医師を中心とした世界70ケ国以上のホメオパシー療法家が参加しているLIGA(LMHIともいう)という団体があります。その年次大会が、2012年9月に日本の奈良で開催されました。
LIGAは定期的に世界各国の会員、関係団体(JPHMA含む)にニュースレターを配信していますが、2013年3月に発行されたニュースレターVo.18には、医師であり、日本ホメオパシー医学会(JPSH)の理事であるR子さんによる奈良での年次大会の発表記事が掲載されていました。
問題は、理事のR子さんの報告した日本におけるホメオパシー事情と日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)の活動に関する内容が事実と大きく異なっていることです。この正しくない記事を読まれた世界各国の会員、関係団体は、必然的に日本におけるホメオパシー事情やJPHMAについて大きく誤解してしまうことでしょう。それはJPHMAにとってとても遺憾なことです。
そこで、この事実でない内容が、国際的に周知の事実へと誤解されないように、JPHMAでは、LIGA会長、LIGAニュースレターセクレタリー、LIGA PRセクレタリー、またJPHMAが所属するICH(ホメオパシー国際評議会:29ケ国、32団体)の各国メンバーに対し、正しい情報を周知していただくように、下記内容で手紙を送りました。
また、英国のホメオパシー雑誌『Health & Homeopathy 2012年/2013年冬号』でも、日本ホメオパシー医学会(JPSH)のR子さんが登場し、奈良大会の報告の中で、日本におけるホメオパシー事情とJPHMAの活動について、事実と異なる誤解を生じさせる報告が掲載されていました。この雑誌の発行元に対しても、同様に手紙にて事実を伝え、情報訂正を求めています。
さらにJPSHのホームページにおいては、R子さんは奈良大会の報告として、日本におけるホメオパシー事情とJPHMAについて事実と異なる報告をしているだけでなく、JPHMAの認定ホメオパスを「自称ホメオパス」と侮蔑しています。
上記から鑑みるにJPSHのR子さんは、日本国内および国外においても同様の発言を繰り返している可能性が高いと判断し、R子さんから事実でない情報を受け取ったであろう日本や世界の皆様の誤解を解くべく、今回のLIGA本部事務局に送った手紙の内容を、JPHMAの『ホメオパシー新聞』に日本版ならびに英語版の両方を全文掲載することにしました。
ぜひ、詳細をお読みください。
【LIGA宛へ送った手紙を全文紹介します。】
LIGA国際ホメオパシー医学会
Jose Matuk会長LIGAの会員の皆さま
この度、e-メールにて送付されたLIGAからのニュースレターを拝見いたしました。
その中に昨年、日本にて開催された第67回LMHIコングレスの内容が報告掲載されておりました。
拝読させていただいたところ、日本の情報を伝える報告の中に、事実と全く異なる内容が記載されていることを読み、JPHMA(日本ホメオパシー医学協会)の理事一同大変驚きました。
JPHMAは日本でいち早く1998年に協会を立ち上げ、医師であるなしにかかわらず、ホメオパシーの専門課程を修得したプロフェッショナルホメオパスを認定している団体であり、日本のホメオパシー団体の中では唯一職業保険も備えています。
現在、600名の認定ホメオパス会員と300名の専門会員がいます。
会長の由井寅子氏は日本に正式にホメオパシーを導入した第一人者です。日本にはJPHMA会員のホメオパシーセンター280カ所あります。LIGAの国際大会にて、今回報告されているような事実と異なる内容が、当協会への確認や取材もなく、それがあたかも事実であるかのように発表されたこと、さらにニュースレターとして世界中の会員へ発信されたことは大変遺憾であり、お手紙を書いております。
問題となる点を以下に指摘させていただきます。
下線を引かせていただいた文章は誤った記述内容(No.1,2)であり、読む側に誤解を与えてしまうことを危惧しています。No.1 *************
(以下、抜粋)
日本
R子さん(NVP)
日本のホメオパシーの現状は、患者が安心感を持ってホメオパシーの恩恵を受ける状況からは未だ程遠い。2年前、医師でなく、登録をしていないホメオパス達が、一連のホメオパシー治療行為の誤用の為、多くの死亡の原因となった事が公開された。それ以来、ホメオパシーバッシングが日本では続いている。唯一の医学有資格者で構成されている団体として、日本ホメオパシー医学会(JPSH)は、これらの出来事について危惧しており、医学療法としてのホメオパシーの適切な知識を普及する為に全力を尽くしている。2012年奈良での第67回LMHIコングレスは、東アジアで初めて開催された。私達は、日本のホメオパシーを世界に紹介し、世界のホメオパシーを日本の医師達に紹介したい。
***********************************No.2
*************
(掲載文)
32カ国から318名の参加者がおり、93の発表があった。
日本ホメオパシー医学会は、2000年に設立し、441名の会員がいる:240名の医師、115名の獣医、3名の歯科医、19名の薬剤師。遺憾にもホメオパシーを否定するような報道がいくつかあったにもかかわらず、このような短期間で、日本ホメオパシー医学会にこれだけのメンバーがいることは、全く注目に値することである。
***********************************No.1の記事の誤りについてR子の「2年前、医師でなく、登録をしていないホメオパス達が、一連のホメオパシー治療行為の誤用の為、多くの死亡の原因となった事が公開された」という発表内容が掲載されています。
第一に、「一連のホメオパシー治療行為の誤用」とはどのようなことを指しているものなのか、不明瞭な言葉であります。LIGAはその内容をR子さんから調査し、正しく掲載していただきたいと思います。
第二にこの内容は間違いです。確かに2010年に『朝日新聞』を中心とした各種メディアでホメオパシーバッシングがなされた事実はあります(私たちはこのホメオパシーバッシングは権益団体および権威団体とメディアが結託して意図的・計画的に行われたと考えています)。しかしR子さんが報告したような、メディアでの「多くの死亡の原因となった事が公開された」事実はありません。実際は、このバッシング期間内に合計3件の死亡例が掲載されたのみです。それもホメオパシーと直接関係ないものばかりです。これは調査していただけたらすぐにわかることです。
当時、ホメオパシーバッシングはほとんどのテレビや新聞でもとりあげられるほどの出来事として注目されました。インターネット上ではニュースのトップに掲載されたときもありました。JPHMAもホームページ上で『ホメオパシー新聞』を発行し、真実を伝えてきました。『ホメオパシー新聞』に掲載したメディアとのやりとりは、インターネット上でかなり話題になっていましたので、R子さんが『ホメオパシー新聞』を読んでいないということはないと思っています。そしてもし『ホメオパシー新聞』を読んだならば、真実は何かを知っているはずです。現在でもその記事はJPHMAのウェブサイトに掲載されています。
考えにくいことですが、かりにR子さんが『ホメオパシー新聞』を読んでいなかったとしても、事実確認をJPHMAにすることなく、あるいは、自分たちでしっかりとした事実確認の調査を行わないまま、LIGAの主催するホメオパシーの世界大会で、日本のホメオパシーの現状として発表することは、JPSHの姿勢として大いに問題があります。日本を代表して日本の現状を発表する以上は、せめてJPHMAがこの一連の報道に対してどう対応しているのか確認する義務があるでしょう。
さらに当協会の会長である由井寅子氏がその『朝日新聞』が中心となって行ったホメオパシーバッシングの真相を国民の皆さんへ正しく伝えるために『毒と私』という書籍を日本の大手出版社である「幻冬舎」から発売しました。この書籍は社会的に反響を呼びました。この本の中でR子さんが問題視している部分がわかりやすく説明していますので、以下に引用します。
***********************************
由井寅子著『毒と私』より引用開始
■はじめに(p1~13)
山口県新生児死亡訴訟を受けて
2009年10月16日、山口市で一人の赤ちゃんが死亡しました。
病院の診断は急性硬膜下血腫。わずか生後2ヵ月のことでした。
赤ちゃんが生まれたのは8月3日。33歳の母親にとっての第二子でした。
母親は自然療法への志向性を持ち、産婦人科医でなく助産師のもとでの出産を望み、自宅出産を行いました。
3年前に生まれた第一子も、同じ助産師にとりあげてもらいました。
2010年5月、母親は助産師を相手に、約5600万円の支払いを求める損害賠償請求訴訟を起こしました。
突如、被告となった43歳の助産師は、日本助産師会に属する正規の助産師で、また、私たちが所属する日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)が認定するホメオパス(ホメオパシー療法家)でもありました。
原告である母親もまた、第一子出産以来2年の間、私たちが運営する「ホメオパシーとらのこ会」の会員となっていました。
7月9日、この訴訟を『読売新聞』が報道しました。それによると、訴訟の原因は、助産師が「ビタミンKを投与せず」、女児が「ビタミンK欠乏性出血症と診断され」死亡したことにありました。
続いて7月31日、朝日新聞が、助産師がホメオパシー療法を用いていたことを紹介する記事を掲載すると、ネットを中心にホメオパシーへのバッシングが始まりました。
この事件が起こる前は、自然分娩を推進する助産師や産婦人科の先生のなかには、新生児への影響を考え、ホメオパシーと関係なくビタミンKを与えない人も多くいました。
マスコミの報道には、私たちの把握している事実と異なる点がいくつかありますが、その指摘は後にして、まず事実に基づく訴訟の推移を簡単に述べます。
2010年9月、この事件を受けた日本小児科学会は、新生児の脳出血などを予防するためのビタミンK投与について、「生後1ヵ月までに3回」とするそれまでの指針を、「生後3ヵ月まで毎週1回」と、投与期間の延長と回数を大幅に増やす改定を行いました。
一方、訴訟を起こしたとき、原告の母親は第三子を妊娠していました。今回、彼女は病院の産婦人科医のもとで出産を行いました。
生まれた子どもは、おそらく改定後の投与法に準じてビタミンKを十分に与えられたことでしょう。ところが、この第三子も生後4ヵ月で死亡してしまったのです。
第三子が亡くなられた直後、原告(母親)は、被告(助産師)と和解をしました。以前から私は、母親本人にビタミンK投与の是非をきちんと確認したのだから、会員本人、そしてホメオパシーの名誉を守るためにも徹底的に事実を明らかにすべきと説いていました。
これに対し日本助産師会の弁護士は、穏便に済ませるべきであると主張し、被告の助産師は和解案を受け入れました。訴訟の当事者は私ではないので、それ以上の介入はできませんでした。
2010年12月21日、和解が成立しました。そして和解が成立した後に、私は第三子が死亡していた事実を知りました。
以上が、私たちの把握している事実です。
本当に痛ましい出来事であり、亡くなられたお子様に対しては、心よりご冥福をお祈り致します。
その後、日本小児科学会は、ビタミンK2の投与について、2011年1月19日付で会員用ページに修正版を出し、理由を明示しないまま、旧来の投与法に戻しました。
なぜ、日本小児科学会は、改定したばかりの新しい投与法を突然取り下げ、旧来の投与法に戻したのか?これはあくまでも私の推測ですが、新しい投与法に伴い、ビタミンKの副作用(たとえば核黄疸「新生児童疸の重症型」など)が出た可能性が疑われます。そうでもない限り、あの状況で旧来の投与法に戻すことは考えにくいからです。
本件は、被告の助産師が日本助産師会とJPHMAのいずれにも属する会員であったこと、そして両団体の立場に違いがあったこと、とはいえ当事者(被告)はあくまでも助産師個人であったこと、および、損害賠償の対応は日本助産師会の弁護士と職業保険が行ったこと、にもかかわらずマスコミによってホメオパシーを叩く報道が行われたことなどから、私としても非常に隔靴掻痒の感がありました。
私たち1100名の会員を持つJPHMAは、今回の一連の報道によるホメオパシー・バッシング、および、それによって影響を受けた多くの人からの誹謗中傷によってたくさんのダメージを受けました。
多くの会員が、家族や周囲の人から批判され、苦しい立場に立たされています。それでも、私たちホメオパシーを行うものは、この軋轢の中から多くのことを学びました。
和解成立直後、12月22日の『朝日新聞』に、「ホメオパシーで長女死亡」という見出しの記事が掲載されました。とてもショックでした。新聞などのメディアがホメオパシーの社会的信用を失墜させようとする動きに対して、私たちができることといえば、私たちのホームページ上で発行している「ホメオパシー新聞」で事実を書くことしかありませんでした。
私は、もし、原告の母親がホメオパシーに抱いている本当のお気持ちを語っていただけるなら、ホメオパシーの名誉を回復することができるのではないかと考えていました。というのは、彼女は3年間ホメオパシーを使っていらっしゃったと聞いており、ホメオパシーの良さを知っているはずだと信じるからです。
実際、この母親は裁判を起こす前、自分がこのように騒ぐことでホメオパシーが使えなくなるのではないかと、助産師に対して懸念する発言をされていました。
もし、「ホメオパシーで長女死亡」という『朝日新聞』の見出しに対して、「ホメオパシーで死んだのではない」と彼女が真実を述べてくれるのであれば、ホメオパシーが救われるのではないか、そして、日本でホメオパシーを行うホメオパスたちにも、大きな希望が湧いてくるのではないかと考えました。
さらに、心や体を癒やすホメオパシーへの否定的イメージがいくばくかでも晴れ、興味を持ってくれる人がいるなら、それらの人々および彼らにとって大切な人々にその恩恵が行き届くと考え、私は母親宛に手紙を出しました。
残念なことに、いまだお返事はいただけていません。その後、このご家族は夫の母国であるアフリカに行かれたと聞いています。
現在のところ、残されたのは、ホメオパシーに対するネット上のバッシングと偏見の目だけです。自己治癒力を使って病める人々が良くなっていくことを願う私たちの活動に、この事件は大きな障害をもたらしました。では、私たちの知る事実と一連の報道がどのような内容だったのか、簡単に見てみます。
《報道内容》
●乳児の死亡原因となった急性硬膜下血腫を引き起こしたのは、ビタミンK2シロップの不投与によるビタミンK欠乏性出血症である。《私たちが知る事実》
乳児の死亡原因となった急性硬膜下血腫を引き起こしたのが、ビタミンK2シロップの不投与による「ビタミンK欠乏性出血症」であったかどうかは、証明されていません。乳児の検死は行われず、訴状にも医師による診断書は添付されていませんでした。
そもそもビタミンK2シロップを投与していても出血を起こす事例は、いくつも報告されています。昭和63年度厚生省心身障害研究の「第3回乳児ビタミンK欠乏性出血症全国調査成績」によると、昭和60年7月〜63年6月までの3年間に、突発性ビタミンK欠乏出血症は126例あり、そのうち16例ではビタミンK2シロップが投与されていました。
また、生後まもない赤ちゃんに、出血を防止するために人工物を投与することが、本当に悪影響をもたらすことはないのでしょうか。K2シロップは副作用がないといわれていますが、長期的に見ても安全なのかは、誰にもわかりません。
もしK2シロップにそこまでの必要性があるのならば、国は投与を義務化すべきと考えますが、義務でない現状では、人工物を摂取しない自由は、自己責任の範囲内で、誰にでも認められているはずです。《報道内容》
●助産師は、母親の同意をとらずに、ビタミンK2シロップの代わりにホメオパシーの「レメディー」を与えた。そのうえで母子手帳には「ビタミンK2投与」と記述した。《私たちが知る事実》
助産師は、「母親の意向」のもとに、ビタミンK2シロップを与えるのをやめたと聞いています。当然、ビタミンK2シロップの意義と、とらない場合のリスクも説明して、投与の意向を問うたうえでのことです。
前述のように母親は強い自然志向を持ち、乳児に対して「自然な出産」にないものを与えることを喜びませんでした。そのため、第一子の出産時もビタミンK2シロップは与えませんでした。ちなみに第一子のときはレメディーをとることも希望されなかったので、レメディーも与えませんでした(後に説明しますが、レメディーとは、ホメオパシー療法で使う砂糖玉です)。
母子手帳に「ビタミンK2投与」と助産師が記述したのは、医師の診察時に母親の同意なく投与されてしまうのを防ぐためでした。
私たちはレメディーが、ビタミンK2シロップの代替物になるとは考えていません。
そもそも物質とレメディーでは体への働きが異なります。物質の栄養吸収を高めるためにレメディーをとることはあっても、物質そのものの代替物にならないことはホメオパスであれば当然知っています。助産師ももちろん、「レメディーがビタミンK2シロップの代わりになる」とは言っていません。この一連の誤報道は、最初に報道した記者が助産師の言ったことを歪曲して報道したことに端を発しています。
また当時、ビタミンK2シロップの投与は助産師業務において、義務化もガイドライン化もされていないものでした。第一子のときにそうであったように、この母親にはビタミンK2シロップを拒絶する権利があり、それを行使しただけにすぎないのです。
だからといって、この事件に関し、助産師にまったく責任がないとは考えてはおりません。
ビタミンK2をとらないのは、本人の希望であるというサインをもらっておくべきであったでしょうし、母親のためとはいえ、母子手帳に「ビタミンK2投与」と書くべきではなかったと考えます。《報道内容》
●ホメオパシーは現代医学を否定して、患者を病院から遠ざけているから有害である。《私たちが知る事実》
いいえ、ホメオパシーは現代医学をいちがいに否定してはいません。少なくともJPHMAは、会則で病院での検査の必要性を説いていますし、骨折や臓器不全などをはじめとする現代医療が必要な重篤、あるいは緊急のケースでは、医者の治療を受けるよう指示しています。
私自身、子どもは病院の帝王切開で産みましたし、JPHMAとしても、セントマーガレット病院と提携し、現代医学と協力して患者をみる体制を整えています。
現代医学の薬で症状を抑圧すると、ホメオパシーで高めようとする自己治癒力を低下させることがあるとお伝えはしていますが、薬の摂取を止めよなどの強制はしていません。
私たちホメオパシーを使う者は、緊急を要する病気でないなら、まずは自己治癒力を使い治そうとします。何から何まで薬や病院ではなく、自分の体や心に一人ひとりが責任を持ち自分の健康は自分で守る姿勢がとても大事だと考えています。このようなコンセプトをもとにした自然療法を使うからといって、それは現代医学の否定を意味するものではありません。
仮にホメオパシーが現代医学を否定することが有害なのであれば、現代医学がホメオパシーを否定することも、患者の治療の機会を奪うという意味で、同じく有害であるはずです。なぜなら、ホメオパシーは200年の歴史と膨大な治癒実績のある療法だからです。
以上の点から、今回の朝日新聞社をはじめとする新聞社によるホメオパシーに対するバッシングは、明らかに間違いであると言わざるを得ません。彼ら反対派は、ホメオパシーのレメディーは現代科学では効果が証明されていないものであると主張しています。事実は、効果ありとする多数の論文と効果なしとする少数の論文が混在している状況であります。
百歩譲って、効果なしとする論文に、より妥当性があるとしましょう。だとしたら、なぜこれだけ多くの人が、実際に効果があったという体験をしているのでしょう。
ホメオパシーは世界中で推定10億人が親しんでいる、漢方の次にポピュラーな療法です。イギリスにはホメオパシー専門の病院が4棟もあり、国民健康保険(NHS)も適用されています。2009年3月、イギリス議会下院科学技術委員会は、ホメオパシーの有効性に関して証拠がないため、国民健康保険の適用を外すべきだとの報告書を提出しましたが、政府は正式にこれを却下しました。医師と患者は治療法の選択の権利を持つべきであるとの立場からです。妥当な見解だと私は思います。
ホメオパシーに反対の意見のほとんどは、ホメオパシー療法に用いられる「レメディー=原物質が残らないほどに希釈したもの」は、科学的に言えばただの砂糖玉やアルコールであり、効果があるわけがないというものです。
彼らは、自分自身レメディーを使ってみることもなく、ホメオパシーはカウンセリングであり、レメディーはプラシーボ(偽薬)効果を持つにすぎないと主張しています。
私は不思議に思います。人間はいつから、科学で解明できない事象は存在しないと結論づけられるほど偉くなったのでしょう。なぜ、現代の科学では「まだ」解明できていないだけだと考えることができないのでしょう。ホメオパシーには効果がないと断言できる方は、控えめに言っても傲慢との謗りを免れ得ないでしょう。
賢明な方はすぐに理解されるでしょうが、「ホメオパシーはリスクが高い」とバッシングすることは、ナンセンスです。レメディーは天文学的に薄めているアルコール溶液を砂糖玉にたらしたものですから、物質的な副作用はありません。
薄めていて原物質の残っていない水をとると言うと、多くの人々は懐疑的になりますが、実際に私の潰瘍性大腸炎は治りました。なにより、「200年もの歴史を持ち、世界中で利用されているホメオパシー療法」という事実が物語っていることは、確かなはずです。
患者さんには、療法を選択する権利があると私は思います。現代医学が完全な治療法でないとするならなおさらです。すべての人がまったく同じ行動をとるような社会は不気味ですし、民間療法や代替医療を選ぶことができる世の中は素晴らしいと思います。
たとえば、一般的に病院での出産よりも助産院、自宅出産はリスクが高いとされていますが、だからといって自然出産を選ぶ人を非難することはできません。アルコールやタバコも体に害があるとされていますが、それをあえて望む人が一定数いることも事実です。
また、どんな薬にも副作用というリスクがあることはご存じでしょうか。さらに、自動車のリスク、飛行機のリスクなど、リスクを挙げていけばきりがありません。
今回のホメオパシー・バッシングは「水に落ちた犬は打て」の典型です。ホメオパシー反対派の方は、このような執拗なバッシングによって、患者がホメオパシーを体験することを妨げられ、それによって治るはずの病気が治らなかったとしたら、その責任をどのようにお取りになるつもりなのでしょうか。後ほど説明しますが、現代医学でも治療法がないといわれている発達障害ですが、私のところにやって来る発達障害の患者82名の改善率は、89%に達します。
ホメオパシーには、日本を含む世界中で膨大な治癒実績があります。物質の入っていない砂糖玉だから効果があるわけがないという先入観だけで、きちんと自らが体験し調査することもなく否定するのはナンセンスです。
本書は、日本にホメオパシーを本格的に導入し、15年間教育してきた私、由井寅子が、ホメオパシーとは何か、また、私はいかにしてホメオパシーに出合い、その身を捧げるようになったかをわかりやすくまとめたものです。
私は本書を『毒と私』と名づけました。「毒」とは、このバッシングの中でホメオパシーに張られたレッテルです。一般に、「毒」とは体を害するものと考えられていますが、私はむしろ「毒」は体に、そして自分自身に〝気づき〞を与えてくれるものと考えます。その意味は本書を読み進めるなかで、次第に判明していくことでしょう(これから登場するホメオパシーに関する一連の新聞・ブログ記事などは、公平を期すために、その必要箇所を原文のまま抜粋しております)。
ホメオパシーについて知っているにも方、知らない方にも一人でも多くの方に、私が考える健康と幸せについて知っていただきたいと思っています。■暴かれた嘘(p113~114)
ひょっとすると、長野記者は最初からホメオパシーを叩きたかったのではないか。そうでないと、このような明らかな偏向記事を書く意味がわかりません。私たちの憶測は、ほかならぬ長野記者が『朝日新聞』のブログで発表した文書によって裏付けられました。
8月3日、『朝日新聞』の医療サイト「アピタル」の編集部ブログで、長野記者は「もっとホメオパシーによる具体的な被害例を集め、ホメオパシー治療の実際について、もっと世間に発信したい」と発表しています。
続けて長野記者は、ホメオパシーによる「被害」を読者から直接、募集しました。
「被害」しか募集しないところに、報道の偏りを感じます。おそらく長野記者は、ホメオパシーには「被害」が多いはずだと信じ込んでいらっしゃるのでしょう。
長野記者は何度かホメオパシーの「被害」を募集しましたが、なぜか現在に至るまで「被害例」は、ほとんど報告されていません。わずかにとりあげられた例も、病気で亡くなった方がホメオパシーを利用していた事実があるのみで、死亡原因との関連性は示されていません。
この事実がそもそも、ホメオパシーの「被害」がほとんどないことを示していると、私は思います。
逆に現代医学の「被害」、つまり医療訴訟を募集すれば、いくらでも集まることでしょう(もちろん、母数が違うのですから多く集まって当たり前です。私は現代医学を否定するつもりはありません。私が言いたいのは、一つの訴訟、被害例をもって、すべてを否定するのは論理的に正しくないということです)。
それにしても不思議なのは、さきほどの新聞記事では「インターネット上にも「被害」の訴えは多い」と書いていたのに、「アピタル」の編集部ブログでは「私がホメオパシーの記事を書こうと思ったのはかなり昔です」しかし、「具体的な「被害」の例がつかめず、なかなか書けなかった」「具体的な「被害例」を集め、(略)世間に発信したい」と書いている点です。
語るに落ちる、とでもいうのでしょうか。
本当に被害者の数は多かったのでしょうか。
記事中で「訴え」がどれだけ「多い」のかは、定量的にエビデンス・ベースドで示されていませんでした。このブログの文章を見る限りでは、実際にはほとんど見つからないものを「多い」と印象操作しようとしたようにすら見えます。
同じ文章内では、次のような表現も見受けられます。
「効くと信じて使った結果、重大な健康被害を受けた例があるとみられる」
「ホメオパシーで「治る」と信じたのに治らず、なくなるケースさえもありそうだ」と。「被害を受けた例がある」ではなく、「あるとみられる」なのです。
「なくなるケースさえもあった」ではなく、「ありそうだ」なのです。
いったい「多い」はずの「被害例」は、どこにあるのでしょうか。■ホメオパシーの被害は存在するのか?(p115~120)
では、朝日新聞が総力を挙げて読者から募集し、記事にした「被害例」がどのようなものか検証します。
8月11日に掲載された「代替療法、ホメオパシー利用者、複数死亡例、通常医療拒む」という記事は次のようなものです。
「代替療法ホメオパシーを利用している人の中で、病気が悪化して死亡する例が相次いでいる。通用の医療は末期になるまで受けていなかった。東京では5月、国立市の女性(当時43)が、がんで死亡した。埼玉でも昨年5月、男児(同生後6ヶ月)が死亡した。」(『朝日新聞』2010年8月11日)
「相次いでいる」と扇情的な記述をしてありますが、記事ないに取り上げられているのは以上の2件のみです。そのうえ、ホメオパシーと死亡原因との関連性も全く示されていません。このようなずさんな記事なら、私にだって書けます。
ナンセンスです。
ホメオパシーは治療法なのですから、利用者が健康の問題を抱えているのは当たり前です。
ホメオパシー死亡との因果関係を明確に示さないのであれば、現代ではほとんどの人が病院で亡くなるのですから、長野記者の書き方に従えば、現代医学が大量に人を殺しているとだって言えてしまいます。
最初の件について、記事は次のように紹介しています。
「5月16日、東京都東大和市内の病院の集中治療室。女性は、悪性リンパ腫が悪化して人口呼吸器を付け、声をも出せない状態だった。親交のあった荒瀬牧彦牧師=めぐみ教会(東大和市)=が見舞うと、手話で3回、「ごめんなさい」と訴えた。ホメオパシーに頼り、前日に救急搬送されたばかり。入院から11日後に死亡した。」(『朝日新聞』2010年8月11日)
このケースは本当に痛ましいことで、亡くなられた方には心からご冥福をお祈り申し上げます。
私たちがこの女性に対応していた会員に聞き取り調査を行って把握している事実では、この女性は薬の副作用に苦しんだ経験から、頑なに病院に行くことを拒んでいたそうです。ゆえに、会員もこの女性が望むテルミー(温熱療法)とホメオパシーでできる限りのことを使用と思い、実際出来る限りのことを行ったと言います。ちなみに事実としてつたえますが、この女性の主たる療法はテルミーであり、亡くなられた女性が求めたのも主としてテルミーでした。
いずれにしても、ホメオパスは現代医療を否定していず、「病院に行くな」とも「ホメオパシーだけで治る」とも言っていません。ホメオパスが医療ネグレクトを起こしたわけではないのです。
もちろん、私たちの現代医学や検査の重要性、あるいはホメオパシーが万能ではないというメッセージが、クライアントに十分伝わっていなかった可能性もあります。その点は反省するとともに、今後このような事態が起こらないようクライアントを含む一般の人々へのメッセージの発信を、いま以上に強化するとともに、今一度会員へのこうした情報発信の重要性の周知徹底を図っています。
テルミーとホメオパシーによって女性を助けられなかったことは事実ですし、そのことに
遺憾の念は覚えていますが、現代医学でもホメオパスでも、すべての病気を100%治せることが無いことは誰でも承知していると思います。自分にとって可能なすべての手を尽くしても助からなかったことで、医師が責め立てられることがあるでしょうか。
2件目について、記事は次のようになっています。
「さいたま市では昨年5月、生後6ヶ月の男児が体重5千グラム前後の低体重のまま死亡した。両親は助産師のすすめでホメオパシーに傾倒。市によると、病院での男児のアトピー性皮膚炎の治療や予防接種も拒否していたという。
市児童相談所は、病院の受診拒否などを虐待と判断。保健師の指導で男児が4月に入院した際、両親が連れ戻さないように病院に要請していた。男児は5月2日に死亡した」(『朝日新聞』2010年8月11日)
このケースについては、司法解剖も行われており、虐待などの事件性がないことが明らかになっています。すなわち、乳児の死亡とホメオパシーのレメディーとに因果関係がないことはもちろん、アトピー性皮膚炎や予防接種の拒否と死亡原因とに関連が無いことはもちろん、アトピー性皮膚炎や予防接種の拒否と死亡原因とに関連が無いことも判明しています。このようなホメオパシーと関係のない死亡例を、あたかもホメオパシーとの関連で死亡したかのように報道することは悪質な印象操作です。
このケースでは、むしろ行政の対応のほうに問題があったと私は認識しています。
児童虐待の事実がないにもかかわらず虐待の通報が児童相談所になされ、一方的に母子が引き離されたあとで、子どもの容態の急変に関連がないと誰が言えるでしょうか。ホメオパシーに傾倒することは児童を奪われるほどの罪なのでしょうか。
このケースは実際に虐待が無かったことが判明し終息した1年前の出来事を掘り起こし、「児童相談所は、病院の受診拒否などを虐待と判断」などとあたかも虐待があったのかのように記事を書き、全国紙で報道されました。虐待の嫌疑をかけられ、子ども引き離された上に、その子どもを亡くしたご両親への配慮を大きく欠くものです。
『朝日新聞』の報道で問題だと感じるのは、ホメオパシーやホメオパスと直接関係のない事例も、ホメオパシー利用者ということで報道し、なおかついかにもホメオパシーに問題があるかのようなニュアンスを醸しだしていることです。ホメオパシーを叩くためであれば、一般の利用者をいくら傷つけてもよいと考えているのでしょうか。(『毒と私』から引用終わり)
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No.2に関しての記述誤り
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「遺憾にもホメオパシーを否定するような報道がいくつかあったにもかかわらず」という記載について、日本についてのことを報告している中で、このようなコメントをするということは、No.1記載のR子さんの発表内容を聞いた結果として書かれたものであることは明らかであります。繰り返しますが、上述した通り、R子さんの発表内容は真実ではありません。R子さんが発表したことを鵜呑みにし、日本のホメオパシーについて憂慮されたLIGAメンバーが他にもいらっしゃるかと思うと、非常に残念でなりません。
そもそもJPSHという協会は、医師、獣医師、歯科医医師、薬剤師のみからなる協会で、2,000年の設立当時から一貫して、上記の医療従事者以外の者がホメオパシー治療を生業とすることに対して断固反対の姿勢であり、それを協会理念として公に掲げています。
R子さんは、数々の講演会にて、医師でないホメオパスを侮辱する発言や誹謗中傷を繰り返していることがわかっています。
私たちJPHMAの理念は医師であろうと医師でなかろうと、ホメオパシー医学という学問をきっちり修得し、その技能と知識と適性が第三機関によって厳重に試験され、一定以上の能力があると認められたならば、だれでもホメオパスとして活動できる、というものです。
JPHMA会長の由井寅子氏は、ホメオパシーを日本に根付かせるためには、医師ホメオパスと医師でないホメオパスが対立している場合ではないと考えJPSH会長宛に、日本のホメオパシー発展のためにともに力を合わせてがんばることはできないでしょうか、というお手紙を何回か出しました。しかし、その呼びかけに対する回答はいただけていません。
JPHMAの名誉のために言っておきますが、私たちは医療従事者がホメオパスとして活動することに反対していません。むしろ喜ばしいことだと考えています。JPSHの理事の方々の考えが変わらない限り、私たちにはどうすることもできないのが現状であり、本当に残念でなりません。
今までR子さんにはいつか私たちの思いをわかってくれるときがくるだろうと思い、長い間目をつぶってきましたが、今回の事実とかけ離れた内容がLIGAのニュースレターに掲載されていることを見るにいたり、もはや看過することはできないと判断し、今回のR子さんの件を『ホメオパシー新聞』にて公開して行く所存です。
LIGAが日本のホメオパシーの発展を願って下さるならば、真実を知って頂き、2010年に起こったような誤った報道でホメオパシーが潰されないように支援頂く事を願います。また、日本のホメオパシー状況に関して間違った発表をしたR子さんならびにJPSHに対して、LIGAが厳正なる対応を行っていただけることを希望いたします。また、LIGAのニュースレターにて正しい事実を掲載してくれることを希望します。
今回の件があったので、思い切って申し上げますが、2011年のLIGAのインドでの国際大会において、LIGAから由井会長への発表依頼がきて準備万端用意していたのですが、直前でキャンセルされるという出来事がありました。
名前は出せませんが、ある人から、JPSHの理事が、由井寅子を発表させるなら、LIGAのインド大会に出ないこと、また同時に、LIGA日本大会を中止にすると繰り返し圧力(脅迫)があったということをあとで聞きました。それでやむなく由井会長の発表を急遽中止にしたということでした。
この事実も由井会長のJPSHとJPHMAが日本におけるホメオパシーの発展のために力を合わせてゆく可能性にかけてこれまで公表を控えてきました。しかし、JPHMAとしても事実ではないことを世界に向け発信されることは甚だ遺憾です。
また、私たちが定期的に英国からとっている『Health & Homeopathy2012年/2013年冬号』にて同じくR子さんによる以下の記事が掲載されていました。***********************************
Health & Homeopathy2012年/2013年冬号』より引用開始
政府の承認を求めて
JPSHは全国組織であり、日本のホメオパシー医療において重要な役割を果たしている。現在、JPSHは日本政府からホメオパシーに対する認知を受けようとキャンペーンを行っている。しかしながら、そのためには克服しなくてはならない重要な問題がいくつかある。まず、ホメオパシーのレメディーは、日本の厚生省から薬品として認められていない。さらに現行、ホメオパスの職業基準を規定する指針(ガイドライン)が存在しない。ホメオパシーに対する一般市民の関心が高まるにつれて、ホメオパシー教育を提供する教育機関の数が増加している。現在、日本では、Japan Homeopathy Foundation日本ホメオパシー振興会(ハーネマン・アカデミー)やJapanese Homoeopathic Medical Association日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)など、11の様々な規模のホメオパシー教育機関が存在している。残念ながら、これらの教育機関のいくつかにおける教育水準は、しかるべき基準に達していないが故に、悲劇的な結果を招いてしまった。
2009年10月、JPHMA認定会員の助産師が、両親の同意もなく、ビタミンK不足の新生児に、ビタミンK2シロップの代わりにホメオパシーのレメディーを投与した。不幸にも、この新生児は、ビタミンK不足から起こった頭蓋内出血により亡くなった。この悲劇は広くメディアで報道され、多くの人々に、ホメオパシーは危険であるという結論を下させる結果となった。
この報道の後、日本における最も権威ある科学団体である日本学術会議の会長は、ホメオパシーの治療効果を示す科学的証拠は何もないと述べる声明を発表した。その後、日本における医療専門家の登録団体が皆、各々の声明を発表した。ホメオパシーについてはほとんど知識を持ち合わせていないにもかかわらず、これらの登録団体は会員全てにホメオパシーを使うことを禁じたのである。
さらなる理解を得るために
日本におけるホメオパシーの状況が懸念を引き起こしていることは否めない。であるにもかかわらず、JPSHは、正規に教育を受けた、医学的資格を有する治療家が治療を行うことで、ホメオパシーに対するより良い理解を生み出すことに全力で取り組んでいるのである。
『Health & Homeopathy2012年/2013年冬号』より引用終わり
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第一に、何を持ってR子さんは「教育水準はしかるべき基準に達していないが故に悲劇的な結果を招いた」と言っているのでしょう。
JPHMAが認定するCHhom(カレッジ・オブ・ホリスティック・ホメオパシー)は、パートタイムでありながら、年間264時間の授業を4年間かけてホメオパシーを学び、医学博士の2名から現代医学の生理学、解剖学、病理学も学びます。CHhomの学校には現代医学の病院も併設していて定期的に、学生や患者さんが検診に訪れています。また、ホメオパシー的な生理学・解剖学・病理学も学びます。臨床見学は100時間以上になります。ハーネマンの原書から忠実に訳した『医術のオルガノン第六版』、『慢性病論第二版』をテキストとし、ハーネマンの考えに基づく慢性病治療、マヤズム治療などを学びます。また、ハーネマンの『純粋マテリア・メディカ』、『慢性病マテリア・メディカ』を原書から忠実に訳し、マテリア・メディカの標準テキストとして使用しています。またハーネマンが唯一認めたボーニングハウゼンのレパートリーを使用しています。またハーネマンの『小論集』や『診療日誌』も随時取り入れています。
人間は魂・心・体の三位一体のものであると考え、魂・心・体のそれぞれのレベルにおいて病気が存在し、それゆえにそれぞれのレベルにおいて治療が必要であると考えています。それゆえに、深いマヤズム治療に関する知識も必要であるし、臓器治療やハーブ療法、さらにはインナーチャイルド癒しや食事療法も必要であると考えています。そういう意味でホリスティックなホメオパシー治療を目指しており、由井寅子会長の患者の治癒率は非常に高くなっています。現代医学で治療不可能な発達障害の子どもたちの改善率は90%を超えます。これは信じ難いことかもしれませんが事実です。自己免疫疾患などの難病もホメオパシーで治癒に導いたケースは枚挙にいとまがありません。そういうことがあり、今由井会長のZENメソッドは世界的に注目され、昨年はオランダやドイツに招聘され発表しました。今年はインドとイギリスで発表を予定しています。
第二に、「JPHMA認定会員の助産師が、両親の同意もなく、ビタミンKの代わりにレメディーを出した」というのは事実ではありません。前述したとおり、母親の同意もとっていますし、ビタミンKの代わりにレメディーを与えていたわけでもありません。
間違ったことがニュースレターや雑誌に掲載され、世界に発信されてしまった以上、JPHMAの名誉を守るため、JPHMAが所属するICH(世界29カ国32団体からなる)の会員にも、この文書を送ることにしました。
同様に、繰り返しますが、LIGAも会員の誤解をときJPHMAの名誉を守るために、日本のホメオパシーに関する正しい情報を会員に配信、もしくは記事掲載をお願いいたします。お返事お待ちしております。
2013年4月6日
JPHMA理事一同