2012年4月29日版『日本経済新聞』朝刊、健康16面に掲載された『今どき健康学そろそろ脱「健康オタク」を』に江戸川大学メディアコミュニケーション学部特任教授、中村雅美氏の記名入り記事が掲載されました。
記事中、中村雅美氏は、「2010年、ホメオパシーを信奉する助産師が乳児に必要なビタミンKを与えなかった結果、乳児を死なせた」という内容を公表されています。このように何が事実かを確認せず、事実と異なる内容を『日本経済新聞』という読者数の多いメディアを通じて社会に公表していることに関して日本ホメオパシー医学協会は大変遺憾に思います。最初の事実の認識が異なれば、結論も異なってきます。記事にされる場合には、ご自身で事実かどうか調査、確認されてから発言していただきたいと思います。
事実については、日本ホメオパシー医学協会会長の由井寅子が『毒と私』(幻冬舎)の中に詳しく書いています。
また中村雅美氏は、「ただ、多くの代替療法はいわゆるプラセボ(偽薬)効果を狙っているように思える」と書いていますが、記事の流れからホメオパシーが「プラセボ(偽薬)効果を狙っている」療法であることを前提として書かれた記事であることは明白です。中村雅美氏が、ホメオパシーがプラセボ効果であるとした、2005年、スイスのベルン大学のエッガー医師らのグループが発表した英医学誌『ランセット』の論文をもって、ホメオパシーを引き合いに出したとしたら、大変遺憾であると言わざるをえません。
なぜなら、この論文は、ランセットの学術誌としての価値をおとしめたと言われているいわくつきの論文として有名な論文であり、スイス連邦政府によるホメオパシーの有効性レポートの中でも、スイス補完医学評価プログラムの一環として、正式にこの論文を調査したホメオパシーHTAレポートで、否定されているものだからです。
詳細は以下の記事をお読みください。
一方、スイス連邦政府によるホメオパシーの有効性レポートで、ホメオパシーがプラセボ以上の効果があることが示されています。
加えて、ホメオパシーがプラセボ以上のものであるという研究成果は、『ホメオパシー新聞』でも、多くの事例を挙げて説明しています。
このように、少し調べるだけで、ホメオパシーに関して、ランセット、BMJ、ピディアトリクス、小児感染症ジャーナル、チェストやその他多くの高く評価されている医学誌や科学雑誌に公表されているクオリテイの高い研究を見つけることができ、これらの雑誌の一部はホメオパシーについての研究の否定的結果を公表してはいるものの、肯定的な研究結果のほうが否定的なそれを遥かに上回っています。このようなことは、少し調査したらすぐわかることです。
また、欧州やインドをはじめとする世界中でホメオパシーは使用されていますが、プラセボ効果では説明できない、動物、植物、乳児のケアなどにもホメオパシーが広く利用され著しい成果を上げています。これだけをとってみても、ホメオパシーがプラセボ以上の効果があることの証左であります。そして何より、ドイツ人医師サミュエル・ハーネマンが確立して以来、世代を超えホメオパシーの臨床的な有効性が確認され続けており、わずか200年で世界10億人以上が親しむ健康法になっているという事実こそがホメオパシーがプラセボ以上の効果をもつことの証左と言えるのではないでしょうか。200年わたるホメオパシー否定派による執拗な弾圧にもかかわらず、絶えることなく世界中で広く愛用されているという事実は、それほどホメオパシーが明らかに効くからです。そしてそれはホメオパシーの効果を実体験した人や我が子に対してホメオパシーのレメディーがどんな作用を与えたかは観察している母親が一番よくわかっているからです。
ジャーナリストが少しの調査もすることなく事実と異なる情報をマスメディアを通して発表することは恥ずべき行為だと思いますが、それ以上に事実と異なる情報を信じてしまったために、本来ホメオパシーに出会い、真の健康を取り戻すことができたかもしれない多くの日本国民からその機会を奪っているという点で大きな影響を与えており、その責任は重大であると考えます。二度とこのような事実と異なる記事が新聞に掲載されないことを願います。