ホメオパシー新聞その5 朝日新聞社 科学医療グループ 長野 剛記者と日本ホメオパシー医学協会とのやりとり

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朝日新聞社 科学医療グループ 長野 剛記者と日本ホメオパシー医学協会とのやりとり

2010年8月6日AM(FAX) 朝日新聞社 科学医療グループ 長野 剛記者の質問その1

「日本ホメオパシー医学協会 事務局さま

お世話になっております。朝日新聞の長野と申します。先日は、由井会長に取材対応頂き、ありがとうございました。
さて、私は今、貴会認定ホメオパス、○○氏(JPHMA認定ホメオパス○○)が5月までホメオパシー治療対応をしておられた、患者さんの□□さんに関して、取材をしております。ご承知かと思いますが、□□さんは5月26日、悪性リンパ腫でご逝去されました。
関係者にお話を伺った結果、□□さんは昨年春ごろから体調不良を訴えておられ、○○氏よりレメディを提供されていました。○○氏の元でスタッフとしても働きながら、ホメオパスを目指して勉強中だった□□さんはレメディだけで体調不良を治そうとご努力されたと伺っています。そして5月15日に母の■■さんが救急車を呼ぶまで病院に行くのを拒否され、病院では「手遅れ」との判断がなされました。

そこで、以下について、ご意見を伺いたいと思います。

①:□□さんは「今、病院に行くとホメオパシーでの努力が無駄になる」とおっしゃっていました。6月に由井会長に取材させて頂いた折りは、「好転反応を西洋医学で緩和すると、自己治癒力が抑えられ、寿命を短くすることになる」旨のお考えを頂いております。□□さんの場合も、最後までホメオパシー治療を続けていたら、快癒されたとお考えでしょうか。

②:近親者の方々は、□□さんが西洋医学の観点では「手遅れ」の状態にまで至った理由を、「ホメオパシーで治すと信じ切り、治療を受けるのが大幅に遅れたため」とお考えです。これについて、いかがお考えですか。

③:□□さんが逝去されたのは、ホメオパシー治療を最後まで行わなかった□□さん側の判断が原因で、○○氏には□□さんを治癒させられなかった責任は無いのでしょうか。

以上です。ご多忙の中、大変恐縮ですが、本日6時までにご回答をいただけないでしょうか。ご検討頂ければ幸いです。なお、ご回答が無理な場合も、その旨、ご連絡くださるよう、お願い申し上げます。また、できましたら、ご連絡はメールでいただけると幸いです。」

2010年8月6日PM(FAX) 朝日新聞社 科学医療グループ 長野 剛記者の質問その2

「日本ホメオパシー医学協会 事務局さま

お世話になっております。朝日新聞記者の長野です。
大変恐縮ですが、6月の取材で由井会長がおっしゃられた考え方について、現在も変更がないか、ご確認をさせて頂きたいと思います。
由井会長は、西洋医学について、以下のように述べていらっしゃいました。

①「西洋医学は治癒ではなく緩和である」
②「レメディで自己治癒力が触発され、出てきた好転反応を薬で抑えるのは偽ホメオパスである」
③「レメディを入れて出ようとした悪いものを薬で抑えるといういたちごっこを続けていると、寿命が短くなる」
④「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」

大変勝手ながら、本日午後8時までにご回答頂けませんでしょうか。よろしくお願いいたします。」

2010年8月6日 20:00(メール) 日本ホメオパシー医学協会

朝日新聞 東京本社 科学医療グループ 長野 剛殿

日本ホメオパシー医学協会の○○と申します。
由井会長が話した西洋医学についての話ですが、この質問をみるとこの項目からは一部分のみ切り取られているので現代医療(西洋医学)を否定しているように見えます。

由井会長は先日のインタビューでは現代医療は必要であると何度も至るところで話しておりますので、そのような記事になることはないと信じておりますが、念のため原稿を見て確認したく思います。
原稿をファックスもしくはメールにてお送り下さいますようお願いいたします。
以上、よろしくお願いいたします。」

2010年8月6日20:44(メール) 朝日新聞社 科学医療グループ 長野 剛記者

「日本ホメオパシー医学協会 ○○さま
ご返信、ありがとうございました。

おっしゃる通り、由井さんは取材の間、西洋医学の必要性を述べており、必要となる条件について、質問にお書きした言葉の「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」をおっしゃっておられました。
当方としては、お送りしたすべてのカギ括弧内の発言のそれぞれについて、現在のご認識を伺いたかったのですが、それに関してはいかがでしょうか?
なお、先ほど、お電話でも申し上げましたことですが、弊紙では原稿を事前に社外に公開することはありませんので、ご理解頂ければと思います。
また、午前中にお送りしましたご質問につきましても、できるだけ早期のご回答を期待しております。」

2010年8月6日 21:45(メール) 日本ホメオパシー医学協会

「朝日新聞 東京本社 科学医療グループ 長野 剛殿
日本ホメオパシー医学協会の○○と申します。
一次回答します。

> ご返信、ありがとうございました。
> おっしゃる通り、由井さんは取材の間、西洋医学の必要性を述べており、必要となる条件について、質問にお書きした言葉の「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」をおっしゃっておられました。

いえ そのようなことではありません。このように言ったのです。

(※下記は、6月17日(Be report取材)時点での由井会長と長野剛記者の取材のやりとりより抜粋)

[長野剛記者]
ということはこちらのお考えではレメディーを使っているときというのは基本的に西洋医学を受けないほうがいいということになるのですか。

[由井会長]
西洋医学を受けるとか受けないじゃなくて、ホルモンがなければ死んでしまう人が、そんなの受ける受けないは関係なくやらなければ仕方がないじゃないですか。それはお医者さんが決めることじゃないですか。
本人が決められる範疇のもの、たとえば風邪をひいたら風邪薬にはしるものをじゃあ風邪でというならこのキットの中の鼻水が出るからじゃあ鼻水に合うNat-m.とか岩塩のレメディーをとってみたらと言う指示はしますよ。

[長野剛記者]
そのレメディーを普通の病気、まあ交通事故とかあって……。

[由井会長]
それはすぐに病院です。

[長野剛記者]
ですよね。あるいは、たとえば肺炎で高い高熱……。

[由井会長]
それは病院

[長野剛記者]
ということは、由井先生、要するにこのまま放っておいたら病気と闘う症状によって死んでしまうと、これは西洋医学で……。

[由井会長]
もちろん。緩和させないといけない。彼らのものは治癒ではなくて緩和なのですよ。
緩和って大事ですよ。緩和の医学も。だからそれはちょっとばかりの熱、ちょっとばかりの下痢、ちょっとばかりの湿疹に現代医学を使うのではなくて最も安全な副作用のない、赤ちゃんでも妊婦さんでも使えるものを先に使ってみたらどうか。
これは自己治癒力でできるのだったら自己治癒力でやってみたらいいじゃないですか。
このようなことをヒポクラテスは 2500年前に言っているのですよ。
自分の体に100人の名医がいると書いているのですよ。ヒポクラテス全集の中に。
だからこの名医を使わない手はないと。この逆療法、緩和ですけれど、現代医学ですけれど、と、同種療法をうまく使い分けたらいいと彼は書いているのですよ。

これが由井会長が話した事実です。

> 当方としては、お送りしたすべてのカギ括弧内の発言のそれぞれについて、現在のご認識を伺いたかったのですが、それに関してはいかがでしょうか?
> なお、先ほど、お電話でも申し上げましたことですが、弊紙では原稿を事前に社外に公開することはありませんので、ご理解頂ければと思います。

わかりました。そうですか、見せていただけない訳ですね。

> また、午前中にお送りしましたご質問につきましても、できるだけ早期のご回答を期待しております。

現在回答を作成しております。早急にお答えしますのでお待ちください。」

解説します。

長野剛記者は、次のように主張します。
「おっしゃる通り、由井さんは取材の間、西洋医学の必要性を述べており、必要となる条件について、質問にお書きした言葉の「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」をおっしゃっておられました。」
しかし、JPHMAで録音を聞き、「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」という部分を探しましたが見つけることができませんでした。そこで何度か注意深く聞いて、おそらくここが該当するのではないかという部分を見つけることができました。それが上記に書いたやりとりです。
そして長野剛記者は、由井会長が西洋医学の必要性を述べていたことを認めつつも、「西洋医学が必要となる条件を述べていた」と主張します。そしてその条件とは、「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人」であると由井会長が述べていると主張します。しかし実際、上記のやりとりを読めばわかるように由井会長はそのような条件を主張していません。

由井会長は次のように述べています。
「だからそれはちょっとばかりの熱、ちょっとばかりの下痢、ちょっとばかりの湿疹に現代医学を使うのではなくて最も安全な副作用のない、赤ちゃんでも妊婦さんでも使えるものを先に使ってみたらどうか。これは自己治癒力でできるのだったら自己治癒力でやってみたらいいじゃないですか。」

つまり条件を言っていたと長野剛記者が主張するのであれば、それは西洋医学を行う条件ではなく、西洋医学を行わない条件であり、しかもそれは条件というより提案と言えるものです。そしてそれは、日常のちょっとした症状には、第一に西洋医学ではなくホメオパシーを使ってみたらどうかという提案です。

こうして長野剛記者の質問を見てみると、西洋医学を行うには条件が必要でその条件とは、西洋医学を行わないと死ぬ場合で、そうでない限り西洋医学を使うべきではないと由井会長が証言しているように見せる根拠を得るための質問ではないかとさえ思えます。つまり、「JPHMAあるいは由井会長が西洋医学を頑なに否定する過激なグループである」という前提で記事を書くために、裏付けとなる証言を得る必要があり、必要な言葉を言わせるために作為的にインタビューが行われていた可能性があるということです。

実際、長野剛記者は「要するにこのまま放っておいたら病気と闘う症状によって死んでしまうと、これは西洋医学で……。」と質問しています。ようするに、「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」という言葉は、由井会長の言葉というよりも、長野剛記者自身から発せられた言葉と言った方が正確です。由井会長に作為的にインタビューし、そのやりとりの断片を使って情報操作をしようとしていた可能性は高いと思われます。

また、「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」という文章を人が読んだとき、どのように思うでしょうか?多くの人は次のように解釈するでしょう。
「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような場合でない限り、西洋医学を受けるべきではない」
「まもなく死んでしまう場合は、仕方がないので西洋医学を受けなければならない」
実際、そのように解釈されてしまう可能性が多分にあります。そうすると「JPHMAは過激なグループである」という印象を読者はもってしまうでしょう。

また、「まもなく」とは言っていないのに「まもなく」という言葉が使われていますが、この「まもなく」という言葉もアクセントになっています。「まもなく死ぬという場合」以外は、西洋医学を受けるべきではない」と主張しているかのようになり、より過激なグループであるという印象を作り出そうとしているのではないかと考えます。

長野剛記者の意図が上述した質問の文章の端々から、見えてきたので、「いえ そのようなことでは、ありません。」と理事がきっぱりと否定したのです。きっぱり否定することによって、長野剛記者が意図的に加工した文章をそのまま由井会長の言葉として新聞に掲載されることを防ごうとしたのです。
これら一連の対応は、これまでの朝日新聞社のやり方から見れば、かなりの確率で、先入観を持った公平性を欠いた報道になる可能性が高いと判断したからです。

2010年8月6日 21:57 朝日新聞社 科学医療グループ 長野 剛記者

「日本ホメオパシー医学協会 ○○さま
朝日新聞の長野です。メール、ありがとうございます。
お電話も頂いたようですが、おかけしたところ、テープになってしまいました。
できましたらもう一度、おかけ願えると幸いです。
よろしくお願いいたします。」

2010年8月6日 22時00分 長野剛記者とJPHMA理事の電話でのやりとりより抜粋

(できるだけ正確に再現しています)

理事「今後、急に6時とか8時とかと言われても、日常の業務もありますので、突然連絡を受けて、その日の何時までという形で回答を求めれても、回答することができませんので、もし記事に使われる場合は、もっと事前に連絡していただきたいのですが……。それから、今回の件について明日の新聞に掲載予定なのでしょうか?」

長野「いや、まだです。」

理事「それでは、いつですか?」

長野「……。わかりません。」

理事「それでは、掲載するときにはこちらの方に連絡をいれていただけないでしょうか。」

長野「必ずしもできるとは限りません。」

理事「そうすると何故このように時間で期限を決めて、6時までとか8時までなどと言われているのでしょうか。」

長野「そのくらいで、お応えいただければと思った次第です。」

理事「そうであれば、時間で期限を決める必要はなかったですよね。時間で指定しているので明日の記事だと思い、こちらも急いで回答しようとしたわけですが……。」

長野「それは、ちょっと私の至らぬところがあったのかもしれません。」

理事「今後は、期限について、記事掲載の時期に見合う期限を設定していただければと思います。よろしいでしょうか?」 

長野「はい。」

解説します。

実際に記事が掲載されたのは、8月11日でした。突然延期になったのかわかりませんが、長野剛記者が本当のことを言っていたとすると、当日の午前、午後に質問し、当日の6時とか8時とか時間で締め切りを指定する必要があったのか疑問に思います。もちろん、こちらから返事がない場合は、返事がなかったということでそのまま使おうとしていたのでしょうが、このようなやり方は一方的すぎると思います。当協会としても9月のJPHMAコングレスに向けて、日々やらなければならない膨大な仕事も抱えていますし、当然ながら、日常の業務も抱えています。突然送りつけられてきたファックスに事実確認する暇もなければ、由井会長が言ったとされる言葉を検証するにも時間がかかります。そういう配慮は朝日新聞社にはないのでしょうか。あるいは、意図的に検証する時間を与えないようにしたかったのでしょうか。このような情報確認のやり方をいつもしているとしたら、正確な情報を入手するよりも自分の論理で都合のよいように報道することをいつも優先している取材態度であると考えます。
そもそも、由井会長は、Be Reportの取材ということで取材を受けたのであり、別の記事で流用されることなど思いもよらないことでした。
このことからも、以前に述べたように、当初長野剛記者が述べた取材目的とは違うところに、本当の取材の意図と目的があったのではないかと考えています。

2010年8月6日 22:17 朝日新聞社 科学医療グループ 長野 剛記者

「日本ホメオパシー医学協会 ○○さま
頂いたテープ起こし部分ですが、私も同様にテープ起こししております。(少々違う部分もありますね。私は由井会長を由井先生とは呼んでいないですよ)

私の質問もつたなくて申し訳ないのですが、西洋医学を受けるとか受けないじゃなくて、ホルモンがなければ死んでしまう人が、そんなの受ける受けないは関係なくやらなければ仕方がないじゃないですか。
の部分ですね。ホルモン?がよく分かりません。また、「ホルモン」の前に「受けなければ」が入っているはずです。

確かにこちらは聞きにくい部分でしたが、「西洋医学を受けるとか受けないじゃなくて、受けなくては、まもなく死んでしまうような人ならば、受ける受けない関係なく、受けなきゃ仕方がないんじゃないですか。」とおっしゃっていると受け取っています。
これを短縮して、お送りした次第です。
いずれにせよ、そちらさまのテープ起こしでも

> それは病院
> [取材者]
> ということは、由井先生、要するにこのままほっておいたら病気と闘う症状によって死んでしまうと、これは西洋医学の
> [由井先生]
> もちろん。緩和させないといけない。

となっており、「症状自体によって亡くなるような場合においては、西洋医学を受ける」ということになりますよね。私のお送りしたカギ括弧内と同義かと思いますが。
> 現在回答を作成しております。早急にお答えしますのでお待ちください。お待ちしております。」

解説します。

由井会長は次のように述べています。
「西洋医学を受けるとか受けないじゃなくて、ホルモンがなければ死んでしまう人が、そんなの受ける受けないは関係なくやらなければ仕方がないじゃないですか。それはお医者さんが決めることじゃないですか。
本人が決められる範疇のもの、たとえば風邪をひいたら風邪薬にはしるものをじゃあ風邪でというならこのキットの中の鼻水が出るからじゃあ鼻水に合うNat-m.とか岩塩のレメディーをとってみたらと言う指示はしますよ」。

つまり、長野剛記者から、「レメディーを使っているときというのは基本的に西洋医学を受けないほうがいいということになるのですか。」という質問があったので、由井会長が、「そういう意味で言ったのではなく、たとえばホルモンが出ていない人がいたら、それは、西洋医学を受けるとか受けないという以前の話で、つまり受けなければ死んでしまうわけですから、受けるのは当たり前ですよね。そしてそれは医師が判断して決めることであり、私たちが口出すことではないということです。」という主旨のことを述べているわけです。
ところが、それが長野剛記者の手にかかると、
「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」となり、しかもこの言葉を前後の脈絡なく単独で使うことで、前述した通り多くの人が誤解することに繋がります。
しかも長野剛記者は、以下のように主張するわけです。

> それは病院
> [取材者]
> ということは、由井先生、要するにこのままほっておいたら病気と闘う症状によって死んでしまうと、これは西洋医学の
> [由井先生]
> もちろん。緩和させないといけない。
となっており、「症状自体によって亡くなるような場合においては、西洋医学を受ける」ということになりますよね。私のお送りしたカギ括弧内と同義かと思いますが。

「症状自体によって亡くなるような場合においては、西洋医学を受ける」という内容は、由井会長が言っているのではなく、「ということは、由井先生、要するにこのままほっておいたら病気と闘う症状によって死んでしまうと、これは西洋医学の……」と自分で質問した、長野剛記者自身の言葉なわけです。
長野剛記者が作為的に質問していた可能性があると前述しましが、この自分の言った言葉に由井会長が同意したことを受けて、その断片を切り出し、由井会長はこのように言いましたよね、というニュアンスで主張してくることからも、自分の主張する論理展開にニュアンスを変えて記載してしまおうという可能性は高いと判断するわけです。

2010年8月6日 23:52 日本ホメオパシー医学協会

「朝日新聞 東京本社 科学医療グループ 長野 剛殿
日本ホメオパシー医学協会の○○です。

> 頂いたテープ起こし部分ですが、私も同様にテープ起こししております。(少々違う部分もありますね。私は由井会長を由井先生とは呼んでいないですよ)
> 私の質問もつたなくて申し訳ないのですが、

お名前のところを指摘されるのであれば、長野様が最初、由井会長を誤ってヨシイサンと呼ばれていました。取材なさる長野様が、由井会長の名前を間違えていましたので、そこのところは由井先生と統一させていただきました。

> 西洋医学を受けるとか受けないじゃなくて、ホルモンがなければ死んでしまう人が、そんなの受ける受けないは関係なくやらなければ仕方がないじゃないですか。
> の部分ですね。ホルモン?がよく分かりません。また、「ホルモン」の前に「受けなければ」が入っているはずです。
> 確かにこちらは聞きにくい部分でしたが、「西洋医学を受けるとか受けないじゃなくて、受けなくては、まもなく死んでしまうような人ならば、受ける受けない関係なく、受けなきゃ仕方がないんじゃないですか。」とおっしゃっていると受け取っています。  
> これを短縮して、お送りした次第です。
> いずれにせよ、そちらさまのテープ起こしでも

>> それは病院
>> [取材者]
>> ということは、由井先生、要するにこのままほっておいたら病気と闘う症状によって死んでしまうと、これは西洋医学の

>> [由井先生]
>> もちろん。緩和させないといけない。

> となっており、「症状自体によって亡くなるような場合においては、西洋医学を受ける」ということになりますよね。
> 私のお送りしたカギ括弧内と同義かと思いますが。

ここでの問題は文章が正確でないことが問題です。
見る側に誤解を与えないように短縮形は控えていただきたいと思います。
掲載される記事のスペースがあるからと言って、短縮してしまうと、ご存じのように意味がまったく変わってしまうことも多いですので、出すなら一部分を出すのではなく、正確な表現にして出してください。

>> 現在回答を作成しております。早急にお答えしますのでお待ちください。
> お待ちしております。

もうすぐ回答はお送りしますので、お待ちください。」

2010年8月7日 0:01  日本ホメオパシー医学協会

「朝日新聞 東京本社 科学医療グループ 長野 剛殿
日本ホメオパシー医学協会の○○と申します。
以下長野剛様からいただいたご質問です。

「日本ホメオパシー医学協会 事務局さま
お世話になっております。朝日新聞記者の長野です。
大変恐縮ですが、6月の取材で由井会長がおっしゃられた考え方について、現在も変更がないか、ご確認をさせて頂きたいと思います。
由井会長は、西洋医学について、以下のように述べていらっしゃいました。
①「西洋医学は治癒ではなく緩和である」
②「レメディで自己治癒力が触発され、出てきた好転反応を薬で抑えるのは偽ホメオパスである」
③「レメディを入れて出ようとした悪いものを薬で抑えるといういたちごっこを続けていると、寿命が短くなる」
④「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」
大変勝手ながら、本日午後8時までにご回答頂けませんでしょうか。
よろしくお願いいたします。

上記の長野剛様からのご質問に関してですが、最初のメールで述べた通り、長野剛様がピックアップされた日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)由井会長が述べたとされる項目だけを読みますと、会話の一部分のみが切り取られているので現代医療(西洋医学)を否定しているように見えます。
由井会長は先日のインタビューでは現代医療は必要であると何度も至るところで話しておりますので、そのような記事になることはないと信じておりますが、念のため原稿を見て確認したく思い、そのお願いのメールを差し上げたしだいですが、原稿は、どうしても見せていただけないという回答でしたので、大変遺憾ですが、万一、由井会長が現代医療を否定しているかのような印象をもつような内容の記事であった場合、読者が誤解しないように、7月17日のそのときのインタビューの全部を長野剛様の了解を得て録音しておりますので、その内容を公開させていただきますのでご了承ください。
なお、上記ご質問に対しては、由井会長が述べたとして長野剛様が書かれた文章と、それに該当する個所の実際のやりとりをテープ起こししたものを以下に提示することをもって回答とさせていただきます。

②「レメディで自己治癒力が触発され、出てきた好転反応を薬で抑えるのは偽ホメオパスである」

②回答:いいえ違います。誤解のないようお願いいたします。曲解されないよう前後のやりとりを以下に提示します。

(※下記は、6月17日(Be report取材)時点での由井会長と長野剛記者の取材のやりとりより抜粋)

[長野剛記者]
出しきったら治るというのがそれがホメオパシーの基本の論理だということですね。


[由井会長]
基本なのにもかかわらずあまりちゃんと理解しているホメオパスが少ない。
特に医師ホメオパスたちは。私はお医者さんではありませんので。
私は向こうで勉強してホメオパスと言う職業でやってきていますけれど。
医師ホメオパスたちと言うのはそれがあまり理解できていないのでホメオパシー的悪化だと好転反応を嫌いますけれど。レメディーでそういう風な自己治癒力が触発されて出てきた好転反応を今度は薬で抑えるわけですよ。
そういう輩に対していわゆるハーネマンさんと言う創立者がそれはいわゆる偽ホメオパスだからそういう連中は真にホメオパスを理解できていないと。ものすごい勢いでオーガノンと言う彼のホメオパシーの原理の中に書いていますよね。

解説します。
最初に述べておきますが、由井会長ならびにJPHMAでは、たとえレメディーをとっての好転反応(=排泄反応)であっても、絶対に薬で緩和してはいけないとは考えていませんし、実際、クライアントにそのように指示していません。好転反応であっても本人が耐え難いのであれば、当然ながら薬による緩和が必要です。実際、由井会長の講演で上映されるケースにおいても、クライアントに「辛いのであれば、薬を拒否しないで、ひとまず薬をとって楽になろうよ。薬の毒出しは後でもできるから。心配しないで、ゆっくりやりましょう。」と由井会長が声をかけています。

以下は参考文献として、ハーネマン著の『医術のオルガノン』『慢性病論』からの引用です。

『医術のオルガノン』(ハーネマン著)§52より引用。

「主要な治療法は二つだけである。一つは、すべての治療行為を、もっぱら自然の厳密な観察のみに、すなわち、綿密な実験と純粋な経験だけに基づかせたものである。これがホメオパシー療法である。もう一つは、そうした治療行為をしないものである。これがアロパシー療法である。この二つはまっこうから対立する関係にある。両者を知らない者だけが、かつて両者は緊密に関係しあうことができたとか、いやそれどころか両者は統合されていたとか、こういう妄想に取りつかれるであろう。さらには、患者の好みによってあるときはホメオパシーで、またあるときはアロパシーで治療を行うので、すっかり恥をかくこともあるだろう。こうしたことは、神聖なホメオパシーに対する犯罪的な裏切りであるといってよい。」

『医術のオルガノン』(ハーネマン著)§67より引用。

「それでもなお(しかし、むだなことなのだが)、二つの方法を混ぜこぜにして治療する医師たちが新しく登場した。この注をよりどころとすることによって、彼らは、至るところで病気にこのような規則の例外を見いだす。そして、どの症例に対しても適切なレメディーを見つけだす手間を省くためだけに、アロパシーの緩和薬を、手はずよくばれないようにもちこむ。そのほかにも危険なアロパシーのがらくたも一緒にもってくる。そのうえまったくうまいことに、いかにもホメオパスらしくみえる。実際はそうでないのに。しかし、彼らのしていることがいかに危険であるかは後で示すことにする。」

『医術のオルガノン』(ハーネマン著)§148より引用。

「それでも実際、抜け目のない人たちのように彼らは、ほとんどホメオパシーとはいえない治療によって半分もうまくいかなかったとき、自分のあせる気持ちをどうすればすぐに励ますことができるかを心得ている。つまり、それよりも使い慣れているアロパシーの便利で万能な治療法をもちだしてくるのである。(中略)そして、従来の医師たちの破壊的な決まりきった治療法のなかから、それほど悩まずに選びだした処置が、治療においてはいちばん優れたものであると、あからさまにわからせようとする。しかし、よくあることだが、患者が死亡したときは、慰めようもない身内の人たちの気持ちを落ち着かせるために、次のように述べる。「ご承知のことと思いますが、故人のために、考えられるかぎりあらゆることがなされました」と。
ホメオパシーはきわめて厄介な作業を要する医術であるが、それでも治癒をしっかりともたらしてくれる。こうした医術の名前にちなんで、あのような軽薄で危険な連中に、「ホメオパシー医」と呼んで敬意を示したいと思う人がいるだろうか。彼らがそのうち病気になったときには、自分の患者に対してやったのと同じやり方で治療されるがよい。これこそ、この連中を待ち受けている報いとしてふさわしいものであろう。」

『慢性病論』(ハーネマン著)より引用抜粋。

自分の医術に自信を持っているホメオパシーの医師は、決して一滴の血も患者から奪い取らない(誠にありがたいことである。今ではホメオパシーに関してはすでにそのような熟練者の数はかなり多い)。衰弱させるこのようなやり方などは決して必要としない。そのようなやり方は治癒作用を真っ向から永遠に否定し続けることになるからだ。こうした教えに依然として立脚している半端なホメオパスたちは、残念ながらやはり、こうした方向において矛盾せざるを得ないのである(つまり治癒を望みながらも衰弱させてしまう)(1)。

(1)こういうことは初心者や実習生なら許されてもよいだろう。しかしもし彼らが、生意気にも、初心者であることをいいことに横柄な態度をしたり、瀉血や血吸いヒルの使用はなくてはならないものであると、それどころか、これこそよりすばらしいホメオパシーであると一般向けの雑誌や書籍で大げさに言いふらしたりしているなら、彼らは笑い者であろう。不器用な仕事ぶりや有頂天な様子を見ていると、彼らのことが気の毒に思えるし、同じくまた彼らの患者も気の毒に思えてくる。怠け癖とか、アロパシーの古臭いぞんざいなやり方を誇らしげに愛好する態度、このやり方はもう崩壊しているのに、とか、あるいは何度となくあるように人間愛の欠如とか、こうしたことが彼らの邪魔になっているのである。つまり、邪魔がなければ彼らは、真の有益なホメオパシーへともっと深く分け入りながら、その都度のホメオパシーの特効薬を確かに苦労しながらも正しく効果的に選ぶことによって、もはや珍しくはない熟練の域にまで自分を高めることができるのである。


③「レメディを入れて出ようとした悪いものを薬で抑えるといういたちごっこを続けていると寿命が短くなる」

③回答:誤解のないようお願いいたします。曲解されないよう前後のやりとりを以下に提示します。

(※下記は、6月17日(Be report取材)時点での由井会長と長野剛記者の取材のやりとりより抜粋)

[長野剛記者]
要するにお医者さんでホメオパシーをやっている方もそこそこの、帯津先生もそうことになるのだと思うのですけれど、要するにレメディーで出てきた好転反応を薬で抑えてしまう方が多いと。そうするとそれは薬で抑え込んでしまうから悪いものが出ないから余計よくならない……。


[由井会長]
余計悪くなるのですよ。折角出ようとして集めたものをまた上から抑えられて出ていくことができない。またレメディーを入れて出ようとしたものを、また抑えると。このようにイタチごっこをしているとはっきり言いますけれど寿命が短くなりますよね。
どちらかだけにしておけばよいのにと……。

解説します。

長野剛記者は、この言葉をもって由井会長が好転反応の症状を抑圧することの恐怖を煽っているとしたかったのではないかと推測しています。これは少々説明が必要です。急性症状というのは、実は生命エネルギーを多く必要とするものなのです。ですから生命力が大きい人は急性症状を出す力があるといえます。生命力が小さい人も急性症状を出しますが、それはある意味、生命を振り絞って健康を取り戻そうとしている姿といえます。
慢性状態にある人は、急性の排泄症状を出す力がないので慢性状態にあるといえます。しかしそういう人でも生命力が蓄えられると排泄症状としての急性症状を出すことがあります。しかしそのときに、症状が出ることが悪いとばかり、すぐに薬で抑圧してしまうと、まず健康を取り戻すために必要な異物の排泄ができない状況になります。わかりやすく言えば、排泄口が塞がれた状態になります。それでも自己治癒力が高ければ、それを振り払って症状が出ることもあるでしょうが、その場合、さらに薬の量を増やして症状がでないようにされます。症状がでないというのは、薬の直接的な作用による場合と、薬の毒性によって免疫が低下し、すなわち薬によって生命力が低下するために、急性症状を出せなくなる場合がありますが、多くの場合、その両方により症状が抑えられると考えます。
その後、再び排出できるほどの生命力が蓄えられると、体は再び、排出しようと頑張って排泄症状としての急性症状を出します。しかし、やはり症状は悪いと思って、すぐに症状が薬で抑圧されてしまいます。そして慢性症状はいつまでたっても改善されません。むしろ老廃物は蓄積する一方ですからどんどん悪くなります。上記のプロセスというのは、通常、長い時間をかけて行われますが、これは長い時間をかけて生命力を消耗しているプロセスといえます。
しかし、レメディーを使用した場合、上記のプロセスが加速されてしまうのです。具体的にいえば、慢性症状から急性症状に移行したときに、薬で急性症状を抑圧して、その後レメディーをとると、すぐに好転反応として排泄症状が始まります。そしてそれをまた薬ですぐに抑圧して、その後すぐにレメディーをとるとまた急性症状がでてきます。
前述した通り、急性症状を出すというのは、多大な生命力を必要とすることであり、レメディーで急性症状を出して薬で急性症状を抑圧してということを繰り返していると、生命力を短期間に大量に浪費することと薬がそれだけ短期間に大量に入りますので、結果として寿命が短くなるということです。これは経験的にも言えることです。
つまり根拠なく恐怖を煽るために述べているのではなく、根拠があって注意を促すために述べていることなのです。恐怖を煽って人をコントロールすることと、事実を伝えて、各人の判断材料にしてもらうこととは全く別の話であるということです。
インフルエンザはある意味、レメディーと同じ自己治癒力を引き出す媒体であるともいえます。この限られた紙面では誤解される可能性がありますので、正確に理解していただくために、『それでもあなたは新型インフルエンザワクチンを打ちますか?』を読まれることをおすすめします。
繰り返しますが、これは症状を抑圧することの恐怖を煽っているのでも好転反応を抑圧することの恐怖を煽っているのでもないということです。ホメオパシー利用者が事実として知っておいたほうがよいこと、つまり伝えておいた方がよいことだと考えるので、伝えているということです。そしてそれぞれが、それぞれのケースにおいて薬を使うか、使わないかの判断をしていただきたいと思っています。たとえ排泄症状だとしても辛く苦しいというのであれば、一時薬をとって緩和することも必要でしょう。しかし、排泄症状(好転反応)の安易な抑圧はよくないというのは、JPHMAの基本的な考えであります。ですからホメオパシーを行うにあたり、好転反応があるということをしっかり理解してもらうことが大切だと思っているのです。したがって事前にたとえば、由井会長の『症状は有り難いDVD』など視聴することを推奨しているのです。

④「西洋医学を受けなくてはまもなく死んでしまうような人ならば、受けなくては仕方がない」

④回答:いいえ違います。誤解のないようお願いいたします。曲解されないよう前後のやりとりを以下に提示します。

(※下記は、6月17日(Be report取材)時点での由井会長と長野剛記者の取材のやりとりより抜粋)

[長野剛記者]
ということはこちらのお考えではレメディーを使っているときと言うのは基本的に西洋医学を受けないほうがいいということになるのですか。

[由井会長]
西洋医学を受けるとか受けないじゃなくて、ホルモンがなければ死んでしまう人が、そんなの受ける受けないは関係なくやらなければ仕方がないじゃないですか。それはお医者さんが決めることじゃないですか。
本人が決められる範疇のもの、たとえば風邪をひいたら風邪薬にはしるものをじゃあ風邪で 言うならこのキットの中の鼻水が出るからじゃあ鼻水に合う、Nat-m.とか岩塩のレメディーをとってみたらと言う指示はしますよ。

[長野剛記者]
そのレメディーを普通の病気、まあ交通事故とかあって……。

[由井会長]
それはすぐに病院です。

[長野剛記者]
ですよね。あるいは、たとえば肺炎で高い高熱……。

[由井会長]
それは病院

[長野剛記者]
ということは、由井先生、要するにこのままほっておいたら病気と闘う症状によって死んでしまうと、これは西洋医学で……。

[由井会長]
もちろん。緩和させないといけない。彼らのものは治癒ではなくて緩和なのですよ。
緩和って大事ですよ。緩和の医学も。だからそれはちょっとばかりの熱、ちょっとばかりの下痢、ちょっとばかりの湿疹に現代医学を使うのではなくて最も安全な副作用のない、赤ちゃんでも妊婦さんでも使えるものを先に使ってみたらどうか。
これは自己治癒力でできるのだったら自己治癒力でやってみたらいいじゃないですか。
このようなことをヒポクラテスは 2500年前に言っているのですよ。
自分の体に100人の名医がいると書いているのですよ。ヒポクラテス全集の中に。
だからこの名医を使わない手はないと。この逆療法、緩和ですけれど、現代医学ですけれど、と、同種療法をうまく使い分けたらいいと彼は書いているのですよ。

この部分に関してはすでに十分に説明していますのでここでの説明は省略します。

①「西洋医学は治癒ではなく緩和である」

①回答:いいえ違います。誤解のないようお願いいたします。曲解されないよう前後のやりとりを以下に提示します。

[長野剛記者]
症状の緩和であると、西洋医学は……。

[由井会長]
治癒ではない。

[長野剛記者]
まあだから結局重症であれば受けなければ……。

[由井会長]
ならないでしょう。薬に関してはホメオパスがどうのこうの言うわけにはいかない。
患者さんの方がどんどん治っていくと自分で減らすのですよ。
これはレメディーが効いているのだからこれはいらないと言うのですよ。不思議と。
それは私たちは止めようがない。患者の意思ですから。
薬に関しては あーしろ、こーしろとは私たちは言わないのです。

解説します。

西洋医学は症状=病気と考えて症状がなくなればそれで治癒したと考え、症状を無くすために薬を開発してきたと思います。しかしホメオパシーでは、症状は本来の自然な生命からずれてしまったために、それが結果として症状として現れていると考えます。症状は基本的に排泄だと言いましたが、排泄しなければならない異物等が留まっていた状況というのは、異物を異物として認識できない免疫力の低さがあり、それは、本来の自然な生命がどこかで滞っているからであると考えます。
ですから根本原因というのは、症状の奥にある生命力の滞りであると考えるわけです。
生命力というものは、その人の生き方、考え方と大いに関係します。また環境の影響も受けます。
結局病気は、社会も含めた、生き方、考え方がどこかで間違っていますよというお知らせなわけです。
生き方、考え方が自然ではないから、生命力が滞り、老廃物が蓄積し、ある段階で自己治癒力がそれを排泄し浄化しようとして急性症状が出てくるわけです。

さて、朝日新聞社の一連のホメオパシー関連の記事を読みますと、当協会が現代医療(西洋医学)を否定しているかのようにとられかねない内容になっております。
しかし、当協会は現代医療を否定してはおらず、現代医療と協力してやっていくという立場をとっており、協会会員に周知徹底しておりますので、その事実をきちんと伝えていただきたくお願いいたします。
現に、日本ホメオパシー医学協会 認定(プロフェッショナル)ホメオパス倫理規程で下記のように定義しております。

プロフェッショナルホメオパス倫理規程第3条3項により
「本協会認定ホメオパスは、クライアントが病院での検査、診察等(以下、検診という)を受けることに否定的であってはならない。
病院での検診が必要と判断される場合は、速やかにその旨をクライアントに伝えなければならない。なお、検診を受けるか否かの最終判断は、あくまでもクライアントが行うものであり、本協会認定ホメオパスが強制することはあってはならない。
ただし、慢性疾患のクライアントに対しては、病院での定期的な検診を勧めることが望ましい。」

このように当協会は、会員規定にも盛り込みきちんとやっておりますし、由井会長も学校の講義においても折りに付け現代医療の重要性について学生、ホメオパスに説明しております。

以下は2010年8月6日AN(FAX) 朝日新聞社 長野剛記者よりの質問その1への回答です。

なお、一番最初にいただきましたご質問についてですが、個別の案件については調査中であり、事実が明確でありませんので、現段階でのコメントは控えさせていただきます。
ただし、上述した通り協会としては現代医療の必要性について周知徹底しておりますが、万一もし末端において周知徹底されていないという事実があるようでしたら、今後、調査してより一層の周知徹底をはかってまいる所存です。

それから、朝日新聞社の記事において気になったことは、ホメオパシーの効果を否定するような論調になっていることであります。
ホメオパシーの有効性の科学的メカニズムについては確かに現段階においては解明されていないかもしれませんが、ホメオパシー療法の有効性については疑う余地のないものであり、それは赤ん坊、動物においてもその有効性が顕著に見られるという事実からもプラシーボ以上のものであることは疑う余地がありません。また全世界的に多くの医師がホメオパシーを使っているという事実からもご理解いただけると思います。またホメオパシーの有効性を示す文献はいくらでもありますので、きちんと調査されるようお願いいたします。
ですから、ホメオパシーの有効性に関する科学的根拠がないことと、ホメオパシーの有効性がないことは全く別のことですから、事実として、ホメオパシーが有効であるという記事を書いていただきたいと思います。

また、前回Be reportの記事掲載の2日前に以下のように長野剛様にお知らせしております。

「英国NHSでのホメオパシーの保険適用について新しい情報が入りました。
英国政府は、国民健康保険におけるホメオパシーへのアクセスを維持する事に決定しました。本件、ホメオパシー国際評議会(ICH)の  トップページに以下の文章が掲載されております。

ということで、リンクの該当ページを和訳してお知らせしております。
しかし、長野剛様から、

「先日取材させて頂いた要素を盛り込んだ記事はお伝えした通り、31日の弊紙別刷りbeに掲載予定ですが、残念ながら、すでに印刷が始まっており、お伝え頂いた内容は盛り込むことが出来ません。(中略)、
今後、続報を書く時に是非参考にさせて頂きたいと思います。」

と回答いただいておりますが、本来、最新の正しい情報を伝えるのが報道の立場ですので、刷り直すのが本筋ですが、回答頂いているように、是非、紙面で訂正頂きたいと思います。
特に英国で保険適用が否定されると誤解の与えるような表現のまま記事になってしまったこと、そして、あたかもイラストで「英国国会全体がホメオパシーにNO」といった誤解を与えるような掲載になっている前回の記事内容を今回の掲載時には紙面で修正するようお願いいたします。
朝日新聞社の記者行動基準にもありますようによろしくお願いいたします。

日本国民がホメオパシーの恩恵に与る機会を失わせるような記事が世に出るとしたら、それは大変残念なことですので、くれぐれもよろしくお願いいたします。

以上、よろしくお願いいたします。

2010年8月7日 01:41 朝日新聞社 科学医療グループ 長野 剛記者

「日本ホメオパシー医学協会 ○○さま
最終的なご回答、頂きました。
大変夜分までお手数をおかけして、申し訳ありませんでした。
頂いたご回答を参考に、公正な記事を目指させて頂きます。
この度は本当にありがとうございました。」

解説します。

公正な記事を目指させていただきますということでしたが、日本ホメオパシー医学協会は「現代医療を否定してはいない。」という一言が載っている以外は、8月11日の記事においても、残念ながら公正な記事とはほど遠いものでありました。7月31日付けの記事の訂正も行われませんでした。今回は由井会長の発言として誤解されてしまう形での引用を防ぐことができましたが、今後、由井会長の言葉が不適切に使用される可能性も考え、また、今回の朝日新聞社の実際の手法を知っていただくために朝日新聞社とのやりとりを公開することとしました。

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