ホメオパシーのマテリアメディカについて

イギリスのソサエティー・オブ・ホメオパスのジャーナルに由井会長の被災地での活動報告が掲載される


下記は記事の和訳です。

東日本大震災


由井寅子:
ソサエティー・オブ・ホメオパスが私に、このジャーナルで日本の現在の状況について報告する機会を与えて下さった事に感謝する。
津波と余震を伴う東日本大震災によって受けた災害の為、日本国民全体がダメージを負い、厳しい現実に直面している。7月10日現在:死亡者数15,680人、行方不明者数7,121人、負傷者数5,565人。
今なお非常に多くの人々が行方不明になった家族を捜し、生活を立て直そうと努力している。


津波により崩壊した原子力発電所によって引き起こされた放射能汚染の問題は今も続いています。
人々は見えない放射能汚染による健康被害を恐れ、不安な生活を送っています。
この出来事は遠い将来に渡り非常な重荷を課す事となりました。
この東日本大震災と原子力発電所の事故により余りにも多くの被害者を持つことになってしまいましたが、これは私達が何かをそこから学ぶために起こったのではないかと私は考えずにはいられません。

課題の一つは、私達がもう一度私達の生活の仕方を見直すこと、そして自然と調和し、自然に感謝して生きる事が如何に重要であるかを学ぶ事です。

私の呼びかけによりホメオパシーを愛する方々から集められた寄付金を手渡す為、私は、被害を受けた福島、宮城、岩手を訪れ、それぞれの県に100万円を渡しました。そして「放射能対策と精神的ケアの為のホメオパシーによるアプローチ」についての講演会を行い直接被災地の人々とコミュニケーションしました。

あるJPHMA(日本ホメオパシー医学協会)のメンバーは私に「私は水や電気の供給があること、家があることは当然のことだと思っていました、しかし全てを失ってからは、その様な普通の生活がどれだけありがたいものであったかに気付きました。」と話してくれました。また他のメンバーは「この会場に歩いて来れたことにとても感謝している。私の母は津波に流されてしまったけれど、私は彼女の分も生きようと思います。」と私に伝えました。

被害を受けた地域の多くのJPHMAメンバーが「生き残れたことに感謝している」と言いました。

彼らが、今まで当たり前だと思っていた事への感謝の気持ちを持ってこれらの苦難を乗り越えようとしているのを見て、私は被害を受けた東北で何かが変わる希望を感じました。
震災は私達にこれまでの間違った生き方や考え方についての気づきを与えたと同時に、また震災は私達にとって間違った生き方や考え方について問いかける偉大なものでもあります。
私達がこの震災について感謝の気持ちを持つことができたら、私は何かが変わると信じています。
その他の学びは、私達が事なかれ主義をやめて自分達が生きる社会に対して自ら責任を持つ事です。
日本の人々は第二次世界大戦以降、罪悪感を吹き込まれ骨抜きにされてきました。
真実を見つけ出そうとする事、そしてメディアが流す情報をうのみにするのではなく何が重要であるかを考えることは重要です。

被災地で行った私の講演会に400名を超える人々が集まりました。私は地震が起きた直後にPTSD(心的外傷後ストレス障害)と放射線からのダメージの為のコンビネーションレメディーを開発しました。これらのレメディーが会場に集まった参加者達へ配られました。

講演会の間、私は彼らにホメオパシーを使い、この苦難を乗り越えるこる方法、放射線の影響を受けた土地と体を浄化する方法、そしてどのように目に見えない不安と恐怖に対処する方法について話しました。

編集者:イアン・ハミルトン:
私は、ソサエティーを代表し、10月29日にロンドンで開催された寅子氏の講演会に出席した。講演会の中で彼女は人々の為だけでなく土地の浄化のためのホメオパシー利用についても話していた。福島で使われたコンビネーションレメディーはPTSDの為のAAA (Arsenicum, Arnica, Aconite)と放射線の影響の為のRA (Cadmium sulph, Sol, Plutonium Nit, Kali Iod, Rad brom, Uranium nit,Caesium)。以下はこれまでのレメディー有益性の結果である。

寅子氏は「皆からのフィードバックを聞くと、これらレメディーは、災害時の精神と身体のケアにとても有効である事が分りました。」「JPHMA災害支援チームと私は7月末に被災地を訪れるつもりでいます。これは私たちにとって3回目の訪問となります。私は‘RA Fukushima’とよばれる放射線に汚染された福島の土壌から作られたレメディーを持っていきます。私たちはこのレメディーとRAレメディーの入った植物活性液がどれだけ効果的か実験するまでわかりません。」(*訳注*ソサエティーのニュースレター夏号に掲載された言葉の引用)

寅子氏は福島へ戻り、その土壌から作られたレメディーを使った。
その結果がロンドンでの講演会でスライドとともに報告された。上記の表はそのレメディーが最も影響を及ぼした部位と機能を示しているスライドを複製したもの。
彼女が福島で行っている植物治療に関する一部を示唆させる為、以下、地元民の一人からの文章が紹介された:「私は福島で桃を生産しています。原子炉の事故の為、今年8月に採集される私達の桃は販売される事はないでしょう。私の家族はどのように生き延びて行く事ができるか、非常に悩んでいました。寅子先生は、土壌の質を向上させる為のアクティブプラントを下さいました。私達の桃が放射能に汚染されないよう、この液体を桃の木や土壌に毎日撒いています。私達は絶望のどん底にいましたが、これをする事により、希望を持ち始める事ができています。」
寅子氏は、その土壌のケアが行われて依頼、放射能レベルが陰性であった事を私に伝えた。
私は示された証拠、真正さが疑わしい供述に確信が持てなかったと言わなければならない。
彼女がケアしている人々の文化、そして、そのケアに対する彼らの反応、治療家のメソッドと提示の受け入れは、私達西洋が持っていない伝統の一部だった。私はまた、複数から合成されるレメディーを信じない(私も、時に、Aconite, Belladonna, Chamomillaを同時に使い、良い結果を得ている事を白状するが)。なので、寅子氏が使用している複合レメディー、特に放射能レメディーのコンビネーションは受け入れるのが困難だった。

これに付け加えると、結果と証拠の発表に関わる感情レベルがあり、報告者が喜んだ感情と実際の証拠を区別するのが困難であった。処方の有効性を確信する為、それぞれのレメディー処方後の詳細に渡る説明とその後のフォローアップをお願いしたい。

この私の受け入れに対する困難は、私の偏見によるものかどうか、私は自分に問い正せねばならなかった。特定のセラピューティックの為のコンビネーションレメディーが使用される事に対する抵抗からなのか、表示された方法が自分を満足させるやり方でなかった為なのか。講義の間、私のアンテナは、懐疑的なものに設定され、疑いを感じ始めた。

この講義は、震災からの放射能効果のみでなく、寅子氏がケアしている他のケースの発表が続いた。彼女が処方している方法に、私は更に更に恐れを感じた。「ハーネマンを超えて。三次元メソッド」と呼ぶ療法を彼女は発展させている。
彼女が以下を使用している:
医原病に対するレメディー(ワクチンや薬からの悪影響を取り去る為)
臓器をサポートするレメディー(臓器の排泄を助ける為)
マヤズムに対するレメディー(疾患への傾向を取り去る為)
中核のレメディー(発達問題に対しては、特にMerc)

典型的な処方は以下:
MT) Thuja +9
Bell 6C
Syph 30C
Verat 6C
随時:Thuja+9種類のワクチンレメディー
   医薬品レメディー
   Bell
朝 :Syph
夜 :Verat

ケースは発達障害の男の子で、深刻な破壊的行為と癲癇。私達は、そのケース開始時とレメディー処方開始から7か月経過した後のDVDを見た。この男の子の変わり様を見て、私はただ驚愕した!開始時の彼の行動はとてもひどく、観ているのも辛かった。7カ月経った後の彼は、癲癇の起きない生まれ変わった子供だった。

他のケースが示され、私は、強い関心と留意を示し始めた。どれも深刻な問題を持った子供達だった。今日では、レメディー処方の詳細とフォローアップのあるビデオ証明が提示されると、私達は受け入れる事ができる。これは、同業者の発表として正真正銘のやり方である。ここには、先程の(懐疑的な)自分ではなく、言語が無いにも関わらず理解する事ができた(同時通訳が準備されていたが)、そして、彼女のアプローチが効果的である事を確かに示した。また、レメディーへの反応を起こさず、高熱になった子供が、他の急性レメディーで見事に治療されたケースもあり、彼女の欠点も私達に示した。

次の図は、彼女のメソッドで成功した報告を示している。(発達障害時の改善率を示す表)
今では、私は、寅子氏が放射能問題に対してケアしている方法には何かあるに違いないと申し上げる気持ちになっている。その時間の経過では説明される事のできない深刻なケースで変化をおさめたビデオの説得力ある証拠を私は否定する事ができない。

私はまた、異なる国での文化という点で、証拠の表明の仕方が異なると思う。しかし、ビデオケースは世界共通で、ホメオパシーは、異なった方法で表明され実践されていても、同じコミュニティーの一部であり、いずれの場所においても同じであると考えさせられた。