「伝統医療にせよ、代替医療にせよ、他のどんな医療よりも、ホメオパシーの費用対効果が高いということを示す大規模研究を、スイス政府が委託し、2011年にその結果が発表された。うなぎ昇りの医療費に苦しむ各国の政府も、この事実に耳を貸すべきだろう。」(カナダ・ナショナルポスト紙記事より)
Karen Wehrstein: Homeopathy offers hope
タイトル: ホメオパシーは希望を与える
寄稿:Karen Wehrstein
2013年1月28日 カナダ・ナショナルポスト紙
http://www.thetimes.co.uk/tto/opinion/columnists/kevinmaher/article3669783.ece
【以下同紙記事よりRAH UK校和訳】
時折、マスメディアにおいては、ホメオパシーをサポートする証拠は殆ど、もしくは全く無いという偽った主張報道がされている。
この火曜日(1月22日)も、Timothy CaulfieldがNational Postへ書いた様に、自分に都合の良い文献のみを選び報道する、またホメオパシーはそれ程重要ではないとほのめかすべく、‘信仰療法’や‘エネルギー療法’といった、あまり確立されていず、標準化されていない療法とホメオパシーを十羽ひとからげにして報道する。
多くのカナダ人が気づいていないのは、世界規模におけるホメオパシーの真の偉大さと重要性である。そして、カナダでも、カナダ以外の国々でも、ホメオパシーが如何に急速に受け入れられているかという事実である。
ホメオパシー療法は国際的にも大変信頼されており、80カ国以上で3億人もの患者に使用されている。英国、ブラジル、インド、メキシコ、キューバ等では医療制度に組み込まれており、公的健康保険が適用される。ヨーロッパでは4名中3人がホメオパシーについてよく知っている。キューバでは、疫病(感染症)流行抑制の為、保険制度で予防用のホメオパシーレメディーが定期的に大量に(大規模に)投与されている。
世界で最も一般的なインフルエンザの市販薬の一つ – Oscillococcinum – はホメオパシーのレメディーである。
ホメオパシーはほぼ間違いなく、世界で最も急速に成長している医学体系である。2011年3月、インドの連合商工会議所は、インドのホメオパシー市場は、約53億5千USドル相当で、年間約30%ずつ成長していると報告した。アメリカでは、FDA(アメリカ食品医薬品局)が、1938年版米国薬局方(医薬品の規格基準書)をホメオパシーレメディー製造の公的参照ガイドとして承認したが、ホメオパシーレメディーの使用は、1990年以来、5倍に増加している。カナダ・オンタリオ州では、現在、ホメオパシーは、法規制対象健康専門職であり、ホメオパシーのレメディーは、カナダ保健省によって分類対象となっている。
伝統医療にせよ、代替医療にせよ、他のどんな医療よりも、ホメオパシーの費用対効果が高いということを示す大規模研究を、スイス政府が委託し、2011年にその結果が発表された。うなぎ昇りの医療費に苦しむ各国の政府も、この事実に耳を貸すべきだろう。実際、ホメオパシーにおける多くの有望な研究が、幅広い分野で行われている。今までに発表されたメタ分析 – 既存の研究数と研究結果を評価する研究 – の中の大多数は、この分野での更なるリサーチを推奨するのに十分な結果を示している。
今までに発表された、ホメオパシーに関する最大の単回調査は、2007年、キューバの厚生省主導で実施された。ハリケーンが引き金となる感染症、レプトスプラ症に最も脅かされているキューバの3つの州の人々 – 合計230万人 – 全員に、最も危険な時期に先立って予防用のホメオパシーレメディーを2回与えられた。その結果:‘ホメオパシー的予防アプローチは、疾病発生の大幅減少と感染症の流行抑制に関連が確認された。
ホメオパシーには、魔法も魔術も無い。どのような、あるいは全く宗教的、精神的伝統を持たない人でも、訓練を受けてホメオパシー治療をすることができ、患者は、ホメオパシーが効くようになるために、ホメオパシーそのものを信じる必要はない(でなければ、ホメオパシーのレメディーは、乳児、動物、微生物には効かないだろう)。ホメオパシーにおいて有益な成果を上げるためには、ホメオパシーカレッジのカリキュラムの中核である、一貫した原則に基づいた基準と反復可能な手順が要求される。
ホメオパシーが受け入れられる上での大きな障害は、レメディーの高希釈性にあり、あまりにも天文学的に薄められているため、ホメオパシーの部外者たちは、そんなレメディーがどうやって効くのか理解できずにいるところである。しかし、この高希釈の有効性を専門とする多くの科学者達がいる。実に多くの専門家がいるため、この分野に全面的に特化したジャーナル‘International Journal of High Dilution Research’(国際高希釈研究ジャーナル)も刊行されているほどである。そして、興味深いことに、これらの専門家たちが、まさに(高希釈についての)決定的答えを出しつつあるようである。
ホメオパシーの反対派達は、ホメオパシーのレメディーは、薬効性を持たない‘ただの水’であると主張する。しかし、増え続けている数々の科学的発見は、そのような主張を続けていくのを困難にしている。ある研究では、伝統的ホメオパシーの方法で、すなわち、機械的に振盪して反復希釈することによって調合された溶液は、高希釈溶液でも溶解物質の要素を保持しており、ただの水とは異なる特性を持っていることが示された。別の研究では、こうした溶液が、試験管の中の生体細胞に影響を与えていることを示唆している。さらに別の研究では、高希釈溶液が、しかるべき内容確認装置を使って、お互いの溶液を区別する事が出来ることを示している。そして新たな研究では、ホメオパシーの溶液は、実際に溶解原物質のナノ粒子を含有することを示している。
高希釈について研究しているのは偽医師でもエセ科学者でもない。ノーベル賞受賞者で、ヒト免疫不全ウィルスの共同発見者Luc Montagnier博士は、昨年、アメリカのホメオパシーカンファレンスで発表をし、電磁波を放射する高希釈におけるDNAの能力に関する彼の研究について論じた。
問題は私たちの現実概念には反するが明らかに有望な現象にどうやって取り組むかである。科学的手法にその解決法がある:それを試験し、調査し、これまで以上に洗練されている装置でそれを測定する、一方で、広く支持された現実観念でさえも、間違っていると証明されるかもしれないとういう可能性に常に心を開いている姿勢が必要である。厳格に偏見のない心 – 証拠が現実概念に矛盾した時は、自分の先入観を捨てる心構えを持つ – というのが科学の中核である。
そして、もし、私達の医療制度において人類の病気を軽減するために入手可能なあらゆる選択肢を用いることに真剣に取り組むならば、この科学的手法こそが、残れる我らがこの問題に取り組むのに必要なやり方なのである。
National Post
カナダ・ナショナルポスト紙
Karen Wehrstein氏は、民間へのホメオパシー教育と健康管理における選択の自由を擁護するために2011年に形成された団体、カナダ・ホメオパシー消費者センターの最高責任者。