です。だからこそインドではホメオパシークリニックが存続、発展している。というお話でした。

海外来賓特別講演:
R.K. マンチャンダ氏(インド政府 
ホメオパシー中央リサーチ研究所長官、ホメオパス、医学博士)
「子供の自己免疫性甲状腺炎におけるホメオパシー治療」

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続いて海外来賓特別講演第2弾は、インド政府AYUSH(アーユルヴェーダ・ヨガ・ユナニ・シッダ・ナチュロパシー、ホメオパシー)省 ホメオ パシー中央リサーチ評議会(CCRH)長官マンチャンダ氏。

前回2013年に明治神宮会館で開催されたJPHMAコングレスに来日された際には、マンチャンダ長官は、インド政府のホメオパシー推進への取り組みと日本のホメオパシー推進との協力の可能性についてのテーマと、ご専門のホメオパシーにおける皮膚疾患治療の分野における治癒の有効性を示す数々のエビデンスについて発表されました。

そして、今回コングレス初日の発表テーマは、「子供の自己免疫性甲状腺炎におけるホメオパシー治療」。これはインド政府がホメオパシーを推進しているからこそ実現できたものです。

調査では、CCRHがインド全国の医療機関とも連携し、5千名以上の子供たちを対象に行われました。インド政府CCRHの調査結果では、「子供の自己免疫性甲状腺炎」に対して、ホメオパシーが有効であることが、ランダム化されたプラセボ比較研究で実証されています。

この研究論文は、ホメオパシー医学以外の学術誌でも取り上げられており、CCRHのホームページでも公開されています。

発表では初めに、「最近はインドでも日本でも、子供たちの甲状腺機能低下が確実に増えている」と指摘した上で、自己免疫性向上と免疫調節におけるホメオパシーのレメディーの有効性を研究されているマンチャンダ長官として、潜在性甲状腺機能低下の状態にある6-18歳までの、きちんとフォローできる子供たちを対象に行なった調査につき、ホメオパシーレメディーを投与されるグループとされないグループの経過について非常に詳細に述べていただきました。

タイムスケール(スクリーニング、選抜、臨床評価、調査→治療とフォローアップ→データの編集と分析)、研究対象と対象外の明確な区別等々、厳密な調査内容の膨大なデータをかいつまんでわかりやすく示しつつ、各グループの経過を説明されました。

たとえば、自然な経過(ホメオパシーレメディー投与なし)だと悪化した、つまり潜在性から顕性甲状腺機能低下症に移行してしまった子どもが約10%、それに対し、レメディー投与ありのグループでは0%でした。また、自然な経過で治癒した子どもが64%、レメディー投与ありのグループで は85%との結果で、すべての実験の評価は予備知識なしに実施され、ブラインド分析テクニックを使用とのこと。

インド政府の公式調査機関での臨床調査において、ホメオパシーを使用した際の有効性がはっきりが示されたこと、さらに今回のJPHMAコングレス で、インド政府のホメオパシー医学の学術リサーチ機関のトップが発表したことは、ホメオパシーが科学的エビデンスに基づく有効な療法であることを公表した大変意義のある発表となりました。

松岡真奈美氏(インナーチャイルドセラピスト)
「ずっと見捨てられていたインナーチャイルドを発見し心から愛し癒したケース・ホメオパスとの連携」

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インナーチャイルドセラピスト養成コースを経て、現在インチャセラピストとして活動している松岡さんが、自らのインチャ癒しの体験を生かしておこなったインナーチャイルドセラピーについて発表しました。

松岡さん曰く、インチャコースの最も魅力あるところは「感情を感じ切り、悲しみに戻って涙を流すところ」「自らがインチャの母になってずっと愛し続けていけるところ」。そして今でも自分のインチャ癒しに最も力を入れているのだといいます。

ケースは30代の子育て中の女性で、インナーチャイルドセラピストである松岡さんとの相談を重ねていくうちに、少しずつ自分の抑圧していた感情にも気付いていくようになり、癒しにつれて恐怖心が浮上してくるようになりましたが、さらに癒しが進む中で、皮膚への症状という形で排出が起こってきました。

自らはホメオパスではない松岡さんは、その時の対応を悩まれたそうです。

そこで自身も、苦しかったインナーチャイルド癒しと、心と体の不調の問題をホメオパスと二人三脚で向き合い乗り越えた経験を話し、ホメオパスにも相談することを提案されたそうです。そして、クライアントさんも合意の上で、インナーチャイルドセラピストコースで知り合って、自身がセラピストを始めた時に、困った際には、サポートしてほしいと頼んでいたホメオパスの健康相談にも並行して取り組んでもらうことで、より確かなサポートが実現したそうです。

「自分自身が何度も何度も体験したことが、クライアントに寄りそう力になりました」と言う松岡さん。

過去の自らの癒しの過程を振り返り、時に涙声で語る真摯な発表に多くの拍手が送られていました。

基調講演:
由井寅子大会長(日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)会長、
農業生産法人 日本豊受自然農代表)
「ZENホメオパシーは、なぜ治癒率が上がるのか?その奥義」

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1日目最後を飾るのは、由井寅子大会長の発表です。

演題は「人を三位一体でみるZENホメオパシーはなぜ治癒率が上がるのか」由井会長が日本人に合った画期的なホメオパシーの方法「ZENホメオパシー」の有効性について、子宮頚癌ワクチン被害者の症例を元にお話しされました。

まず、子宮頚癌ワクチンの副作用について、被害者団体の方々よりいただいた映像を上映。

数回の接種で起こった副作用の様子は非常に痛ましい内容で、ある女の子は激しく痙攣を起こし倒れ込み、ある10代の子は幼児退行し、自分は4歳と言うようになり、また別の子はお母さんが誰か分からないと泣きだすなど...。15件の方々のダイジェストは副作用の恐ろしさに考えさせられる内容でした。

それでもホメオパシーには解決策があります。

被害者の映像上映に引き続き、大きな公害問題に発展した水俣病の有機水銀中毒の患者の痙攣発作の映像が上映されました。そこでこの特徴的な有機水銀中毒患者の縦揺れ痙攣の症状が、子宮頸がんワクチン被害者の重篤な副作用にみられる縦揺れ痙攣の症状と似通っていること由井会長が指摘しました。また、ホメオパシー医学の観点からもこのことを補足しました。

縦揺れの痙攣の症状は、実はホメオパシー医学の祖ハーネマンが200年以上前にごく少量の毒物で実証実験を行いました、ハーネマンが書き取った水銀中毒の症状の記述とも合致していたことを指摘しました。そして子宮頸がんワクチン自体には水銀は入っていませんが、このワクチンに大量に含まれるアルミニウムがアジュバントとして体内に入ることにより、それまで他の予防接種を打つことや食べ物から体内に蓄積されていた水銀と結びつくことで、さらにワクチンに含まれる血液脳関門を通過しやすくする一部のアジュバントとも接種されることで、脳内に水銀やアルミニウムが入ることで中枢神経系が侵され、重篤な副反応につながっているという仮説を提示しました。そして、この仮説にもとづく臨床上のホメオパシー対処で、実際に、子宮頸がんワクチン健康被害の症状が改善していっていった5つのケースが改善前、改善後の映像も含め発表されました。この中で由井会長の相談会にかかってから、ある女の子は激しい頭痛が改善し学校に行けるようになったケースや、慢性的な疲労感や痙攣がなくなるまで体調が回復したケースなどが紹介されました。

JPHMAでは、子宮頚癌ワクチン被害者の方々に無料の健康相談を実施しています。ホメオパシーでも、最先端の治癒率を誇る「ZENホメオパシー」には希望を感じられます。

またホメオパシー以外にも、体内の重金属を解毒するミネラルについて親御さんが賢く情報を収集すること、インナーチャイルドを癒し、気持ちの持ち方を見直す必要など、さまざまな提案を投げかけられました。

そのインナーチャイルド癒しの大切さについて、ある親子の症例を元に紹介しました。

脳性麻痺と診断され、現代医学ではもう太刀打ちできない状況のお子さんを、24時間睡眠もまともにとれない中で介護し続けるお母さん。お母さんがこの子供の面倒をみられない辛さのあまり泣き崩れる姿を優しく慰め、そっと寄り添いながらも、彼女の弱音を吐きださせ力強く前を向かせるための気づきを与える由井会長の魂のセッションが会場内に響き渡りました。

その中で、瀕死のお子さんが1粒のレメディーで生き返った話や、万年の苦しい腰痛が由井会長の手当てによって嘘のように痛みが消えてしまうなど、奇跡のような話があり、そしてクライアントより、今までの苦しみは本当はありがたいものだったのだと、180度、心のあり方がこの世的なものから霊性の見方に変えることができるようになったケースは本当に素晴らしい内容でした。

会場に鳴り響く拍手はいつまでも途切れることなく由井大会長の発表は終了しました。

Dr. R.K. マンチャンダ氏特別会見(インド政府AYUSH省ホメオパシー・リサーチ・中央評議会(CCRH)長官)
「インドにおけるホメオパシー教育、実践、リサーチそして日印間の協力」

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マンチャンダ長官は、インドのホメオパシー事情について紹介し、今後、日本とどのようなコラボレーションが可能であるかについての見解を示しまし た。

ホメオパシーが現代西洋医学(アロパシー)と同列に扱われ、大学レベルのホメオパシー教育機関を持つインド。

インドでは政府登録のホメオパスが30万人、毎年1万人を超す登録ホメオパスが誕生し、215のホメオパシー病院、70,000超のホメオパシー薬局と、その数は年々増加傾向にあり、ホメオパシーは国民に深く広く浸透する人気の療法となっています。

またCCRHは28のホメオパシー研究機関と連携し、ハーブや植物などレメディーの原材料となる植物などの栽培から、レメディー製造の品質基準、プルービング、臨床研究にいたるまでの総合的なリサーチを行っている点を発表しました。

そしてインド独立後、政府がホメオパシー推進を決定して以来、ホメオパシーがさらに大きく普及推進されるようになったことから、政府がホメオパシーを推進することの重要性も話されました。

患者は、アロパシーにするか、ホメオパシーなど伝統医学にするか、組合せも含め自分の好きな療法を選べるカフェテリア方式をとることによって、ホメオパシーは、現代西洋医学に対しても、アーユルヴェーダに対しも経済的であることから、政府もホメオパシーの普及を積極的に推進しています。

マンチャンダ長官は、インドのホメオパシーの戦略的優位性を強調し、日本の機関とインドの機関、ひいては政府と政府による、双方の協力が可能だと思うとも語られました。また、JPHMAがCCRHが公開しているインド政府が行ったホメオパシーが有効であることを示すエビデンスについて、日本語に訳し、JPHMAとして日本の皆さんに紹介することなどエビデンス面での支援なども有効ではないかと提案がありました。

最後に紹介された、約1年前に行われたインドのモディ首相のスピーチ映像では、首相が力強く「ホメオパシーには大きな可能性がある。ホメオパシーの発展が大きく貢献できるものがある」と語っており、首相を含め、政府をあげてホメオパシーの普及により、国民の健康レベルの向上や適切な医療費支出を目指すインドの素晴らしさを感じた声明でした。

さすが、ホメオパシー先進国インド!

この映像に、会場から拍手がわき起こりました。このように日本のホメオパシーがJPHMAを通じてインド政府AYUSH省CCRHと協力関係を締結していくことが大変有意義なことだと感じました。

表彰式

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由井寅子大会長より、インド政府AYUSH省CCRHマンチャンダ長官に対し、これまでの日本のホメオパシーへの協力と尽力への感謝をこめて、JPHMA名誉会員の称号が贈られました。

由井大会長は「JPHMAより感謝をこめて、これからもインド政府をあげて日本のホメオパシーを助けていただければ有難く思います」との言葉とともに、感謝の盾と記念品を贈呈しました。

マンチャンダ長官からは、インド政府AYUSH省CCRHから、ホメオパシーの普及へのJPHMAの貢献、また世界のホメオパシーに対する由井寅子ホメオパスの貢献に対して記念の盾と記念品とともに、インド政府CCRHが2013年にホメオパシー療法について「Homoeopathy -Science of Gentle Healing-」として、編纂し公開した書籍が贈呈されました。

この書籍は、まだ英語、ヒンズー語、スペイン語にしか訳されていないそうですが、日本語にも訳され多くの日本人の方がインド政府のエビデンスが読めることがCCRHとJPHMAとの提携関係の下、実現すれば素晴らしいことになるのでしょう。

長官は「日本へのホメオパシー本格導入20周年をお祝いします。JPHMAのこれまでの活動を評価し、今後も応援していきます」とコメントされました。

JPHMAとインド政府AYUSH省CCRHの絆が、また一つ確かなものとなり、日本のホメオパシーにとって、歴史的にも、新たなステップアップとなりました。

質疑応答

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表彰式の後、プレスからの寄せられたいくつかの質問に、マンチャンダ長官、由井寅子大会長の両名が対応されました。

プレスからの質問の中で、インドでなぜこのように急速にホメオパシーが普及したのかの質問に対しては、やはりインド政府がホメオパシー推進を決めたことが大きな推進力につながっていることをマンチャンダさんが話し、欧米で利権によりホメオパシー弾圧が進んだ時代、欧州から導入されたホメオパシーがインドで盛んになり、今やヨーロッパのホメオパシースクールでもインドで教育を受けたホメオパスが欧州でホメオパシーを教えることが増えたことなども話されました。

また、発表された中で、日本でもJPHMAのホメオパシーを理解する2人の医師が今回もコングレスで発表していることに触れ、これらの取り組みが今後につながることと、高野医師の目指す統合医療の理想な形は、カフェテリア方式として既にインドで実現していることに言及するなど、プレスとも有意義な情報交換が行われました。

由井大会長講評

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「マンチャンダ長官が、インドから日本のホメオパシーを支援するために駆けつけてくれたことは、本当にありがたいことです。 今、本当にホメオパシーが必要な時代になっていると思います。

今日は、後輩たちホメオパスが、私でも難しい症例にホメオパシーで取り組んでいて、成果を上げている症例を聞いて、がんばっている姿をみて、お母さんとしてはとても頼もしく嬉しく思いました。また明日も楽しみにしています。」

このあと全員で、恒例のホメオパスの唄を歌って一日目のスケジュールが終了しました。

ブースの様子

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初日の夜食用に提供された豊受ちらし弁当、豊受オーガニクスブレッドなどもに大変人気でした。

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