2016年11月21日

今回のコングレスを振り返って

第17回JPHMAコングレス
大会長 由井寅子

心、魂まで治せるホメオパスをこれからも育成したい

私たちJPHMAのホメオパスは自己治癒力を触発し、自らが健康になることを推進し、やっと20年経ちました。この会は17回になります。改めて今、私たちがやってきたことは間違いないと確信しております。人には自己治癒力があります。その治癒力を使って自らが治る、自らの足で立つ。自立する。これが大変大切な事だと思っております。そして今、30年。ホメオパシーを体験した私は人間というものは、魂、心、体は、三位一体であるとつくづく思います。生き方、考え方が間違っていれば、それを示すように人は体の病気になっていきます。
ですから、ホメオパスは病気を治すだけでなく、心、魂、そこまで治せるようなホメオパスになっていただきたいと心から願っております。

難病治癒も含め、ステージ、ポスター発表とも会員の学術発表レベルの向上が顕著

今回のコングレスを通して大変嬉しかったことは、私の弟子にあたるホメオパスたちも治癒に導けるように切磋琢磨しており、メインステージでの発表に限らず、休憩時間などに、ポスター掲示されている会員のケースを見ていて、私でもなかなか治癒に導けないような難病のケースでも次々と成果を出していることに驚きました。ここ何年かのホメオパスのレベルの向上には目を見張るものがあり、来年は、全員がステージで発表してもらおうと思っています。

そして、世界のホメオパシーを知るドイツからの来賓のロジーナ・ゾンネンシュミット博士からも、「JPHMAのように、これだけ難しい様々な病気に対してこんなに早くホメオパシーで成果をあげているグループは実は世界に類をみない。もっと自分がやっていることに自信を持ってほしい」とのお言葉を頂きました。

今からでもいいケースを持たれている方は応募し、晴れのステージに登壇し、発表をしましょう。まさに「すごいぞホメオパシー」でなく、「すごいぞJPHMAホメオパス達」ですね。

自らの体験を勇気を持って話してくれたクライアントさんへの感謝

今回は、ZENホメオパシーを使った私の3人の健康相談のクライアントさんが、登壇しました。

  • 「脳性まひの息子と生きた6年間 この人生で伝えたいこと」
  • 「事故で失われた体の自由をホメオパシーリハビリで取り戻して」
  • 「子供へのホメオパシー ホメオパシー健康相談により、子供の足の症状が改善していく様子を体験して」
自らの体験した真実を語っていただきました。みなさんホメオパシーを使って体が回復して症状が楽になったことを喜ばれていました。

また、パネルディスカッションに登壇いただいた杉田かおるさんも、今回は自らのホメオパシー体験を語っていただきました。
このようにホメオパシーを使ってよくなったクライアントさん自身が、ホメオパシーの真実を語っていただくことは、ホメオパシーを自信を持てるものとし、サポートしてくれます。勇気を持って、話していただきましたクライアントさんには、心より御礼申しあげます。

JPHMAとして日本のリサーチを蓄積し、公開していく重要性

日本政府はまだ、インド政府のように ホメオパシーを人々の健康向上に活かすため、ホメオパシーを推進し、ホメオパシーの有効性を科学的に解明する科学的なリサーチも行っていませんので、今後もインドが行ってきたようなやり方も参考にし、ホメオパシーリサーチ中央評議会(CCRH)ならぬ日本版のホメオパシーリサーチ日本評議会JCRHのような会員の学術成果やインドなどの学術成果から、蓄積し、翻訳し、それをまとめて、人々に公開していくような活動もゆくゆく担っていかなければならないかもしれません。

インド政府からのサポート

今、インド政府が私たちの活動に対してサポートをしようと言ってくれています。これは誠にありがたいことです。そして大変嬉しいことに、今回のコングレスでインド政府AYUSH省ホメオパシーリサーチ中央研究所(CCRH)発行のホメオパシーリサーチ集『ホメオパシー科学 ‐穏やかな父療法‐』日本語版出版の会員へのお披露目と日本の皆様へのJPHMAホームページからのインターネット公開が実現しました。

今回のコングレスでの出版記念式典に、インド政府AYUSH省のアジット・M・シャラン書記官からの映像メッセージを賜りました。

昨年コングレスで来賓講演をいただきましたCCRHのマンチャンダ長官からは、コングレス会場とSkype中継でインドAYUSH省を結び、インドからお祝いのコメントを頂くことができました。

そして12月にはインド政府からJPHMAが招待され、インド南部ケララ州でCCRHとの合同カンファレンスが開催され、その場で、出版記念式典が開催されます。

インドのように第一医学とまでは言えませんが、ホメオパシーが日本でも統合医療の中で主流な医療になっていくと、人々がもっともっと健康になるのではないかと心から思います。 なぜなら自然な自己治癒力を使うからです。自然な医療、自然な食、自然なものの考え方、自然な心というのは切っても切れないものだと思います。

このように、ホメオパシーを政府が全面的に推進・サポートする大国インド政府とJPHMAの協力事業の成功は、10数年前の大地震でのインドのホメオパシー協会からの緊急支援要請でレメディー購入費用を送って以来、地道に友好・学術交流をJPHMAがインドのホメオパシー関係者と続けてきた努力が実を結びました。皆様とも今回の成功の喜びを分かち合いたいと思います。

ドイツからの来賓、Dr. ロジーナ・ゾンネンシュミット氏

今回のコングレスでは、ハーネマンの生誕の地、その近くにお住みになっているドイツ政府認定ハイルプラクティカーのロジーナ・ゾンネンシュミットさんをお招きし、コングレスの翌日の認定校カレッジ・オブ・ホリスティック・ホメオパシー(CHhom)での海外講師招聘講義と合わせ、「燃え尽き症候群をホリスティックに治療するには?」「加齢でも元気でいる緊急トリートメントとは?」という大変興味深い、ホメオパシーのみにとどまらず、ホリスティック、統合医療的なアプローチを学ぶことができました。

ロジーナさんも仰っていましたが、一般的に まだ多くのホメオパスは、保守的であり、1粒レメディーを与えただけで何か月もみない、クライアントにレメディー名すら教えない方も多いそうですし、また、食事や心の問題や体を動かして健康を目指すような総合的に取り組んでいるホメオパスは欧州でもまだまだ少数派です。ドイツ人シュスラー博士が開発した生命組織塩、ミネラルバランスをサポートするホメオパシーについても異端派としれている状況です。そういった中でも、ドイツでも、食、栄養の問題から取り組み、人が幸せになるように 心、インナーチャイルドのような問題も含めての取組み、さらに体を動かすことや笑いで健康になるロジーナさんの団体の活動はとても先進的であり、このような団体ともつながっていくことも大変よいことだと思います。

「農業」「環境」「食」が自然になると皆が幸せになる

ホメオパシーは、地球レベルで全世界に広がっている療法であり、JPHMAの活動は世界に広がっております。また、世界のホメオパシーが日本にも来てくれる。こうした状況で、ホメオパシーで手を繋いで、「食」から「環境」から「農業」から「生きること」から「心のインナーチャイルド」から、全てを含めて総合的に人を治していけるようなそうしたものに成りたいと20年頑張ってきました。

東日本大震災を経験し、震災から自然型農業での日本復興を掲げ、2011年11月に日本豊受自然農が設立され、5年目という節目のタイミングでの大会となりました。私たちの身体を創る「食」が、安心安全で栄養・ミネラルにあふれるものでなければ、健康は望めません。今や、食がおかしくなり、その大本となる農業、さらに命の源となる種までがおかしくなっています。そのため、「自然な種、自然な農業、自然な食」を取り戻すことがとても重要であり、初日の基調講演、また、食と農業への取り組み事例として、自家採種、自然農、六次産業化、そして豊受オーガニクスレストランについての発表が行われました。

さらには、私の夢でもあった日本の花々からつくられた21種類のフラワーエッセンスが揃い、東昭史さんと浅野典子さん共著の「ファーイーストフラワーエッセンス ガイドブック」が出版され、コングレスのプログラムの中で、その出版記念を兼ねた発表を東昭史さんが行いました。選ばれた21種の花の映像とともに、さらにその中から日本の12の月を代表する季節のエッセンスの花が大画面に映し出された時も、豊受の農場が映し出された時も何故か涙があふれました。植物が『私たちは人間に貢献したい』という声が聞こえたように思えたからでしょうか。ありがたくて感謝の涙となりました。

まずは自分自身のインナーチャイルドを認め、癒そう

ロジーナさんも講演されたように、自分のインナーチャイルドで燃え尽き症候群にならないようにしていただきたい。自分はがんばらなければ愛してもらえないのだと思って、私も頑張ってしまい、潰瘍性大腸炎になりました。自分はダメだから頑張るという底辺では、あなたは燃え尽き症候群になって終わりでしょう。自分をよりよくしたいから、外に原因を見つけるのではなく、自分に問いかけ自分を慰め、頑張ると言うものを底辺にしていただきたいと心から思うわけです。それには一人一人が感情が出るたびにインナーチャイルドを癒していただければなと願っております。

JPHMAのホメオパシーを理解し、患者さんをサポートしてくれるクリニックの有難味

日本でも、欧米やインドのように、自然療法にも理解を示してくれる現代医学の医師や医療関係者の方が徐々に増えてきています。こういった中でも大変心強いのは、今回発表を頂きました『医療法人豊受会 豊受クリニック』の高野弘之院長のように、現代西洋医学、ホメオパシー、他の代替療法、それぞれの得意・不得意な面を理解し、しかもホメオパシーを尊重し、患者さんの立場に立って、統合医療的な視点でサポートしていただける医師の存在です。高野先生が患者さんに薬や注射を使わずにすんでいるからです。また、薬や注射をなるべくしたくないという高野先生の心の素晴らしさはお金には変えられませんね。
私たちは、今後とも現代西洋医学をはじめ、他の代替医療をしっかりと理解し、患者の健康を真にサポートする療法家の立場に立って、ホメオパシーの普及を進めていきたいと考えております。

最後に

あらためて、発表、登壇いただきました皆様、来賓をはじめ、お集まりいただきました皆様、また、大会の成功を様々な形でサポート頂きましたボランティア、大会運営を裏方として尽力いただきました協賛団体スタッフの皆様に、心より厚く御礼を申し上げます。

日本に この素晴らしいホメオパシー療法が根付くよう、JPHMA会員、とらのこ会員、もちろん一般のみなさまにも、さらなるご協力をお願いしたいと思っております。

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