発表者名 |
北村 真紀子
日本ホメオパシーセンター名古屋本部/JPHMA認定ホメオパスNo.182 |
テーマ |
「抗生剤で抑圧して以来の疾患・激しい吐き気のケース」 Kさん(36歳男性) |
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【主訴:症状】
2007/08/31
・慢性的な吐き気・嘔吐。
・29歳の公務員試験直後から激しい吐き気。それ以来7年間毎朝嘔吐。
1日に2〜3回吐く。
・吐き気は朝食後、昼食後、仕事のストレス、人と会う夜、水、甘いもので悪化。
・吐き気止め、漢方、精神科の薬多数服用。針、酸素カプセル、バイオプレート
・試験は年齢制限までやりきったので後悔はない。しかし受験中に母が亡くなり(虚血性心疾患)受験後にこれからの生活について、将来について、母の死について、保留していた事を再考しなければならなかった。
・レメディーを出した後に、受験直後に大きなかぜをひいて、病院で注射を受けたことを思い出す。
・2回気を失って転倒している。
・予期不安(特に重篤な病気)が強い。
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【結果】
2008/01/05
・嘔吐がなくなった。
・月に1、2回吐き気がある程度。
・突然倒れていつ死ぬかを心配していたが、現在はやりたいことをやって過ごしている。
・精神的に楽になった。細々と不安はあるけど、日常の気分は上々。健全な日々。 |
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【レメディ選択の考え方】
・はじまりは「長年の試験を諦めた直後から」という本人の記憶に従って、初めは失意やショックのレメディーを探していたが、詳しく聞くと同じ時期にかぜをひいて病院で注射をしていることがわかった。
・その後、吐き気が治らず7年間精神系の薬をとったり、さまざまな治療をしていること。
・吐き気。卒倒と自分は死ぬんだという不安。落ち着きのなさ。
・吐き気は胃からではなく、喉からくる。
・試験後の将来の不安、母の死、怒ってはいけないなど感情に抑圧が強いこと。 |
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ポイントとなるレメディ
- Aven.(オート麦のレメディー)⇒ 安定剤の中毒、疲労。
- Nit-ac/Penic.(硝酸、ペニシリンのレメディー)⇒注射の抗生剤・原因
- Morph.(麻酔のレメディー)⇒吐き気、卒倒と自分は死ぬんだという不安、落ち着きのなさ。譫妄的。横隔膜の 麻痺。敏感。しゃっくり。痙攣性発作。
- Ign.(イグネシア豆のレメディー)⇒ショックや悲嘆以降の疾患。痙攣。のどの異物感。
- Ip.(吐根のレメディー)⇒嘔吐。
- Asaf.(せり科のレメディー)⇒逆流性食道炎、紫のふくらんだ顔、ヒステリー性。
- Nat-p.(リン酸ナトリウムのレメディー)⇒上品。Phos.にしては閉鎖的、Nat.にしては怖がり、げっぷ、揚げ物や味の濃いものを好む。外的影響に敏感。
- その他のレメディー
- Thym,Arn/Hyper.(強打),Sul-D(抗不安薬),Lyco.,Zinc.,Cupr.,Rainbow,Carc.,Staph.,
サポートNoh-Koh
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【考察】
疾患の始まりは「続けていた試験を断念して以来」という自己申告で、初回は精神のレメディーを探したが、ていねいにケーステイクをしていくと、忘れていた薬で抑圧した事実が出てきた。
不自然な抑圧がより複雑な症状を生み出すことの知識がないと、本人にも解決の手立てがない。ケーステイクでていねいに探ること、抑圧の知識を一般的にも知る必要があることを再認識したケースだった。
ご本人から
細々とした日常の不安はあっても、以前のような激しい不安や感情はなく安定している。ホメオパシーを勉強して、なぜ急に倒れてしまったかなど自分で探っていきたい。 |